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インタビュー 2016年5月20日(金)20:00

“人間”ガルマ・ザビを演じたい――「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ」柿原徹也が生み出した新たなガルマ像 (2)

(C)創通・サンライズ

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そんなガルマを演じる上でのポイントを問われると、柿原は「“坊や”をいかに坊やらしく表現できるかがカギ」と答える。教育者を志し、ドイツで保育士を1年間務め上げた経歴を持つ柿原にとって、ガルマの精神的な幼さは理解しやすいものだったという。柿原は「子どもが好きな人間には、どこか子どもっぽさが残っています。僕の中の子どもっぽさは、ガルマを演じるのにピッタリ。まさに運命の出会いでした」と笑う一方、「ガルマは単純な子ですが、ザビ家の御曹司なので育ちがよく、ただのバカではない。それでいて、シャアとふたりきりの時にだけ見せる、底抜けの純真さとのバランスが、とても難しい」とも漏らす。池田(シャア)のインテリジェンスあふれる芝居の横で、肩を並べられるような知性と気品を醸し出せるように苦心したそうだ。

(C)創通・サンライズ

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そんな柿原が作中で一番気に入っているのは、ガルマが崖から転落して、シャアの手助けを拒絶するシーンの「触るなぁ!」という絶叫。「こんなにみすぼらしく、汚い声の『触るな』は、生まれて初めて出せました。ガルマにとっては、いっそ殺してほしいくらい、みじめな場面なんです。その気持ちを表現することができました」と胸を張る。「ガルマが生まれて初めて憎しみを抱いた相手がシャア。でも人間って不思議なもので、憎しみが強ければ強いほど、“自分のものにしたい”という愛情へと簡単に変わってしまうんですよね」とも。シャアとガルマが育む友情こそが、今作最大の見どころになる。

柿原は「僕たちがどんなお芝居をしても、それをすべて受けとめて世界観を成立させてしまうのが『ガンダム』という作品の凄さ」と感服し「だからこそ、“アニメ”としてではなく、薄汚いところも、見目麗しいところもひっくるめた、ひとりの“人間”としてのガルマをしっかりと演じたい」と話す。そんな柿原が生み出す新たなガルマ像が、「ガンダム」の歴史にさらなる彩りを加える。

なお、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ」Blu-rayは5月21日から各上映館にて先行販売、6月10日から一般販売を予定している。

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