2015年7月18日(土)12:00
戦後70年の歩みを巨匠の漫画とともに振り返るWebページ「手塚治虫と戦争」公開
「手塚治虫と戦争」扉絵
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「鉄腕アトム」「ブラック・ジャック」などで知られる漫画家・手塚治虫が創立した株式会社手塚プロダクションが、戦後70年企画ウェブサイト「手塚治虫と戦争」を公開した。
本企画は「僕は戦中派ですから、戦争の記録を、僕なりに残したいという気持ちがありました」「僕にとっては(戦争は)歴史じゃなく現実だった。戦争の語り部が年々減っていくので僕なりに漫画で伝えて、ケリをつけたかった」という言葉を残した手塚の遺志を継いで実現されたもの。
サイトでは、1935年から89年まで、手塚の生前の歩みを詳細な年表でなぞり、時間の流れに沿って戦時のできごとと手塚の体験を知ることができる。それぞれの項目には「手塚治虫の体験」「手塚治虫のメッセージ」「手塚治虫のことば(音声)」「マンガ」「出来事」のアイコンが付けられており、手塚直筆の漫画原稿や生前の音声、著書からの引用テキストなどが閲覧できるのが特色だ。「紙の砦」や「ゴッドファーザーの息子」など全編を閲覧できる漫画作品や、未完作品「どついたれ」なども掲載されている。
およそ16年間を手塚とともに歩んだ、手塚プロダクション代表取締役・松谷孝征氏は「手塚は、未来の子どもたちに戦争の悲惨さ、平和の大切さ、そしてなによりもあらゆる命の尊さを伝えたい。漫画やアニメの表現能力の素晴らしさ、特に子どもたちに伝えるにはこれほど優れた媒体はないと、まるで使命のごとく訴え続けた」と語り、「私たち手塚プロダクションは、戦争の語り部として、手塚治虫にかわりその思いを継承していきます」と決意を新たにしている。
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