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インタビュー 2015年4月4日(土)20:00

「アルスラーン戦記」阿部記之監督インタビュー (3)

第一話 場面カット

第一話 場面カット

(C)2015 荒川弘・ 田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS

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——今回キャラクターデザイナーがお三方いらっしゃるんですね。チーフキャラクターデザインと、キャラクターデザインということで。これはやっぱり人数が多いからなのでしょうか。
阿部:そうですね。とにかくなんといってもキャラの数が多いということです。それと、ひとりだけですとキャラだけを作るのでいっぱいになってしまうんですよ。

——チーフキャラクターデザイナーは小木曽(伸吾)さんが務められていますが、これはどのような経緯なのでしょう。
阿部:オーディションのようなものをやったんですよね。何人か候補の方々に描いていただいて、それをプロデューサーも含めて皆で見て決定したんです。荒川先生含め、ほぼ全員一致で小木曽さんのキャラということで、すんなり決まりましたね。

——それとアクション監督として木村智さんがついていますが、アクション作監というのはどのような役割なのでしょうか。
阿部:やっぱり槍や剣といった武器については時代性もありますし、日本の剣ともまた違うじゃないですか。ダリューンは槍が多いのですが、槍と剣ですと非常に殺陣が難しい。その辺りについて、今回は木村さんに半分コンテ修正をお願いしたりしているんです。

——派手なアクションだけじゃなくて、段取りも考えた作りにしているんですね。
阿部:そうですね。剣ひとつにしても、向こうの剣は日本のような持ち方とまた違ったりします。であれば切り方もまた違うわけです。もちろん制約の中、そういったこだわりを全てに持てるわけではないのですが、細かいところも含めて、らしさみたいなものが欲しいかなとは思っているんです。

——今言ったような「アルスラーン戦記」だからこそ、少し違うやり方をされている部分はあったりするのですか。
阿部:キャラの魅力を出すように苦心はしています。今回で言えば影の付け方について、キャラをよく見せるためのものにしていたりですね。演出的な意図で考えれば、光が当たった時に、面で影がついたほうがコントロールはしやすくなるんです。でも、それをやってしまうと、キャラとして見た時に、感じが違ってしまうことがあるんですね。そのあたりは、やっぱり荒川先生の絵をどう再現するかというところから出てくる話なんですよ。小木曽さん含めて、アニメーターの方々は荒川先生の絵が大好きみたいで、できるだけその感じを出したいという思いがあるので、そこがいい方に作用していると思っています。荒川先生の絵のらしさみたいなところもちょっと注目ですかね。

——それでは、最後にこの作品の魅力を改めて伺えればと思います。どんなところを見ていただきたいですか。
阿部:かなり幅広い層の方に見ていただける作品になっていると思うんです。アクションものが見たい方、キャラクター的な要素を見たい方、どちらにも魅力を持って見ていただけると思います。もちろん、先ほどから出ている荒川先生のファンが見ても満足いただけるものにするつもりです。小説からのファンもいらっしゃるという意味では、世代的にも幅広くみていただけそうな気がします。純粋な戦記ものではあるので、夕方枠にしては、ちょっとハードな感じで作っていますが、主人公の可愛らしさなどを見ていただければ、小学生くらいが見ても楽しめるような作品になっているかなと思います。おじいちゃんやおばあちゃんも見ていただけるような作品を目指しているし、実際にそうなると嬉しいなと思って作っています。期待していただけると嬉しいです。

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