2017年10月13日(金)21:25
「劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] I.pressage flower」間桐 桜役の下屋則子に聞く 桜のバックボーンを考えながらゼロから役を組み立てる (2)
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――桜への解釈を深めるために、スタッフの方々と相談などはされましたか。
下屋:シーンによって、「こういう風にしようと思うのですが、いいですかね?」といったやりとりはあったと思いますが、細かく相談したり、アフレコ現場で細かい指示をいただいたりすることは、あまりなかったです。他のキャストの方とは長年演じてきた蓄積もありましたし、アフレコで今お話したようなことを相談したことは、ほとんどありませんでした。
――アフレコに臨む前の段階で、役への理解を深められたのですね。
下屋:そうですね。アフレコ前に、自分の中で考える時間が多かったです。ただ、須藤(友徳)監督にも、監督なりの桜があって、こだわられる部分があるでしょうから、もしアフレコ現場でとらえ方が違うところがあったら、調整しながら役を作っていこうとも思っていました。実際のアフレコでは、私たちの芝居重視で自由にやらせていただけて、絵の微調整などは、その後にやっていただく感じで進んでいったのだと思います。
――劇場3部作のメインヒロインを演じるプレッシャーはありましたか。
下屋:どんなセリフか今はちょっと言えませんが、桜の第一声はやっぱり緊張しました。ただ、全体的にあまり気負わずにやろうという気持ちが大きかったです。「よしやるぞ!」みたいな感じだと、あまりうまくいかない気がしましたので。一緒に演じる他のキャストの方々が作ってくださる空気感のなかに、自然と溶けこむような気持ちでアフレコに挑みました。
――アフレコを振り返られて、印象的だったことはありますか。
下屋:自分がでているところではありませんが、戦闘シーンがすさまじかったです。情報量があまりに多すぎるので、キャストの皆さんは、画面を止めて誰がどうなっているのか状況を整理しながら演じられていて。予告にも使われているランサーの戦闘とか、ものすごいじゃないですか! 通して見たら一瞬のシーンなんですけれど、そこにかけられている手間は途方もなくて、ufotableさんが本当に気合いを入れて作ってくださったのだなと思いました。
(C) TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
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――演じられて、特に心に響いたところがありましたら教えてください。
下屋:予告に、桜が士郎と一緒に登校するシーンがあって、「先輩のおうちじゃないと、ご飯おいしくいただけなくなっちゃったんですから」というセリフがありますよね。このあいだ、士郎役の杉山(紀彰)さんと「あのセリフひとつとっても、深いよね」という話をしたんですよ。一見すごくかわいいセリフですが、彼女の裏側を知ると、だいぶ違った意味に感じませんか。
――なるほど……。言われてみると、たしかにそうですね。
下屋:すごく深いセリフですし、ドキッとさせられます。「Heaven's Feel」で桜が笑顔でいてくれるのは、たぶんこの第1章だけなのだろうなと思うと、本当に切なくて。だからこそ、桜が士郎との日常を楽しんでいる姿が心に響きました。
――最後に、映画を楽しみにしているファンの方にメッセージをお願いします。
下屋:第1章の台本を読ませていただいたとき、劇場版ならではの世界の膨らませ方に、須藤監督の作品への愛を感じました。アフレコをしたときも、素晴らしい「Heaven's Feel」になっていると強く感じましたので、絶対に楽しんでいただけると思います。第1章を皮切りに、これから第2章、第3章と続いていきますが、ぜひ私たちの聖杯戦争を最後まで見届けていただけたらうれしいです。
作品情報
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劇場版 Fate/stay night[Heaven’s Feel] I . presage flower
「もしわたしが悪い人になったら許せませんか?」。少年は少女を守りたい。そう、思った。魔術師〈マスター〉と英霊〈サーヴァント〉が、あらゆる願いをかなえる願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」が...
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