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インタビュー 2016年3月23日(水)20:00

キャラクターの個性こそが、作品最大の魅力 「ハルチカ 〜ハルタとチカは青春する〜」橋本昌和監督インタビュー (2)

――彼女の魅力を活かすために気をつけた点はどこですか?

(C)2016 初野晴/KADOKAWA/ハルチカ製作委員会

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橋本:いつも気をつけているのは「チカちゃんを動かす」ということですね。ミステリという作品の性質上、どうしてもセリフが続くことが多いので、そんな時もできるだけ彼女には元気に動いてもらっています。腹筋を鍛えていたり、ドーナツを食べながら聞いていたり。他にも、原作だと語り手であるチカの面白いモノローグがたくさんあるので、それを心の声としてミニキャラに言わせたりもしています。普通のモノローグとして入れると絵が止まってしまうので。できるだけ会話の流れの中で動きをつけて、チカちゃんの面白さを視聴者に伝えたかったんです。

――そのキャラの魅力が一番発揮されるのが、会話劇だと思うのですが。

橋本:そうですね。ハルタとチカの掛け合いの面白さについてはアフレコが進んでいく中で、ハルタ役の(斉藤)壮馬さんとブリドカット(セーラ恵美)さんのノリがどんどん良くなっていくことと呼応している気がします。最近ではセリフ以上にアドリブを入れてくれることも多くて。掛け合いが面白くなりそうなところはあらかじめ絵コンテでoffセリフにして、自由に演技しやすくすることもあります。最終話で、同じセリフを同時に言うカットがあります。アフレコのとき「自然体で、無理にタイミングを合わせずにやってください」とお願いしたんですが、結果的にぴったりと合っちゃって(笑)。そういったところは、ハルカとチカらしいなと思えて面白かったですね。掛け合いしているうちに、お互いに通じてきて、よりハルタとチカらしくなっていった結果なのだと思います。

(C)2016 初野晴/KADOKAWA/ハルチカ製作委員会

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――確かに作品を拝見していて、ふたりは本当にいいコンビだと感じます。

橋本:ええ。ふたり一緒でないと事件も解決しませんからね。謎解きはハルタの役割なので、一見彼がいればよさそうに見えますが、実はそうではないんです。初野先生がおっしゃっていたことなんですが、ハルタは謎を解けても、依頼人や犯人の心のわだかまりを解いてあげられるのはチカのほうなんです。謎を解いた後、ふたりがどんな顔をしているかに気を付けて見ていただけると分かるのですが、ハルタはキリッとしていても、チカは相手の心情に寄って、少し悲しそうな顔をしていることが多い。結果的に人が集まってくるのは、チカちゃんの人に共感できる部分……人に安心を与えてあげられる性質があってのことなんだと思います。そのあたりのふたりのポジションの違いは最終話でもポイントになるかなと。

――今、少し最終話のお話が出ましたが、気になる最後の展開についても教えていただけますか?

橋本:最後は、原作にはないオリジナルの展開で終わります。ハルタとチカの話に戻るんです。これまで様々な人のいろんな謎を解いてきたわけですが、そんなふたりがどのような最終話を迎えるのか、ぜひ楽しみにしていてください。……あと、謎を抱えた草壁先生との三角関係の行方にも注目していただければと思います!

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ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~

ハルチカ ~ハルタとチカは青春する~ 29

春――それは新たな出会いと思わぬ再会、そしてミステリアスな旋律と共に幕を開ける。高校への進学を機に、吹奏楽を始めることを決意した穂村千夏(チカ)。目指すは華麗で乙女なキュートガール。音楽教師・草...

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