2018年7月9日(月)17:00
「アンゴルモア元寇合戦記」元寇の脅威に挑む輝日役のLynn 念願の時代劇ヒロイン抜てきに感激
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7月10日から、サンテレビ、TOKYO MXほかで放送を開始する「アンゴルモア元寇合戦記」。たかぎ七彦氏による同名漫画のアニメ化で、中世日本を襲った「元寇」に、最果ての地である対馬に罪人として送られた鎌倉武士の朽井迅三郎(くちいじんざぶろう)を筆頭とする流人たちが立ち向かう、歴史アクションだ。対馬を統治する地頭代・宗助国(そうすけくに)の娘で、流人たちとともに戦う姫君・輝日(てるひ)を演じるLynnに、同作の見どころや収録の舞台裏を聞いた。
――オーディションで役が決まったときの心境を聞かせてください。
Lynn:私は、輝日だけのオーディションだったのですが、そもそも私が声優を目指したきっかけが、高橋留美子さん原作の伝奇時代劇「犬夜叉」だったので、「とにかくこの役は絶対に射止めたい!」と思っていました。ずっと、こんな女性を演じてみたかったので、役が決まったときはものすごくうれしかったです。弓の使い手であることも含めて、時代劇のヒロインである凛とした輝日は、まさに憧れのキャラクターでした。
――演じられる輝日の印象は、いかがでしたか。
Lynn:輝日は、弱冠17歳にして、弱さと優しさと強さを兼ね備えた女性です。局面ごとにさまざまな感情があらわれてくるので、視聴者の皆さんにいちばん立場が近く、感情移入しやすいキャラクターかもしれません。喜怒哀楽の感情表現が豊かなので、とても楽しく演じさせていただいています。
輝日(CV:Lynn)
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――輝日は、鎌倉武士の迅三郎、海賊の鬼剛丸(おにたけまる)といった屈強な戦人(いくさびと)たちの中にあって、高貴な血筋の姫君という、立場が大きく異なる役どころですね。
Lynn:本来は戦いたくない、誰にも死んでほしくないという思いを抱いていますが、それでも守るべきもののためには自分が頑張らなくては、という一所懸命な気持ちで戦場に立っています。そんな中で、(主人公の)迅三郎に引っ張ってもらっている部分もあるのかなと。
――輝日は、成熟した“強さ”をもった人々が多く登場する本作において、唯一“成長していく”キャラクターでもあると思います。
Lynn:そうかもしれません。最初はお父さん(宗助国)やお兄さん(宗右馬次郎)がいるので、軍勢を自ら率いるという立場ではありませんでしたが、戦いの中心人物になるにつれて「自分がしっかりして、みんなを守らなくては」という思いが強くなっていきます。もともと“強さ”を内に秘めた人なのだとは思いますが、状況の変化に従って、それが表に出てくるんです。たとえば第1話でも、戦がはじまる前と後で、輝日の覚悟といいますか、内面の部分に大きな動きがあります。演じるにあたっては、前半は姫らしい艶やかさを意識して、後半は凛々しさやたくましさを押し出して、といったディレクションをいただきました。収録は後半にさしかかっていますが、たくさんの人々の死を目のあたりにして、さらにしなやかに、たくましくなっていると思います。
――原作漫画を読んでの感想はいかがでしたか。
Lynn:「元寇」という、今まであまり語られることがなかった時代の一大事件にスポットを当てているところが斬新ですね。絵柄もストーリーも熱い作品で、“生き様”をリアルに描く「カッコつけていないカッコよさ」みたいなものがあると思います。胸にグッとくるシーンも、たくさんありました。本作のようなハードな合戦ものの作品には、これまであまり触れてこなかったんですが、それだけに衝撃が大きかったですね。女性の私でも、とても楽しめましたので「もっとみんな読むべき!」と声を大にして言いたいです。
――時代劇ならではの、演じるに当たって難しいところはあったでしょうか。
Lynn:言葉づかいや言い回しが独特で、読めない単語も多いです。できるかぎり事前に調べておくのですが、わからないこともあるので、収録現場で毎回確認させていただいています。鎌倉時代を生きる輝日にとっては日常で使っている言葉なので、たどたどしく聞こえないように気をつけています。
歴史とは直接関係ありませんが、「佐須」のイントネーションに苦労しました。私は最初語尾を上げていて、逆に下げるようにとのディレクションをいただいたのですが、なかなか直らなくて(笑)。また「~なのです」といったように、言葉づかいがていねいなので、“姫らしい気品”を忘れずに、なおかつ“戦場の緊迫感”を演出する、さじ加減が難しいです。
――さきほどLynnさんが言われたように、「元寇」は歴史の授業で必ず習っているはずですが、これまで、あまりスポットが当てられてこなかった事件だと思います。
