神谷浩史、「宇宙戦艦ヤマト2202」で演じるキーマンは「福井版『ヤマト』を象徴するキャラに」

神谷浩史

イメージを拡大

第一章が2017年2月25日から劇場公開される「宇宙戦艦ヤマト」シリーズ最新作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に、第2話からオリジナルキャラクターのクラウス・キーマンが登場することが明らかになった。今回は、キーマンを演じる神谷浩史に「宇宙戦艦ヤマト」シリーズ出演への意気込みと、収録の舞台裏を聞いた。

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」は、2012～13年にかけて展開された「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編で、78年版「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」のストーリーをベースに、新たなヤマトの旅路が全7章で描かれる。第1、2話で構成される第一章では、宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルから帰還して3年後の世界を舞台に、それぞれの道を歩む古代進たちヤマト搭乗員、そして軍拡への道を突き進もうとする地球に、宇宙を席巻するガトランティスの脅威が迫る。

神谷演じるキーマンは、その名の通り、まさに物語のカギを握る人物であり「何を話してもネタバレになってしまう」ということで、神谷がそのキャラクター造形について、多くを明かすことはなかった。だが、シリーズ構成・脚本の福井晴敏から、物語の行く末やキーマンの立ち回りについて入念な説明を受け「本作のモチーフとなっている『さらば宇宙戦艦ヤマト　愛の戦士たち』にも登場しないオリジナルのキャラクターなので、福井版ヤマトというか、福井さんが関わるヤマトを象徴するキャラクターになるのかもしれないなと思いました」と、身が引き締まる思いで収録に臨んだのだという。

そんな神谷は、今作の収録を「とてもバランスの取れた現場。ベテランの方が非常に多く、そんな中で、小野大輔という中堅どころが主役を演じて、新人の子もいる」と振り返る。「ベテランの方々のお芝居は、とても存在感があります。そこにどう絡んでいこうか、どういう風にお芝居でセリフを戦わせていこうか、緊張感もある中で、やりがいを感じる現場でした」と神妙に語る一方で、「僕は『2199』を全部見ているので、『あっ、本物の人たちがいる』って、ある意味、ひとりのファンとしてアフレコを楽しめました」と、満足げな笑みも浮かべていた。

ちなみに、神谷と「2199」「2202」主演（古代進役）の小野大輔は、ともにラジオ番組のパーソナリティを務めるなど、かねてより親交の深い間柄。今作でも、神谷は自身が参加していない第1話の収録について、別の現場で会った小野からその様子を聞き出すことで、前作「2199」からのつながりに戸惑うことなく、「2022」の世界に入っていくことができたのだという。

70年代に一大ムーブメントを巻き起こした「宇宙戦艦ヤマト」だが、神谷はその直撃世代ではなく「小さいころに見ていた『宇宙戦艦ヤマト』が、テレビシリーズなのか劇場作品だったのかも、実はあまり覚えていない」のだという。しかし、そんな神谷にとっても「宇宙戦艦ヤマト」は伝説的な作品だ。「実際に見たことはないけれど、タイトルと（ささきいさおが歌う）主題歌は知っているという人も多いはず。でも実は、主題歌を知っているということは、話の内容を理解しているということなので、もはや『ヤマト』はおとぎ話や昔話のような存在になっている気がします。『2199』の本質は、あの主題歌1曲に集約されているので、それさえわかっていれば、今回の『2202』も楽しめます」（神谷）

キーマン

イメージを拡大

「福井さんが過去に作られた『機動戦士ガンダムUC（ユニコーン）』では、福井さんが『ガンダム』を作るとこうなるのか、ということが、とてもおもしろかった。なので、福井さんが『ヤマト』を作ったら果たしてどうなるのか。さらに、羽原（信義）監督という新しい力を得て、どんな『ヤマト』ができるのかというのは、僕自身もすごく気になるところです」と、今後の展開への期待を語る神谷。「僕個人としては、キーマンというオリジナルキャラクターは、福井さんの意思がすごく色濃く反映された役どころになるのではないかと思っているので、気合を入れて臨みたいと思います。すばらしいものをみなさんにお届けしたいと思っていますので、ぜひ劇場へ足を運んでいただければ嬉しいです」と意気込みも新たに、さらなる応援を呼びかけた。