2018年3月1日(木)19:00
森見登美彦「ペンギン・ハイウェイ」アニメ映画化 北香那&蒼井優出演、スタジオコロリド制作
8月から全国公開
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「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話大系」などで知られる作家・森見登美彦氏の小説「ペンギン・ハイウェイ」のアニメ映画化が決定し3月1日、東京・日比谷の東宝本社で、製作発表会見が行われた。弱冠29歳の新鋭・石田祐康が監督を務め、声優キャストには女優の北香那、蒼井優を抜てき。短編アニメ「台風のノルダ」「陽なたのアオシグレ」などを手がけたアニメスタジオ「スタジオコロリド」の第1回長編作品として、8月から公開される。
原作小説「ペンギン・ハイウェイ」は、ファンの間では森見氏の最高傑作との呼び声高く、第31回日本SF大賞を受賞した作品。少し生意気な小学4年生“アオヤマ君”に待ち受ける、ひと夏の不思議な体験を描く。アオヤマ君が暮らす郊外の街に、ペンギンが現れる事件が発生。ペンギンたちは、海のない住宅地にどうやって来たのか。その謎を解くべく研究をはじめたアオヤマ君は、ある日、歯科助手の“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身する瞬間を目撃する。
会見には石田監督をはじめ、声優キャストの北と蒼井、原作者・森見氏が出席。オーディションで主演を勝ち取り、声優に初挑戦した北は、既にアフレコを終えており「声優さんは憧れで、声のお仕事をするのが夢だったので、ドキドキしてオーディションへ向かったことを覚えています」「(起用が決まった時は)感極まって泣いてしまった。嬉しく思い、夢が叶ったと思いました」と笑顔をはじけさせた。
一方、お姉さん役の蒼井は、「花とアリス殺人事件」以来、3年ぶりの声優挑戦。「アオヤマ君に影響を与えるお姉さんの役ですが、自分の中には、お姉さん的な要素があまりないなと。演じてみて、『難しいな』と思っていたら、小さい子を引っ張っていく役をやったことがなかったことに気づました」と明かし、「新しいチャレンジをさせていただき、いい勉強になりました」とニッコリ。アフレコは「やっと半分まで録り終わった」そうで、「お姉さんというキャラクターは難しく、やっとつかめてきた。この調子で最後までいきたい」「あと半分、全力でがんばりたいと思います」と意欲を述べた。
石田監督は、2009年に発表した自主制作作品「フミコの告白」が、第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞に輝いた実力派。この日は、終始緊張の面持ちだったが「声優2人の声はどうだったか?」と問われると「お2人の声、めっちゃ好きです! よくぞここまではまってくれた。まだ作っている最中ですが、そういった意味で幸せな気持ちでいます」と熱弁をふるった。また森見氏は、「『ペンギン・ハイウェイ』は、自分の一番根っこにある世界を描いたので、特別な小説なんです」と述べ、そのうえで「特別なかわいい子どもだったので、『変なことになってほしくない』と心配して送り出したのですが、監督と話し、コンテを見るうちに大丈夫だろうと。素敵な作品になりそうなので楽しみです」と期待を寄せた。
なおキャラクターデザインはスタジオジブリ出身の新井陽次郎、脚本は森見原作アニメを多数手がけた上田誠(ヨーロッパ企画)、音楽は阿部海太郎が担当。「ペンギン・ハイウェイ」は8月から全国公開される。
作品情報
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小学四年生の少年アオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。そんな...
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