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インタビュー 2018年11月8日(木)19:00

「ANEMONE/エウレカセブン」小清水亜美、長年の夢が実現 アネモネとエウレカは大親友になれたはず (2)

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――自身をさいなむ“痛み”がアネモネというキャラクターのカギなのですね。石井・風花・アネモネという、新しいアネモネ像を生み出すにあたって、京田知己監督とお話はされましたか。

小清水:今作でのアネモネは、エウレカを引っ張っていく立場になっていきます。でも最初はそうではないので、どの程度の“吹っ切れ感”で演じるべきなのか、といったサジ加減について、音響監督の若林(和弘)さんを交えて相談させていただきました。作中ではアネモネの心の成長が扱われていて、「ずっと心の底でわだかまっていたものへの、決着がつく」というような内面の変化がとても大きい物語だったので、その心の動きを、流れとしてキッチリ押さえてもらいたい、ということでした。

――エウレカ役の名塚佳織さんとは、「エウレカセブン」では久しぶりの共演ですね。

小清水:なづ(※名塚佳織さんの愛称)とは、デビュー時期が近く、同い歳ということもあり、テレビシリーズ当時から気楽にしゃべれる存在でした。ただ、エウレカとアネモネが敵同士だったので、私自身もある程度の距離をおくようにしていました。当時の私は不器用で、役と自分の気持ちの切り替えが上手にできそうになかったので、自分が楽しい気持ちになってしまうと、アネモネのつらさや苦しさを表現できないのではないかと考えていたんです。だから、スタジオでも離れた席に座るようにしていたり……。でも今回は、12年という歳月を経て経験を積み、お芝居の幅も広がって、というなかでの再共演だったので、「アネモネとエウレカがちゃんと話すことができて、とても幸せだったよ」と、素直な気持ちを伝えることができました。そうしたら、なづも「そうだね。昔から、お互いに“立ち位置が違えば大親友になれたはず”って言ってたもんね」と。
 アネモネとエウレカが手を取り合いながら走っていくシーンに、言葉だけ聞くと意地悪な感じだけど、仲がいいからこそ言いあえるセリフがあるんです。相手のことが好きで、それを言っても笑いあえる間柄でないと、カドが立ってしまうような。そういうやり取りをできる2人になったのが、言葉にするのは難しいけれど、「すごくよかったね」って……。平和なシチュエーションではないのですが、その一瞬だけは、学生同士の日常のように感じられました。2人が手をつないでいることが本当に驚きで、うれしくて。アネモネをずっと見てきた“中の人”の私としても「やっと話せたね」と思える、幸せな収録でした。
 収録の外では「10年は長いと思っていたけど、この12年はむしろあっという間。そんなに経った実感ある?」って。お互い「昔と違ってナチュラルパワーで押しきれないから、意識してトレーニングするようになってきたよね」なんてことから、食生活の話題で盛り上がったりしていました。これも、当時ではありえなかった会話ですね(笑)。

――最後になりますが、小清水さんが考える「ANEMONE」のテーマとは、どのようなものですか。

小清水:今作のテーマは“可能性の分岐”だと思います。現実の私たちは、常に選択を繰り返して生きていますが、その結果はひとつしか見ることができず、別の選択をした場合の結果は“たられば”という想像の世界でしかありません。でも、思い返せば「エウレカセブン」では、劇場版「ポケットが虹でいっぱい」(09年公開)の頃から、テレビシリーズとは異なる選択をした世界のことが描かれていました。今作は「ANEMONE」というタイトルですが、“エウレカが、どの時点でどんな選択をしたか”を起点として分岐していった先にあるお話だと思っています。それぞれの分岐は、どれも真実だし、どれも真実ではないかもしれない。すべての分岐を集めていくことで「エウレカセブン」の全貌を知ることができる。「ハイエボリューション」は、すべての分岐をひっくるめて「エウレカセブン」なんだと、あらためて思わせてくれるような、劇場版3部作になっていると思います。「ANEMONE」では各キャラクターの立ち位置が大きく変わっていますが、テレビシリーズの“もしもあの時”を思いおこしながら、ご覧いただきたいですね。それぞれの物語のおもしろさを見つけて、それをみなさんの宝物にしていただけるとうれしいです。

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