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特集・コラム 2021年6月12日(土)20:00

【明田川進の「音物語」】第50回 会話の間(ま)

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アニメは実写とは違い、アフレコの段階で映像は編集されていてセリフの尺が決められています。その尺に合わせながら芝居をしていても、会話の間(ま)が上手い人とそうでない人の差が生まれます。

アニメーター志望の人に「ゴンっと殴るアクション」を描くという課題がでると、だいたい腕をぐっと溜めこんでから殴る動作を描きます。この「溜めこむ」動きがアニメーションの良さで、セリフを話すときも同じような要素が必要です。フィクションならではのメリハリの効いた芝居と、そのキャラクターになりきったリアルな芝居のバランスが大事で、台本に書いてある活字をただ読むだけではなく、行間やニュアンスなどを自分なりに解釈する。そして、できあがった絵をみて相手のセリフを聴きながら演じると、その人なりの間合いがでてくると思います。

尺が決められていても、セリフに強弱をつけたり、会話のタイミングをとったり、間をとるやり方はいろいろあります。劇団などで芝居をしている人は、場の空間を意識した会話を重要視してくれますが、そうでないところで育ってきた若い人たちのなかには、会話の間がおろそかになってしまう場合が多いです。僕がよく言う「会話の大事さ」は、相手のセリフをよく聴くことと、そこで適切な間をとることがセットで必要になってきます。

最近、ある海外映画の吹き替えをパソコンで見たら、みんな驚くほど言いっぱなしの芝居で、耐えられずに途中で見るのをやめてしまったことがありました。会話がからまずに一本調子で演じられてしまうと、本当に厳しいものになることをあらためて実感しました。

声を先に録るプレスコだと、役者が自分なりの間を思うようにとることができます。その芝居を作画の人たちが生かすことで、アフレコではでてこない面白い間がどんどん生まれてくるんですよね。岩田光央さんとの対談(https://anime.eiga.com/news/column/aketagawa_oto/110237/ )で「AKIRA」のプレスコの話をしましたが、普通のアフレコだったらあそこまで台本にないアドリブはできなかったと思います。

明田川 進

明田川進の「音物語」

[筆者紹介]
明田川 進(アケタガワ ススム)
マジックカプセル代表取締役社長、日本音声製作者連盟理事。日本のアニメ黎明期から音の現場に携わり続け、音響監督を手がけた作品は「リボンの騎士」「AKIRA」「銀河英雄伝説」「カスミン」など多数。

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