「ゆらぎ荘の幽奈さん」OP主題歌「桃色タイフーン」で“告白”した春奈るな　「“好きだ！”には“俺も!!”と返して」

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放送中のテレビアニメ「ゆらぎ荘の幽奈さん」は、いわくつきの温泉下宿“ゆらぎ荘”を舞台に、肉体派霊能力者の冬空コガラシと、地縛霊の少女・湯ノ花幽奈を中心に展開されるドタバタラブコメディ。そのオープニング主題歌「桃色タイフーン」（8月22日発売）を歌う春奈るなに、楽曲制作の舞台裏を聞いた。

――「桃色タイフーン」の制作コンセプトはどのようなものだったのでしょうか。

春奈：「ゆらぎ荘の幽奈さん」にぴったりな楽曲を目指して、ポップでキュート、なおかつ随所に“和テイスト”も盛り込んでいます。“（ファンの）みんなと一緒に作る曲”にしたかったので、コール＆レスポンスも多めに取り入れました。

――「桃色タイフーン」は、これまでに発表された春奈さんの楽曲のなかでも、指折りのかわいらしいナンバーだと思います。歌い方には、工夫をされたのでしょうか。

春奈：幽奈さんのような、かわいらしい女の子を想像しながら歌いました。かわいい楽曲のときは、あまり自分らしさを押し出していくと大ざっぱになってしまいそうなので（笑）、キャラクターを演じるように歌うことが多いです。

――歌うにあたって、心がけたことや、難しかったところなどはありますか。

春奈：「やばいやばい 気づいて～」をはじめとした、Bメロの“メロラップ”が、とても難しかったです。ラップ的なものを取り入れた楽曲は初めてだったのですが、ちゃんとメロディーにのせた音楽としても聞こえないといけない。歌でもない、かといってしゃべりでもない……。ボイストレーニングの先生に相談しながら、新しい境地に挑戦しました。みなさんに訴えかけたい歌詞も多い楽曲なので、語りかけるような歌い方を意識していて、“歌った”というより“語った”という方がしっくりくるところもありますね。また、楽曲を聴いて、私と会話しているような気分になってもらいたかったので、語尾のイントネーションにも気をつけています。「ラブ・ヘクトパスカル」や「ハート・デストロイヤー」など、アニソンならではの必殺技のような歌詞もあり、そちらにも力を入れました。

――いただいた歌詞カードにはない“告白”が入っていたことにもビックリしました。

春奈：告白ゼリフを入れようという話が出て、その内容や、どのタイミングで入れるかは、スタッフのみなさんと相談して決めました。どんな内容ならみなさんに刺さるか、何パターンか検討し、「君が好きだ！」の前につける「やっぱり」以外の言葉も何パターンか考えましたし、「やっぱり君が」のあとに、「好きだ！」とするのか「大好きだ！」にするのか、あるいは「大好き♡」のほうがいいのか……どこに着地するのかでも悩みましたね。言い方も、キャラをつくって言ってみたり、自然にボソッと言ってみたり、叫んだり、いろいろ試しました。

――実際に、思いっきり叫んでみたご感想はいかがですか。

春奈：ある意味、私からファンのみなさんへの“告白”なので、やっぱりちょっと恥ずかしかったです（笑）。セリフを入れたのは、ライブを意識したところもあるんです。各会場の地名などを告白ゼリフの中に織り込んで、その会場ならではの楽曲にしていきたいですね。

――「ゆらぎ荘の幽奈さん」の原作漫画を読まれての感想はいかがでしたか。

春奈：いわゆるハーレム系の作品ではありますが、それだけではなく、人間同士の恋愛よりも純粋なものを感じました。人間であるコガラシ君に対し、幽霊である幽奈さんは、ほのかな恋心を抱いています。もしかするとかなうことがない思いなのかも知れないけれど、恋をしていることが楽しくて、それが自分を魅力的に見せてくれる……そんな、恋愛のすばらしさをあらためて教えてくれる作品だと思います。

――「桃色タイフーン」が、特に原作漫画にインスパイアされたところはありますか。

春奈：幽奈さんに寄りそった楽曲ですので、ポップでキュートな中にも、「叶わなくても嬉しいの」という歌詞をはじめとした、ほんの少しの切なさを感じていただけるとうれしいです。

