スマートフォン用ページはこちら
ホーム > ニュース総合 > テレビシリーズから3年――「マジェプリ」劇場版には「まだまだ明かされていない話がある」

インタビュー 2016年11月10日(木)20:00

テレビシリーズから3年――「マジェプリ」劇場版には「まだまだ明かされていない話がある」

元永慶太郎監督

元永慶太郎監督

(C)2016 創通・フィールズ/MJP製作委員会

イメージを拡大

テレビシリーズ「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」放送終了から実に3年の歳月を経て、「劇場版マジェスティックプリンス 覚醒の遺伝子」が11月4日より2週間限定で公開される。同作の見どころと制作の舞台裏を、元永慶太郎監督に尋ねた。

「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」は、戦闘用ロボット「AHSMB(アッシュ)」を駆り、謎の勢力「ウルガル」と対峙するヒタチ・イズルら少年少女「チームラビッツ」の戦いを描いたSFロボットアニメ。劇場版では、ウルガルの皇族らしき謎の機体に率いられた残存兵力が地球に再度侵攻を開始するなか、テレビシリーズ最終話で重傷を負って昏睡状態に陥ったイズルを欠いたチームラビッツの戦いを描く。

(C)2016 創通・フィールズ/MJP製作委員会

イメージを拡大

今作では、イズルに代わり、アサギがチームラビッツを率いて、新たな戦いに挑む。「『マジェスティックプリンス』の裏主人公はアサギ」と話す元永監督は、アサギをストーリーの核に据えることで、チームラビッツの面々がイズルのことをどう思っていたのかが描きやすくなったのだという。また、ヒーローを目指してまい進するイズルではなく、そのさまを隣で見ていたアサギがヒーローについて言及するシーンは、元永監督が今作で伝えたい大きなテーマのひとつとなっている。

もちろん、劇場版ならではの新要素も盛りだくさんだ。新たな難敵としてチームラビッツの前に立ちふさがるディオルナは、監督自身がテレビシリーズを振り返ってこれまでのウルガル軍にいないタイプのライバルを模索した結果、浮上したキャラクターなのだという。ちなみに、純粋に戦いを求め、狂気に走るディオルナは、未知の言語であるウルガル語でチームラビッツの面々を罵るが、ウルガル語は軍事・SF考証の鈴木貴昭によって文法的に詳細に設定されており、かなり口汚い言葉になっているのだとか。キャストには「ディオルナは無邪気な子ども。それを表現できる役者」(元永)ということで、元永監督が以前に手掛けた「うたわれるもの 偽りの仮面」での縁から抜てきされた久野美咲は、度重なる絶叫にヘトヘトになりながらも、期待に応えてくれたのだという。

シリーズファンならば、9月に放送された第25話「希望への翼」に登場したチームフォーンの面々や、その教官スギタの再登場も見逃せない。スギタはCVを杉田智和が担当しているが、「テレビシリーズ放送当時から、あちこちで『マジェプリが好き』だと言ってくれていたので、そのお礼がしたかったんです。出演してもらえるかどうかもわからない段階から、CVは杉田さんのつもりで製作を進めていました」(元永)ということで、キャラクターデザインも杉田をイメージしたものになったという。監督の中では、劇場版に登場する謎の多いアッシュ・ホワイトゼロのテストパイロットを務めたスーパーエースがスギタだった、という裏設定もあるのだとか。

(C)2016 創通・フィールズ/MJP製作委員会

イメージを拡大

大迫力のロボットバトルも今作の見どころ。メカニックについては、劇場版新規の機体が多数登場するほか、テレビシリーズに登場した機体も、ほぼすべての3Dモデリングが作り直されている。イズルが乗る新アッシュ・レッドファイブプラスも、原型機であるレッドファイブからモデリングを流用する予定だったが、実際にはデザインが一新されたため、完全新規になったのだという。だが、苦労の甲斐あって、レッドファイブプラスの巡航形態への変形はモデリング上で破綻なく表現されており、本編中にもその変形シークエンスを堪能できるカットが盛り込まれている。ちなみに、元永監督お気に入りの新メカは、ディオルナ機。ダイオウイカをモチーフにしたというフォルムから生まれる威圧感が「想像以上に恐ろしい」とのこと。

(C)2016 創通・フィールズ/MJP製作委員会

イメージを拡大

元永監督は「劇場版では、テレビシリーズで明らかにできなかったちょっとした謎にも答えています。また、テレビシリーズのアンサーではありませんが、対になる要素をかなり盛り込んでありますので、気付いていただけるとうれしいです」とマニアックな視点からの注目ポイントもアピール。「保護者のみなさま、お待たせしました。奴らが帰ってきます。長らくお待たせしてしまった分の期待に応えられる内容に仕上がっているはずです」と作品の出来ばえに胸を張り、「見終わった後に『おかえり』と言っていただけるととても嬉しいです」と呼びかけた。

作品情報

劇場版 マジェスティックプリンス -覚醒の遺伝子-

劇場版 マジェスティックプリンス -覚醒の遺伝子- 7

宇宙に進出を果たした人類は、数多の資源小惑星を手中に収め、その未来と繁栄は約束されたかに思えた。しかし、汎銀河統一帝国を名乗る謎の勢力“ウルガル”が襲来し、地球は存亡の危機に。遺伝子操作によって...

アニメ映画・OVA情報TOP 作品情報TOP イベント一覧

フォトギャラリー

  • 元永慶太郎監督

フォトギャラリーへ

特集コラム・注目情報