2018年8月15日(水)18:30
のん&片渕須直監督「この世界の片隅に」終戦記念日の再上映に感慨「まだまだ上映を続けていきたい」
長尺版についても語り合った2人
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片渕須直監督が手がけた長編アニメ「この世界の片隅に」の再上映会が8月15日、東京・テアトル新宿で行われ、片渕監督と主演を務めたのんが出席した。
第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代氏の同名漫画をアニメ化した本作は、第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとする女性すずと、彼女を取り巻く人々の日常を丹念に描いた。
2016年11月の劇場公開以来、1日も途絶えることなくロングラン上映が続いており、累計観客動員数は209万人、累計興行収入は27億円を記録している。そんななかで終戦記念日の上映会を迎え、片渕監督は「映画ができあがった後もたくさんの方が応援してくださっていると思います。お客さん、マスコミの方々もそうですし、なによりも劇場の方々とずっと仲良くさせていただいている。(上映する)場所を与えていただいている」と感謝を述べた。
一方、のんも「こんなに長く作品と付き合うのは初めてなので、とても貴重な体験です。こんなに皆さんに愛されている作品は、この作品だけなのではないかと思ってしまうくらい、すごくうれしいです」とよろこびを噛み締める。片渕監督は「こんなにたくさんのお客さんに来ていただき、こんなにたくさんの(マスコミの)カメラでのんちゃんを撮りに来ていただき、素晴らしいなと思います。ありがたいなと。でも機会が与えられるなら、まだまだ上映を続けていきたい」と熱く呼びかけた。
また12月には、新規シーン30分を追加した長尺版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が公開される。のんは、同作の特報映像のアフレコ収録を振り返り「期間が空いていたので『できるかな』という不安な気持ちがあったのですが、監督と録音スタジオで会ってブースに入って何度かやるうちに、『大丈夫だな』と思い手応え感じました」と自信をのぞかせる。本編収録に向けて「監督と密にやっていけたらなと思います。お願いします!」と意気込んだ。
さらに片渕監督は「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」というタイトルに込めた思いを、「今日ご覧いただいた『この世界の片隅に』は、すずさんの人となりを紹介していく映画だったと思う。でも、すずさんが出会った人はもっともっといる」「すずさんが出会った他の人たちのことも含めて語ることによって、すずさん自身がどんな風に変わっていって、最後の結末に至ったのかということをもっと詳しく描いていきたいなと思っています」と明かした。
作品情報
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すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。昭和19(1944)年、20キロ離れた町・呉に嫁ぎ18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏していく中で、日々の食卓を作り出すために工夫を凝...
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