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特集・コラム 2021年9月25日(土)19:00

【明田川進の「音物語」】第53回 「空手バカ一代」で圧倒された極真空手の迫力

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TOKYO MXで「空手バカ一代」のテレビアニメ(1973~74)が放送されているそうですね。この作品で僕は録音監督を担当しています。アニメーション制作は東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)で、当時の東京ムービーには日活からきた実写畑のプロデューサーが何人かいたんですよ。そのうちの1人が原作者である梶原一騎さんの弟さん(※真樹日佐夫氏)と親しかったのを覚えています。

本編には実写の映像も使われていて、驚いた方もいたと思います。実写の撮影スタッフの1人は編集も担当している井上和夫さんで、この方も実写畑の方です。やっぱりそういうのがお好きだったんでしょうね。東京ムービーの藤岡豊さんも人形劇からきた方ですし、監督(演出)の岡部英二さんもアニメの仕事をする前は東映の京都撮影所で実写をやっていた方だったはずです。そうした方々がいたから、実写をいれようという発想が自然とでてきたのかもしれません。

この作品では、空手家・大山倍達さんの半生をフィクションとして描いています。制作前、空手の実際の雰囲気や音を体験してほしいと池袋にある極真空手の道場までいって、実際にやっているところを見て「すごい!」と思いました。大会にも足を運びましたが、その頃の極真空手は寸止めじゃなかったですから、もうみんな血だらけになりながらやっていて、脳震とうをおこして倒れてしまうような人もずいぶんいました。もともと僕は大学時代に空手部に入ろうかと思っていたぐらい興味があったので、いいなあという憧れと、でもやっぱり見る側がいいなという思いの両方をもちながらその迫力に圧倒されました。

音楽はジャズピアニストの小谷充さんで、主題歌を作曲した平尾昌晃さんとはお弟子のような関係でした。平尾さんが作曲したものを小谷さんが編曲して、雰囲気が非常にあるのでBGMを全部お願いすることになりました。飛鳥拳役の田中信夫さんは外画「コンバット」のサンダース軍曹役でブレイクした方で、飛鳥役にも同じような雰囲気があったと思います。

「空手バカ一代」は日本に戦争の爪あとが色濃く残っていた頃が舞台で、傷痍軍人や「パンパン」と呼ばれた街娼などが描かれています。僕自身、作品に描かれていた光景を実際に見てきた世代で、戦争中は茨城に疎開して親戚の庭先にある蔵のなかで生活をしていました。闇市みたいなものがあったことや、東京が空襲にあって上空に飛行機が飛んでいたことも覚えています。

明田川 進

明田川進の「音物語」

[筆者紹介]
明田川 進(アケタガワ ススム)
マジックカプセル代表取締役社長、日本音声製作者連盟理事。日本のアニメ黎明期から音の現場に携わり続け、音響監督を手がけた作品は「リボンの騎士」「AKIRA」「銀河英雄伝説」「カスミン」など多数。

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