Lynn:私も学校で習ったはずですが、詳しくは覚えていなかったので、予習しました。でも、やっぱり難しいですね(笑)。文永の役と弘安の役の2回があって、戦場も対馬から博多へと移ったり……。きっと多くの方が私と同じだと思うのですが、この作品を見て、改めて「元寇」について知っていただけるとうれしいです。
――収録現場の雰囲気はいかがですか。
Lynn:こんなに男性キャストが多い現場は、はじめてです。男性キャストの方々は、合戦のシーンのガヤの声が本当に大変そうです。何百人といる戦のシーンを十数人で演じなくてはいけないので、何度か収録を重ねたりしていますから、終わったときはみなさんヘトヘトになっていらっしゃいます。輝日が合戦に参加することはないので、私は見守っているだけなんですが(笑)。
収録中は緊張感がみなぎる一方で、空き時間はとても和気あいあいとした現場です。皆さん、とても優しくしてくださって、特に席が隣の(迅三郎役の)小野友樹さんや、(阿比留弥次郎役の)鈴木達央さんたちと楽しくおしゃべりさせていただいています。
――収録時に印象的なエピソードはありましたら、聞かせてください。
Lynn:皆さん、「輝日姫さま」と呼んでくださるのですが、「ひ」が2つ重なっているので、これがとても言いづらく、戦闘シーンのような緊迫したところで噛んでしまう方もかなりいらっしゃいました。鹿乃役の小松未可子さんは、台本に「輝日姫」と書かれていたところを無意識に「姫」とだけ言ってしまって、あとから「えっ、ちゃんと輝日姫って言いませんでした!?」って。現場が笑いの渦に包まれました(笑)。
――輝日以外で、お気に入りのキャラクターはいますか。
Lynn:それぞれ強烈な個性の持ち主ですが、やはり鬼剛丸のインパクトは絶大ですね。流人たちにはそれぞれの思惑があって、団結するつもりはまったくないのですが、鬼剛丸はなんだかんだ言いつつも、次第に迅三郎の相棒のようになっていくところがおもしろいです。鬼剛丸を演じる小山力也さんのお芝居もすごいんですよ。アドリブも多くて、我々演者は爆笑の連続なんですが、実際はほとんど使われていないと思います(笑)。
鬼剛丸(CV:小山力也)
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――Lynnさんが、アドリブを盛り込むことはあるのでしょうか。
Lynn:輝日はシリアスなシーンが多いので、あまりアドリブを入れるスキがありませんね。ただ、迅三郎に対して乙女な部分が出てしまう……照れて頬を赤くしてしまうようなシーンは、ちょっとした癒やしのポイントになればいいなと思って、肩の力を緩めて演じています。
――序盤の見どころを聞かせてください。
Lynn:第1話の完成版映像を拝見しましたが、もう「すごい!」の一言でした。私がこれまでに見たことのないような映像で……。荒々しさが線の太さやタッチで表現されていて、とにかく圧巻です。本当にビックリしました。みんなもビックリすると思います(笑)。ほとんど毎話、戦のシーンが盛り込まれているので、男たちの生命をかけた熱い戦いに注目していただきたいです。
人間ドラマも見どころのひとつで、ストーリーが進むにつれて、迅三郎をはじめとする流人たちの過去も明らかにされていきます。彼らがどんな思いで対馬を守る戦いに身を投じているかが見えてくると、より胸に迫るものがあると思います。
――第1~2話で、お気に入りのシーンやセリフはありますか。
Lynn:「もうこれ以上失うものか!」と覚悟を決めて迅三郎に言い放つシーンは、輝日にとってのターニングポイントなので、とても力が入りました。PV第3弾に使われているシーンということもあり、印象的ですね。
――最後に、視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
Lynn:私が第1話を見たときの心の震えを、早くみなさまにも味わっていただきたいです。映像はもちろん、音楽もとてもカッコよくて……。我々も一所懸命演じさせていただいていますので、それらがひとつになった時の気合の表れを、ぜひ感じてください。第1話を見ていただければ、この作品のおもしろさは絶対に伝わると確信していますので、原作ファンの方はもちろん、そうでない方も、まずは第1話をお楽しみください。
作品情報
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時は文永11年(1274年)。鎌倉武士・朽井迅三郎はある事件により、罪人として対馬へ流刑となる。島を治める地頭代の娘・輝日は、対馬へたどり着いた流人たちに、蒙古の大軍勢が対馬へ迫っていることを伝...
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