2017年3月3日(金)20:00
「ドラえもん」声優5人が語る劇場版の醍醐味 キーマンはスネ夫?
イメージを拡大
国民的アニメ「ドラえもん」の劇場版最新作「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」が、3月4日に公開される。2005年に声優陣が一新され、現キャストでの歩みは今年で12年目を迎える。愛すべきキャラクターに息吹きを吹き込んできたレギュラー声優・水田わさび(ドラえもん役)、大原めぐみ(のび太)、かかずゆみ(しずか)、木村昴(ジャイアン)、関智一(スネ夫)に話を聞いた。(取材・文・写真/編集部)
37作目となる今作は、10万年前の南極にやってきたのび太らが、氷の下の巨大都市で大冒険を繰り広げる。ドラえもんとのび太の友情、巧妙な伏線が張りめぐらされたストーリー、敵とのバトルなど盛りだくさんの内容。音楽、絵、キャラクターの動きのみで魅せるシーンもあり、過去作と一線を画す演出も見どころだ。
インタビュー当日の朝、水田ら5人は、東京ドームシティホールで行われた今作の完成披露試写会に参加していた。同イベントにはドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫が登場し客席の子どもたちを喜ばせたが、その舞台裏には声優陣の熱演があったのだ。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ動画・ADK 2017
イメージを拡大
ファンに会える。声優陣にとっては、これこそが「映画ドラえもん」シリーズの醍醐味のひとつ。「今日はモニター越しなので(客席の)様子は見られなかったのですが、声はすごく聞こえました」(大原)、「子どもたちの声が聞こえてくると、みんなで『いっぱいいるね』って! “影”ならではの楽しみ方があるんです」(かかず)と嬉しそうに語る。水田に至っては、涙腺がゆるんでしまうこともあるそうだ。「普段のイベントでは、子どもたちがドラちゃんに近寄っていく横で、私は号泣しているおばちゃん(笑)。『ドラえもんが出てきたら、みんなが近寄ってる!』と思い、泣いちゃうんです」。
過去には、舞台挨拶終了後に客席に交じって映画を見ることもあったという。「お客さんの反応を見ながら映画を見るのは楽しいよね」(関)、「楽しい! 笑っている子や一緒に歌を歌っている子がいると嬉しくなります」(大原)と興奮気味に振り返る。さらに関は、「映画館だとお客さんの反応を見られる。アドリブやおもしろい場面で笑ってくれると、やっぱり嬉しいです。『こういうノリ、今の子供にも伝わるんだ』と勉強にもなります」と明かした。
息の合ったトークで、仲の良さをうかがわせる5人。インタビューを通じて全員で作品を深く掘り下げるなかで「新たな発見があった」と言い、「物語を円滑に動かしている“影の功労者”はスネ夫では!?」という説が浮上したことを教えてくれた。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ動画・ADK 2017
イメージを拡大
スネ夫と行動をともにすることが多いジャイアン役の木村は、「去年のインタビューで、スネ夫のすごさにみんなが気付いたんです。それまでの取材では『今年の映画のジャイアンは、あそこのシーンがかっこよかったんですよ』みたいな話ばかりしていて。でも関さんに『スネ夫がネガティブなことを言うから、ジャイアンが目立つんだよ』と言われて、もうスネ夫に足を向けて寝られません(笑)」と説明。水田も「みんなの活躍の場をお膳立てしてくれている」と同調した。
これに気を良くした関は、「全部がそうなんですよ。そもそも、スネ夫が『どこかに行ってきた』『何かを手に入れた』とのび太くんに自慢するから、のび太くんを中心とした冒険に出発することが出来る。スネ夫が『どこかに行こう』と言い出すと、『金持ちが何を偉そうに言っているんだ』となってしまう。しずかちゃんが言い出すと、女の子が男の子を引き連れて泊りがけで遊びに行くって……ちょっとあれでしょう?(笑)。だからのび太くんが提案するのが丁度良い。スネ夫が自慢することによって、のび太くんがそれを言い出せる環境になる。意外と影のキーマンはスネ夫だなって気付いたんです」とドヤ顔で主張した。
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ動画・ADK 2017
イメージを拡大
スネ夫の功績を熱弁する関を、共演陣は「出たよ、スネ夫。骨川くん来ましたよ!」(水田)、「全部スネ夫さんのおかげなんですよ」(大原)といじりまくっていたが、その顔は妙に嬉しそう。「今作での自分のキャラクターの見せ場は?」という話題でも、「しずかちゃんはいつもかわいいけど、劇場版だとキラキラ度が増しますよね」(水田)、「しずかちゃん、超かわいい!」(関と木村)、「のび太さんは、やっぱり後半の“あのシーン”ですよね。うるっときちゃいました」(かかず)と、なぜか他のキャラクターをべた褒め。でもこの状況、「ドラえもん」とともに育ってきた人なら、理解できるのではないだろうか。水田曰く「長年連れ添った夫婦みたいな関係」だというドラえもんとのび太、紅一点のしずかちゃん、いざという時に頼れるガキ大将・ジャイアン、そして関が「影のキーマン(笑)」と命名したスネ夫。誰か1人なんて選べない、全員を応援したくなるのもまた、「ドラえもん」の醍醐味なのだ。
作品情報
-
真夏の暑さに耐えかねたのび太たちが向かったのは、南太平洋に浮かぶ巨大な氷山。ひみつ道具「氷細工こて」で遊園地を作っていたのび太たちは、氷漬けになっている不思議なリングを見つける。調べてみたところ...
フォトギャラリー
フォトギャラリーへ
-
映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険[映画ドラえもんスーパープライス商品] [DVD]
¥2,200 ¥1,700
-
しーしずかに
2022年06月17日¥1,100
-
映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険 [Blu-ray]
¥4,180 ¥3,446
-
創聖のアクエリオン
¥880 ¥687
特集コラム・注目情報
関連記事
イベント情報・チケット情報
- 2025年1月25日(土)
- 10月27日(日)
- 9月14日(土)
- 9月7日(土)