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インタビュー 2016年6月7日(火)20:00

ヒロインに罵倒される“ご褒美”サイト制作で大激論 「〈物語〉シリーズ」プロモーションチーム座談会(前編) (2)

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

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小島:そうでしたね(笑)。「〈物語〉シリーズ」という作品は、言葉の力が強い。もともと「愚物語」の「愚(おろか)」という言葉をキーワードにして、各キャラが罵倒しているセリフをファンが一身に浴びることができたら面白いんじゃないかというのが企画の始まりでした。なので、パソコンの前で没入感をもって見てもらえるように、セリフの中には阿良々木(暦)君の名前は絶対に入っていない方がいいし、甘い感じの言葉はいれずに罵倒をつらぬいたほうがいい、というのが僕らのスタンスでした。ただ、天野さんや篠田さんの言うキャラを愛らしくみせたいという目線もよくわかりますので、最終的に罵倒が9割あって、最後に一言甘いことを言うぐらいのバランスで落ち着きました。

篠田:話は前後しますが、僕のところに話がくる前に、小島さんたちは、各キャラクターの罵倒のセリフをリストアップする作業を、アニメからではなく小説からやられていたんです。素材はアニメの映像を使っているから、どうしてもアニメからになりがちなところを、一回小説に立ち戻ってやられていたのはすごいなと思いましたし、感動しました。

矢島:クライアントの立場からすると、サイトの映像を見てキャラクターを好きになってもらうのが大事でした。罵倒されたからとキャラクターを嫌いになられてしまったら、元も子もありません。そういう意味では、キャラクターのイメージが壊れてしまうのではという心配もあったのですが、これまでご一緒してきた信頼感から、絶対にいいものにしてくれるだろうと。今お話にあったような議論もありつつ、もんでいただいた結果が現在公開されている動画で、本当に絶妙なバランスにしていただいているんじゃないかなと思います。

篠田:最後に、デレ要素をどれぐらい入れたらいいかの調整は、めちゃくちゃやりました。一言、二言を抜いたり入れたりする作業が楽しかったですね。ちょっとした調整でセリフのニュアンスが全然変わってくるんですよ。キャラクターが強い言葉をもっているコンテンツならではと思いました。

小島:自虐的なものってネットと相性がいいような気がするんです。みんなドSだとは言わないけれど、ドMだとはけっこう言うというか。「罵倒されるの最高!」みたいなものはツイッターでネタにしやすいようで、想像以上のスピードで広まっていきました。「作業用のBGMにしています」「ご褒美有り難うございます」といった反応もいただけて嬉しかったです。

矢島:アニプレックスさんやシャフトさんが、こちらの企画を応援してくださることに感謝しています。小説の宣伝に「面白そうですね」と二つ返事でアニメの素材をご提供いただいて、その後もOKを出し続けてくれるという。

――:アニメと原作小説が、これだけ上手く融合して宣伝できているのはすごいことだと思います。

篠田:ひとつのコンテンツが、アニメはアニメ、原作は原作という風にそれぞれの絵を使ってキャンペーンされていて、うまく連動してくれたらいいのになと、一ファンとして思うことがあったんです。このプロジェクトに参加できて、「こうなってくれたらいいのにな」と思う、ひとつのかたちが作れたのは嬉しかったです。

矢島:滝沢さん達が「〈物語〉シリーズ」に最初にふれたのはアニメからだったとお聞きしています。その後、原作を読んで、もっとこの小説を世に広めたいと思われたのが、自主プレゼンの動機だったと。チームの中に、アニメと原作のブリッジをしたいという気持ちが根底にあるんだと思います。

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化物語

化物語 38

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