野沢雅子がNYコミコンに降臨　「かめはめ波撃てます」に米ファン歓喜

劇場版「ドラゴンボール超」最新作の予告編引っさげ英語吹き替え声優たちとともに登壇

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アメリカでも絶大な人気を誇る日本のアニメ「ドラゴンボール」。その最新作で、劇場版第20弾「ドラゴンボール超（スーパー）　ブロリー」のパネルディスカッションが10月5日（現地時間）、「ニューヨーク・コミコン」のイベントとして、マディソン・スクエア・ガーデン内にあるフールー・シアターで行われた。パネルディスカッションにはなんとアニメで長きにわたって主人公・悟空の声を担当する野沢雅子が登壇。神々しいゲストの「ニューヨーク・コミコン」初参加に会場は興奮に包まれた。その他にも東映アニメーションの林田師博プロデューサー、集英社の伊能昭夫氏、英語吹き替え版で主要キャラを担当している声優らが登壇した。

野沢雅子は、「ゲゲゲの鬼太郎」や「銀河鉄道999」など数々の人気アニメの主人公を演じてきた日本を代表する声優。32年前から「ドラゴンボール」の悟空の声を担当し、まさにアニメ版の顔だ。悲鳴にも似た観客の声と拍手の中、笑顔でステージに現れた野沢は、まずアメリカのファンに会えたことに「ものすごくうれしいです。最高です」と第一声を発した。

劇場版オリジナルで高い人気を誇るブロリーをキーキャラクターに、サイヤ人の原点に迫る今回の物語は、原作者の鳥山明氏本人によって全て書き下ろされた。この特別な新作について、野沢は「言えません。一言でも言ってしまったら（楽しみが）薄れてしまいます」と強調し、「会場が暗くなって、スクリーンに映像が映った瞬間から面白いです。それ以上何も言うことはありません」と作品への自信を語った。

今回のパネルディスカッションでは「ドラゴンボール超　ブロリー」の新予告編が解禁。5、4、3、2、1と観客全員を巻き込んだカウントダウンの後に日本版、続いて英語版の予告編が大きなスクリーンに映し出されると、会場のボルテージはマックスに。これには野沢も「（予告編を）初めて見ました。びっくりしました。これは絶対に見なきゃだめでしょ」とさらに盛り上げた。

1986年の放送開始以来大きく進化を遂げてきている「ドラゴンボール」だが、野沢は悟空との向き合い方は「全然変わっていない」と前置きしたうえで、「私、悟空そのものになっています。かめはめ波撃てます」と、32年の歴史の中で培った悟空との強い絆を言葉にした。これにはファンも歓喜に震えた。さらに「オッス、オラ悟空。オラうれしいぞ。すっごくうれしいぞ。みんな楽しみにしていてくれよな」と悟空の声でファンを魅了する一幕もあった。

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大きな注目を集めたのは、日米の悟空のステージ上での共演。アメリカの英語吹き替え版で悟空を演じるショーン・シュメル氏は「野沢さんと同じで悟空への僕のアプローチも変わっていないけれど、年齢とともに叫ぶのが辛くなってきた」と冗談交じりに告白。それに対し 野沢は「私は全然辛くありません」と元祖悟空のプライドを見せつけた。そして最後にシュメル氏は長年第一線で活躍する野沢について「この女性が今までずっと悟空を演じてきたんだ」と、現在の社会風潮を意識しながら敬愛する女性の功績を会場のファンにアピールした。

イベントが終了してもなお会場では「君たちは最高だ」とファンの熱い声援が飛び交うほどアメリカで愛されている「ドラゴンボール」。その証拠に、「ニューヨーク・コミコン」のメイン会場であるジェイコブ・ジャヴィッツ・コンヴェンション・センターでは、「ドラゴンボール」の展示ブースが会場内最大規模で展開され、アメリカでの作品の人気を大いに見せつけた。また、「ドラゴンボール超　ブロリー」が、2019年1月16日の全米公開に先駆け、今年12月13日にロサンゼルスの名所TLCチャイニーズ・シアターで北米初披露されることも発表された。日本では12月14日全国公開。（岡本太陽）