――テレビアニメ「ゆらぎ荘の幽奈さん」のオンエアをご覧になったご感想はいかがですか。

春奈：いまのところストーリー展開は原作漫画を忠実に再現していますが、絵に色がついて、動いて、しゃべって……と、よりリアルに物語を感じることができますね。第1話の、コガラシくんが「俺が幽奈を幸せにしてやる！」と宣言するシーンが特にお気に入りです。罪な男ですよね。あんなこと言われたら、女子は好きになっちゃいますよ（笑）。あざとさのない、まっすぐなコガラシくんがカッコイイです。

――ほかにお気に入りのキャラクターはいますか。

春奈：個性的でかわいい女の子が多く、甲乙つけがたいのですが、今のところ雨野狭霧（あめのさぎり）ちゃんがイチオシです。私、ツンデレキャラが大好きなので（笑）。勘違いして、ひとりで暴走してしまう、意外とドジっ子なところも魅力的です。アニメでの登場はまだ先ですが、神刀朧（しんとうおぼろ）ちゃんも気になっています。

――「桃色タイフーン」が流れるオープニングアニメーションはいかがでしたか。

春奈：オンエアで初めて拝見したのですが、曲とぴったりマッチしていてうれしかったです。デフォルメキャラクターが現れて「ひーふーみーよー」のコールをしてくれるところなど、テンションが上がりますね。楽曲に合わせて動きをつけてくれたことに感動しました。狭霧ちゃんが猛スピードで回転しているところも、おもしろくてお気に入りです。作画スタッフのみなさん、大変だったろうなと思います。

――YouTubeでは“夏祭り”をテーマとした、「桃色タイフーン」のミュージックビデオが公開中です。仕上がりはいかがでしたか。

春奈：私のマスコット“みなみ”（アルパカのぬいぐるみ）が主役です（笑）。ドラマ仕立てのMVは今回が初めてだったのですが、ドラマのおかげで、より楽曲の世界観を深く理解してもらえるようになったと思います。私は妄想が大好きなのですが、妄想の世界のできごとが現実にリンクしていくという、“春奈るならしさ”も表現されています。みなみが活躍するのは後半なんですが、ミュージックビデオのフルバージョンが初回限定盤に収録されているので、ぜひ観ていただきたいです。

――MVの中では、夏祭りらしい衣装も披露されていますね。

春奈：メイン衣装はピンクの和風ロリータで、「ゆらぎ荘の幽奈さん」らしさを感じていただけるんじゃないかなと思っています。袖の動きがステージ映えしそうなので、ライブで着るのも楽しみです。MV中では浴衣も着ていますが、これは私がマネージャーさんと一緒にお店でコーディネートした、半分私物みたいな衣装です。袖に猫ちゃんが隠れているので、MVを見ながら探してみてください。

――シングル「桃色タイフーン」にカップリングとして収録される、「恋せよ乙女」と「Again」についても、楽曲制作のコンセプトなどを教えてください。

春奈：「恋せよ乙女」は、ポップな中にジャズ要素も盛り込んだ楽曲です。サビが韻を踏んでいたりして、中毒性の高い楽曲に仕上がっていると思います。この楽曲にも幽奈さんをイメージさせるところがあって、実は“ポップな死”を歌っている楽曲なんです。「来世まで愛してあげますわ」とか「ドキドキで死んじゃいそうよ」とか……。ほかにも幽奈さんにつながる歌詞が隠れていますので、ぜひ深く考察していただきたいです。

「Again」は、打って変わってのバラードで、歌うときの心境によって、歌詞のとらえ方がまったく違ってくる不思議な楽曲ですね。恋人との別れを描いているのか、好きすぎて苦しくてつらいという思いを表現しているのか……。ぜひ、歌詞カードを片手に聞いていただきたいです。“るな充”（※春奈るなファン）のみなさんの中にも「るな氏のバラードが好き」と言ってくださる方が多いので、そのご期待に応えたいという思いもありました。

――最後に、ファンの方々へのメッセージと、10月7日に開催される約1年ぶりのワンマンライブ「春奈るな LIVE 2018 “LUNAtic Typhoon”」に向けての意気込みをお願いします。

春奈：「桃色タイフーン」は、みんなで楽しめる楽曲に仕上がったと思っています。“るな充”のみなさんも、コール＆レスポンスや振り付けを覚えて、ライブに向けて備えておいていただけるとうれしいです。これは、いろいろなところでみなさんにお願いしていることなのですが、「やっぱり君が好きだ！」の告白の後には、ぜひ「俺も!!」と返してください（笑）。ワンマンライブでは、これまであまり披露できていなかったアルバム収録曲や、カップリング楽曲もたくさん歌おうと思っています。絶対に後悔はさせませんので、ぜひ遊びにきてください！