2015年9月13日(日)15:00
「図書館戦争」ファンミ―ティングに原作者の有川浩らが登壇 実写とアニメの垣根を超えてトークショー
トークショーに登壇した「図書館戦争-THE LAST MISSION-」佐藤信介監督
(C)2015“Library Wars-LM-”Movie Project
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有川浩原作の小説「図書館戦争」が、実写映画第2作目となる「図書館戦争-THE LAST MISSION-」を10月10日から全国で上映を開始する。本作の公開を記念したイベント「図書館戦争ファンミーティング カミツレの夕べ」が、9月11日に東京・角川シネマ新宿で開催された。
「図書館戦争」は、「メディア良化法」が成立し、武力による文物の検閲が行われる正化31年(2019年)の日本を舞台に、これに立ち向かうべく武装した笠原郁ら、図書隊員らの戦いと青春の日々を描く。2008年にはテレビアニメ化されており、12年には続編にあたる劇場版「図書館戦争 革命のつばさ」も制作されている。実写映画第1作は13年公開。
イベントでは、実写映画第1作「図書館戦争」と劇場版アニメ「図書館戦争 革命のつばさ」の2本を上映。実写とアニメの垣根を超えて、シリーズが歩んできた軌跡を振り返った。また、上映の合間には、原作者の有川、実写映画版プロデューサーの辻本珠子、同じく佐藤信介監督、アニメ版プロデューサーの渡邊隆史が登壇。角川の千葉淳宣伝プロデューサーのMCで、トークショーが催された。
イベントでは鈴木達央のビデオメッセージを公開
(C)2015“Library Wars-LM-”Movie Project
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それぞれが挨拶した後は、アニメ版で手塚光役を演じ、「THE LAST MISSION」では俳優デビューも果たす声優・鈴木達央のビデオメッセージが公開。鈴木は、実写映画の撮影を「刺激的な現場だった」と振り返り、実写版で手塚を演じる俳優・福士蒼汰とも親交を深められたとのこと。鈴木にとって「図書館戦争」は「アニメーションに関わるということを見直した作品」ということで、シリーズ作品で俳優デビューを果たせることに、感慨深げな表情を浮かべた。
有川が、鈴木の実写版への出演オファーについて「おもしろいと思ったし、出てくれないわけがないという気持ちもあった」と手応えを話す一方、辻本からは「実在する図書館を借りているので、撮影は休館日にしかできない。鈴木さんのスケジュールを合わせるのに3ヶ月半も待った」と、実写ならではの苦労話も飛び出した。撮影現場では、鈴木と福士の「ダブル手塚」が早々に打ち解け、休憩時などにともに行動する姿も見られたが、鈴木が福士に「俺の手塚を演じてくれてありがとう」と想いを伝えた際には、福士も複雑な表情を浮かべていたという。
佐藤が「閃光弾を投げた後に、堂上篤がアクションするシーンを付け加えた」と、実写ならではの見どころを挙げると、有川は「あのシーンがなければ岡田准一に演じてもらう意味がない」と絶賛。しかし、格闘技のインストラクター資格を持つ岡田のアクションは洗練されすぎており、映像としてのダイナミズムに欠けてしまうといったジレンマが、スタッフを悩ませたこともあったのだそう。
再度の実写映画化にあたり、有川が唯一リクエストしたのは、稲嶺和市の設定。稲嶺は「パネルクイズ アタック25」の司会で知られ、11年に永眠した児玉清をイメージして生み出されたキャラクターで、前作では児玉が稲嶺役として写真出演を果たしている。有川は「稲嶺は児玉さん以外に考えられない。稲嶺は『日野の悪夢』で亡くなったことにして、その部下である仁科へと役割を引き継いでもらった」と話し、児玉への変わらぬ敬意を示した。
最後は、登壇者を代表して有川が「こうしてまた実写映画化できたのも、応援してくれた方々のおかげ。作品は観客のみなさんが見てくれて初めて完成する。ぜひ劇場へ足を運び、『図書館戦争』を完成させてほしい」と呼びかけ、トークショーの幕を降ろした。
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