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インタビュー 2016年4月28日(木)20:00

ノイタミナ「甲鉄城のカバネリ」荒木哲郎監督インタビュー後編 「移動要塞・甲鉄城のカバネマン」 (2)

(C)カバネリ製作委員会

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――公式サイトを見ると、日ノ本のみならず海外について触れられている記述があるなど、世界設定もかなり作りこまれているようですが。

荒木:決めないと作れないからそうしただけですが、カバネがどこから来て、どうやって日本にたどり着いたか、ということは決めてあります。ドラマの核心に触れるものではないので、とくべつ作中で触れることもないと思いますが。設定上だけで、本編では描かれない国内の別の勢力なども存在します。あくまで1クールのシリーズを作るのに必要な設定を決めただけですが、結果的にいろいろなことができる幅があると思いますね。

――オリジナル作品ならではの難しさや、おもしろさなどはありますか?

荒木:難しいところとしては、脚本が成立するまでの時間のかかり具合が、原作付きの比ではありませんね。原作付きの脚本は、視聴者がお話に対してどう反応するかという、いわばリサーチまでが済んでいるものです。ところがオリジナルでは、見たこともないキャラクターの、どこが魅力的なのか、お客さんがどう好きになるのか、というところまで自分で予測し創造していく必要があります。最初は誰もが知り得ないことなので、まずは自分が思い込んで、(スタッフに)強く訴えかけていく必要があるんです。漫画があったら、その漫画の面白さを共有するのは容易なことですが、アニメを作る時は当然、そのアニメはまだないわけですから。お互いのイメージの違いを作業時に訂正していくことも含めて、とても骨の折れる大変なところですね。

一方で、スタジオ内ですら「荒木ほか数名がやっているよくわからない作品」でしかなかったものが、いつの間にかスタジオ全体の作品となり、そしてお客さんも巻き込んだものになっていく。この広がりの過程は、とてもエキサイティングです。

――生駒を演じる畠中祐さんや、無名を演じる千本木彩花さんなど、声優陣の声の力も大きいのでは。

(C)カバネリ製作委員会

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荒木:キャストの声が入ることで、キャラクターの新たな一面を気付かされることがありますね。キャストの方の魅力的な一面をキャラクターに逆輸入する、ということもあります。こちらが頭で考えたことよりも、キャストの方が肌で感じたことの方が正解である、とするときもあります。責任が重くなるので、嫌がる方もいますが(笑)。正解が決まっている原作ものではなかなか味わえない、オリジナル作品の醍醐味です。

――では最後に、ファンのみなさんにメッセージを。

荒木:特別変わったことはしていませんが「まっとうにおもしろいアニメ」をお見せできると思っています。自分はそれしかできないから、そうしているだけですが、王道をしっかり描くことで味わっていただける快楽は結構なものだと思っていますので、期待していただいて損はありません!

――本日はありがとうございました!

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甲鉄城のカバネリ

甲鉄城のカバネリ 51

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