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インタビュー 2015年11月14日(土)20:30

メインキャラクター全員が活躍する「王道」を目指した完結編 第3弾の可能性も!? 「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」脚本チーム座談会 後編

「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」場面カット

「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」場面カット

(C) Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ

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現在、劇場公開中「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」で構成を担当した上江洲誠、スタジオぬえの森田繁、脚本の中村浩二郎という脚本チーム3人を招いた座談会の後編。公開後の今だからこそ明かせる赤裸々な制作の舞台裏を語ってもらった。

――ところで、本作のサブタイトル「Cadenza」にはどんな意味が込められているのでしょうか?

上江洲:僕が最初に考えていた仮タイトルは、「DC」が「Alarmglocken(警報)」、「Cadenza」が「Final code」でした。

森田:岸さんが最初の会議で「アルス・ノヴァをこれで終わらせる」と言っていたので、シリーズの完結編となることは、タイトル段階から意識していました。

上江洲:ただ、僕が考えたのは、あくまでも作品の方向性を示すための仮のものだったので、最終的には南健プロデューサーにおまかせでした(笑)。なので、これについては、今ここに同席している南プロデューサーに語ってもらいましょう。

南:テレビシリーズの際に、音楽用語で「新技法」を意味する「アルス・ノヴァ」とサブタイトルを付けたので、劇場版でもそれを踏襲したいと考えました。劇場版第1作目の「DC」は、テレビシリーズの再構成が半分を占める作品なので、もともと「冒頭に戻る」という意味の音楽記号「ダ・カーポ」から来ています。ただ、意味を限定したくはなかったので、本来の表記である「D.C.」ではなく「DC」としました。第2作目は完結編なので、曲の終りを示す「coda」や終幕を表す「fin.」がわかりやすいかなと考えたのですが、どうも響きがダサい(笑)。そこで見つけてきたのが、メインテーマをひと通り演奏した最終章に、それぞれのパートのメインプレイヤーが独奏を披露するという「Cadenza」でした。これならば「メインキャラクターが全員活躍する」本作の内容ともピッタリ合致しているのではないかと思ったんです。

――「メインキャラクターが全員活躍する」ですか。「Cadenza」では、イオナや群像、霧の生徒会などはもちろん、イ401のクルーたちにもそれぞれ見せ場がありましたね。

上江洲:クルーたちのドラマを掘り下げたいという思いはテレビシリーズのころからあって、当初2クール予定だった頃の構成案では、イオナとクルーたちが打ち解けるまでに4話ほど費やしていました。ところが、1クールに変更するにあたってクルーの活躍はカットせざるを得なくなってしまった。

森田:劇中の時代においてイ401のクルーたちは、本当はトップエリートなんですが、テレビシリーズではそれを伝えることができなかったという心残りがありました。なので、今回はそこをしっかり描いてあげようと。

上江洲:彼らの活躍を際だたせるために、イ401が霧の艦隊としての機能を停止して、普通の潜水艦になってしまうという展開を用意しました。結果、僧が意外にデキる男であることや、いおりがイオナと群像のことをとても大事にしていることなどが描けたので満足です。

――ところで、みなさんのお気に入りのキャラは誰ですか?

中村:キリシマはもう言うまでもないですね(笑)。初登場時の姿も、ヨタロウになってからも、本当にかわいいです。劇場版の新キャラの中では、やはり自分が担当したアシガラですね。ああいう底抜けに明るいキャラは見ていて楽しくなるので。それに対するナチの容赦ないツッコミも楽しんで書けたので、二人そろってお気に入りです

「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」場面カット

「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐Cadenza」場面カット

(C) Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ

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――アシガラはネット上の反応を見ても大人気ですね。

上江洲:この子は人気者になるという確信はありました(笑)。その分、他の子たちが目立たないとかわいそうだなと思ったんですが、終盤の総力戦ではそれぞれにちゃんと見せ場がありましたね。チームとしての見せ方を意識してくれた岸監督たちのバランス感覚、すばらしいです。

森田:私は、テレビシリーズから一貫してコンゴウ様ですね。みんなもコンゴウ様に踏んでもらいたいでしょ(笑)? いおりも自己犠牲精神に溢れた薄幸な感じが好きです。

上江洲:一番素直にセリフが書けるのは、イオナとコンゴウですね。ヒエイの、無理してがんばっている不憫(ふびん)なところもかわいいです。ヨタロウ(キリシマ)は、僕ら全員にとって永遠のナンバーワン(笑)。もちろん、どのキャラクターもみんな好きです。「Cadenza」を構成する要素は、余計なものをすべてそぎ落として残ったものなので、これ以上誰が欠けても作品として成立しないんです。

余談ですが、原作に登場する浦上(博)中将は、テレビシリーズのころから出そうとしていて、「Cadenza」のシナリオでも上陰とやりとりするくだりを書いたのですが、ついに登場しませんでしたね。ずっと前から、モデリングまで完成しているというのに(苦笑)。

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