2018年8月21日(火)22:00
堺三保氏の実写短編SF「オービタル・クリスマス」クラウドファンディングで1500万円超調達
(C)加藤直之/園山隆輔/帆足タケヒコ/堺三保/かもねぎ商会
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脚本家、評論家の堺三保氏が手がける実写短編映画の製作を支援するクラウドファンディング「短編SF映画プロジェクト『オービタル・クリスマス』~聖夜を祝う全ての人に~」の資金調達額が、8月16日に1500万円を突破した。8月21日現在の調達総額は、当初の目標額である400万円を大幅に上回る1677万6000円、支援者783人を記録し、国内での実写映画製作クラウドファンディングとしては史上最高額となった。
「オービタル・クリスマス」は、無数の有人宇宙ステーションが地球を周回するようになった近未来を舞台にした、15分尺のSF作品。世間がクリスマスに沸く日、ステーションに残って、ひとりメンテナンス作業を続けるイスラム教徒の青年は、月からの密航者である日本人の少年と出会う。
近年の作品では劇場アニメ「ニンジャバットマン」、テレビアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」など、数多くのアニメで設定考証を担当し、アメリカンコミックの翻訳などでも知られる堺氏は、「オービタル・クリスマス」で実写映画監督に初挑戦。「この作品は、異なる国籍、人種、宗教の人々が仲良く共存している、今よりもちょっと明るい未来を描こうとしています。それは、SFだからこそ描ける儚い夢なのかもしれません。ですが、どんな理想の実現も、まずはそれを夢見ることから始まると、私は信じています。この映画は小品ではありますが、そんな夢のひとかけらとして、この世に生み出したいのです」と意気込みを語っている。
「ニンジャバットマン」のアニメーションプロデュースを担当したバーナムスタジオが協力し、特撮パートを国内で制作。実写パートはアメリカ・ロサンゼルスでハリウッドのスタッフ、俳優による撮影が行われる。2019年6月頃に完成予定で、以降は国内外の映画祭への出品を目指す。製作費用はすべてクラウドファンディングでの調達資金から捻出され、1500万円を突破した時点で、調達額によってプロジェクトを拡大する3つのストレッチゴールが設定されていたが、いずれも目標金額に到達し、本編の日本語吹き替え版のほか、DVDとブルーレイの制作も実現する運びとなった。
クラウドファンディング・プラットフォーム「MOTION GALLERY」では、8月31日まで支援者の募集を継続しており、支援金額によって異なるリターンが用意されている。
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