2018年12月20日(木)18:00
「劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel]」リレーインタビュー(1)中田譲治 言峰綺礼を“表現しすぎない”狭間を保つ (2)

(C) TYPE-MOON・ufotable・FSNPC
イメージを拡大
―― 作品から離れた話題で恐縮ですが、中田さんはツイッターでファンと活発に交流されていますよね。
中田:いやいや、お恥ずかしい。バカなことばかり言っているのですけど(笑)。
―― 綺礼になりきったつぶやきをされたり、下屋則子さんのアカウントと絡まれたりと、ツイッターをフレキシブルに使われている印象です。
中田:ツイッターは基本的に告知ツールとして利用していますが、ファンの皆さんと交流する場としても大事にしています。みなさんに喜んでいただくことを第一に、作品をみんなで一緒に楽しめるようなツイートを心がけるようにというのを基本にやっているのですが、本当は版権の問題がありますから、皆さんから怒られないかなと……(笑)。
―― (笑)。
中田:関係者の方にお会いしたとき、たまに「ツイッターのアレ、大丈夫ですかね」と聞くのですが、(うなずく動作をしながら)「うん、うん」と言っていただいています。商業的に使っているわけではありませんし、みなさんに喜んでいただいて作品を一緒に盛り上げていこうというところで目をつむっていただけているのかなと。そんなふうに勝手に解釈してやらせてもらっています。
―― そうしたところもふくめ、軽みのある絶妙なつぶやきをされているなと感じます。
中田:そう見えているのでしたらよかったです。皆さん、僕が言峰綺礼をすごく好きだからやっていると思ってくださっているようですが、ある意味、逆なんですよね。他の作品のキャラクターでも同じことをやっていますが、やっぱり綺礼でつぶやくと反応が違うんです。僕に言わせると、言峰綺礼が好きだからたくさんつぶやいているのではなく、ファンの皆さんの反応がすごいから……。
―― なるほど。ファンの声に応えてつぶやくと自然にそうなるのですね。
中田:皆さんが喜ぶから、僕が綺礼を多くつぶやくという面も大いにあるんです。反応が薄ければ、たぶんこんなにやっていないですから(笑)。本当に「Fate」という作品に人気があって、綺礼人気があるから楽しくふざけることができるのだなと有り難く思っています。
ただ、難しいところもあって、「stay night」の綺礼はあまり「愉悦」という言葉を言わなかったりするじゃないですか。そうした言葉を使って僕がよかれと思ってファンの皆さんとツイッターで交流すると、綺礼の別の色がつきすぎるのではないかなと……。
―― そうしたことも考えられるのですね。
中田:ファンの方のなかには、「私は2次元の言峰が好きなのに、中田譲治がいろいろ言うからイメージが崩れる」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕のアカウントをフォローしてくださったのならば、ぜひ一緒に楽しんでいただけたらなと思っています。僕のつぶやきが「脳内で言峰になって完全再生される」といったリプライをいただくと、皆さん楽しんでくださっているなと僕自身うれしくなるんですよね。
声優や役者というのは、いろいろな役をやる多面性がなければ逆にできないところがあるのですよね。この役のときはこう、あの役のときはこう、というふうに多面性があることを分かっていただいて、そのうえで「(ツイッターでは)こんなふうに楽しんでいるだけだよ」というふうに温かく見てくださればなと。それぐらいに大らかに見ていただいていると自分のなかでは開き直って、皆さんと一緒に楽しんでいます。
―― TYPE-MOON作品は、キャラクターや物語をパロディにして楽しむところも魅力のひとつだと思います。中田さんご自身が、言峰の分身としてつぶやかれるのは、そうした点からもすごくマッチしているように感じます。
中田:そう思っていただけているといいのですけれど(笑)。TYPE-MOONさんは同人からスタートされていて、ファンアートなど自分たちの作品で皆さんが遊んでいるのをクスクス笑いながら見ているようなファン目線もおもちだと思います。そういう意味でも、「やっているな、コイツ」というふうに見ていただければなと。
―― 第2章の公開前に、あらためて第1章で注目してほしいところがあったら聞かせてください。
中田:皆さんが楽しみしてくださっている第2章が1月12日から公開されますが、なんとその前の大みそかに、第1章がAbemaTVさんや地上波などで放送されます。まだご覧になっていない方はもちろん、もう見ている方もぜひこの機会に第1章を見ていただくと、より第2章が楽しめると思います。
―― 第1章がテレビで見られるのはいいですね。第2章について、お話しできる範囲で注目ポイントを聞かせてください。
中田:台本を読んだ時点で思ったのは、士郎と桜の物語としてはハッキリいってつらいです。綺礼として、士郎とは「Zero」の最後から「stay night」までずっと付き合ってきましたが、本当に彼は不器用な男ですからね。そんな彼と桜の関係に、ある意味での結論がでますので、ぜひ2人を見守ってほしいです。
他のマスターやサーヴァントたちも、これまで以上に人間臭い一面がでてきますし、怒涛のアクションも今からどんな映像になるのか、僕自身できあがりをとても楽しみにしています。ぜひ、大音響のスクリーンで見届けてください。
作品情報
-
劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] ll.lost butterfly
マスターとして戦いに加わっていた衛宮士郎もまた傷つき、サーヴァントのセイバーを失ってしまう。だが、士郎は間桐桜を守るため、戦いから降りようとしなかった。そんな士郎の身を案じる桜だが、彼女もまた、...
フォトギャラリー
フォトギャラリーへ
特集コラム・注目情報
関連記事
イベント情報・チケット情報
- 2023年12月24日(日)
- 2023年12月24日(日)
- 2022年1月4日(火)