「ドラゴンボール超 ブロリー」野沢雅子が実感する悟空の秘めたる力　拳を交わした強敵はみんな友だち (2)

(C)バードスタジオ／集英社 (C)「2018ドラゴンボール超」製作委員会

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――悟空はたくさんのライバルたちと戦ってきましたが、特に思い出深い出会いはありましたか。

野沢：私は、ピッコロさんが大好きなんです。最初はものすごく悪いヤツに見えて、子どもの頃の悟飯に対する仕打ちも、それはもうひどいものでした。でも、（ナッパとの戦いで）悟飯の前にバッと躍り出て、悟飯の身代わりになってくれた。泣けますよね……。あの人、生き方が不器用なんです。なかなか素直になれずに、誤解を生んでしまうこともあるけれど、とても素敵だと思います。
　悟飯の修行時代は本当に憎たらしくて、思わず古川くん（ピッコロ役の古川登志夫氏）に「悟飯はまだ子どもなんだよ。もうちょっと優しくしてあげて！」と抗議してしまったくらいです。八奈見さん（ナレーション、北の界王役の八奈見乗児氏）も「そうだぞ古川、もっと優しくしてやれ！」と言ってくれました。そうしたら、古川くんは「お芝居ですから、僕も好きで冷たく当たっているわけでは……」と恐縮されてしまって。そこで「ごめん、お芝居だったね」って気づいて謝りました。そのくらい役と一体化しているということだから、役者としてはいいことなんですけれどね（笑）。

――野沢さんは悟空や悟飯を演じているのではなく、野沢さん自身が悟空や悟飯であり、彼らの友だちでもあるのですね。

野沢：これまで私は「悟空を演じている」と考えたことは一度もないんです。よく似ているな、とは思いますけれど（笑）。

――今作で、悟空とコンビを組んでブロリーに立ち向かう、もうひとりのサイヤ人であるベジータについては、どのように思われていますか。

野沢：ベジータも今では親友ですが、とてもワガママなので、人のすることに異議を挟むことがほとんどない悟空が、「それはダメだろ」と口を出すことも多くなりました。ベジータに対してだけは、遠慮なく言うんです。ところが、最近はベジータのほうが、悟空に対して（常識的な意見を）言ってくることも増えてきました。本人はまったく意識していませんが、悟空は人の曲がっているところを、まっすぐに正していく力をもっているのだと思います。

――今作では、宿敵フリーザも重要な役割を果たします。悟空にとって、現在のフリーザとはどんな存在なのでしょうか。

野沢：ベジータに輪をかけてワガママだけど、今はもう友だちです！　もしもフリーザが絶体絶命の大ピンチに陥ったら、絶対に助けますよ。プライドの高いフリーザは、とても悔しがると思いますけどね。

――今作でのブロリーは、これまでの登場作とはひと味異なった結末を迎えます。惑星ベジータ第3の生き残りであるブロリーと、今後悟空はどんな関係を築いていけそうですか。

野沢：またブロリーが道を間違うことがあるのなら、悟空は何度でも立ち向かっていくでしょうね。そして、いつかはブロリーも悟空のことをわかってくれるはずです。悟空は自分のことを主張しませんが、自然と「いいヤツだ」ということが伝わると思います。そうして友だちになっていく。悟空と戦った相手は、みんな仲間なんです。

――公開前にお話しになれる範囲で、今作の見どころを教えていただけますか。

野沢：とても気に入っているシーンがあるのですが、内容は絶対に教えたくないんです。だから、これだけ言っておきます。「ピッコロさん」！　私が言っているのがどのシーンなのか、ぜひ探してみてください。
　映画をご覧になる皆さんは、（東映の）三角マークが出たところ、そこがもう始まりだと思ってください。　息もつかせぬ展開で、どんどん深く入り込んでいけるはずです。見終わったときに「なるほど……よかった！」と言ってもらえる内容になっていますので、ぜひ楽しんでください。

――最後に、野沢さんがいつまでもZENKAIパワーな秘訣を教えていただけませんか。

野沢：悟空と同じように、こうしたらいいとか悪いとか深く考えないのがいいんだと思います。同業のみなさんは喉のケアなどに気をつかわれていますが、私は何もしていませんからね（笑）。
　ただ、毎日やっていることがあって、それは寝る前にお風呂の湯船につかることと、そのときに口を開けてシャワーのお湯を喉の奥に向かってかけてあげるんです。そうすると喉に着いたホコリが取れるような気がするんですよね。その後、手のひらにためたお湯を鼻から吸い込んで口から出すことで鼻のホコリもとれます。これだけを365日欠かさずやっていて、今まで風邪らしい風邪を引いたことがありません！

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