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特集・コラム 2020年12月10日(木)19:00

【かねやん的アニラジの作り方】第22回 2021年1月アニメ「弱キャラ友崎くん」を見よう!

「弱キャラ友崎くん」キービジュアル

弱キャラ友崎くん」キービジュアル

(C)屋久ユウキ・小学館/「弱キャラ友崎くん」製作委員会

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株式会社ベルガモがテレビアニメーション製作を始めることになりました。「そんな零細企業が生意気な」と言われそうですが、もちろん超少額出資。それでもびくびくですが、2021年1月スタートの「弱キャラ友崎くん」に参加します。ベルガモはこの作品を応援する主演声優がパーソナリティを務める付帯WEB番組(前職では付帯ラジオ番組といっていましたが、映像ありのニコ生や音声のみの番組もありラジオとはいえず、WEB番組と呼んでいます)「弱キャラ友崎くん おしゃべり人生攻略」を制作配信します。この番組を使って、番組CDやグッズを販売していく計画。
 ベルガモはアニラジ屋さんですから、可能な限り、声優文化とアニメーションのそばに寄り添っていきたいと思っています。今回のこのコラムでは、普段ベルガモが制作している「声優パーソナリティ番組」と違い、「アニメ連動番組」の在り方について私の考えをまとめたいと思います。
 まずなによりも第一義は「作品世界」に連動するということです。主にアニメ連動番組は主人公の声優さんや出演声優がパーソナリティを務めます。声優が作品の世界観をリスナーにフランクにつたえます。ただ、それゆえにラジオという番組特性上苦手な分野があります。それは主人公やヒロインが死んでしまうような作品はラジオに向きません。深刻な話になりますからね。ラジオはやはり日常性のメディアなので、日常性を世界観とする作品は得意です。「もし主人公が死んでしまうような作品ならどうするか?」。僕なら、出演声優がラジオをやるのではなく、作品に対して客観的な立場で、かつ作品のファンであるタレントなどを起用して作品とラジオの距離をちょっとおく番組にすると思います。
 そして、もうひとつ大切だと思うことは「作品とほどよい距離」を保つということです。「作品と連動しながらほどよい距離を保つ」というのは難しいことです。ただどの作品にも普遍的なテーマというものがあります。その本質的なテーマを見つけ出し、それをラジオに反映するとただのアニメの宣伝番組ではなく、単独のラジオ番組としての魅力が出ます。僕がラジオ大阪時代に取り組んだ「ゆるゆり」のラジオ番組「ゆりゆららららゆるゆり放送室」はもちろんアニメとしての成功もありますがラジオ番組としても5年以上継続して高い人気を誇りました。これなどは「作品とほどよい距離を保った」好例といえるでしょう。
 やはり、アニメあってのアニラジ、アニメあってのアニソンなので、「アニメ」世界の周辺部にあるラジオの一類型であることを常に意識して通常の声優番組も制作しています。最終的には「アニメ」がヒットしないとラジオもヒットしません。私と20年以上番組に出てもらっている岩田光央さんも亡くなった時(勝手に殺してごめん)、ニュースの見出しには「スウィートイグニッションのパーソナリティ死す」ではなく「『AKIRA』の金田役死す」となるでしょう。
 よく人から「ベルガモはラジオ屋さんなんだから、声優以外はやらないの?」という質問を受けますが、私は声優以外のラジオをやるつもりはありません。弊社が制作している番組の中でも最も「アニメ」から遠いとみられる「ミリタリー通信大学」もやはり、「ガールズ&パンツァー」などのミリタリーアニメを強く意識している、広い意味での「アニラジ」だと思っています。
 アニメーションの作品世界はどんどん巨大化しています。アニラジもその広がる作品世界とともに巨大化していきたい。「弱キャラ友崎くん」もヒットして「弱キャラ友崎くんおしゃべり人生攻略」も長く続けたい。そしてアメリカ版のアニラジや中国版のアニラジも作りたい。僕の最終的な夢は「アニラジ」というフォーマットを全世界に広げていくこと。今回はその第一歩です。

◆宣伝です。
◎ベルガモ公式YouTubeチャンネルが開設されました。各番組の無料パートをお楽しみいただけます。

◎ベルガモの最新情報は をチェック。かねやんTwitterアカウントは @kaneyanmamotan

兼田 健一郎 株式会社ベルガモ代表取締役社長

かねやん的アニラジの作り方~体験的アニラジプロデュース論~

[筆者紹介]
兼田 健一郎 株式会社ベルガモ代表取締役社長(カネダ ケンイチロウ)
昭和43年大阪府生まれ。法政大学社会学部を卒業、平成3年ラジオ大阪に入社。報道部記者として大阪府警や国会を担当し、事件事故、55年体制崩壊を取材した。東京支社に転勤後一貫してアニメゲームゾーン1314V-STATION の番組プロデュースに携わる。編成企画部長、編成制作部長、東京支社長などを歴任。平成30年退社。日本の新しい音声コンテンツを創造する株式会社ベルガモを創立。

作品情報

弱キャラ友崎くん

弱キャラ友崎くん 65

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