2018年12月30日(日)19:00
【コスプレイヤー・えなこ特集2】2018年の振り返りと、これから目指す場所 (2)
「涙が出るくらい悔しいスタートでした」不安からはじまったリリースイベント
リリースイベントの衣装
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――18年3月に「えなこの○○ラジオテーマソングCD OOps!!」をリリース。18年後半は、全国10カ所でリリースイベントを実施するなど、今年はアーティストとしても大活躍でしたね。
最初は、「私がアーティストっぽくしたら『コスプレイヤーじゃん!』と言われてしまうのでは?」とすごく悩みました。お客さんも、これまでは写真を撮りにきていた方ばかりだったので、リリイベ初日はお互いがすごく不安な顔をしていました。プレッシャーのあまり、本番で歌詞を間違えてしまったり、涙が出るくらい悔しいスタートでした。
でもリリイベを回っていくうちに、「お客さんはCDを買ってわざわざ来てくださっているのだから、この時だけはアーティストとして振る舞っていいのでは」と開き直ることができるようになりました。お客さんも「盛り上げなきゃ」とがんばってくださって。
――ツアーを通して、ステージを作り上げていったのですね。
そうですね。お客さんと一緒に作り上げました。
プロと趣味のコスプレ、最大の違いは版権
「ダウンタウンDX」では雪の衣装(下)、 「サンデー・ジャポン」ではサクラの衣装を着用
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――お話をうかがっていると、えなこさんは「プロのコスプレイヤーである」ということを強く意識されているように感じました。基本的な話になりますが、趣味のコスプレイヤーとプロのコスプレイヤーの違いを教えていただけますか。
一番大きな違いは「版権」です。お仕事としてコスプレをさせていただいている以上、版権に対して誠実でいなくてはいけません。趣味でコスプレをする方は自由にコスプレをしていますが、金銭が発生するプロコスプレイヤーは、撮影会で勝手に衣装を着ないし、当然キャラクター衣装の写真集を勝手に作ったりもしません。必ず版元様の許諾を得ています。
テレビ出演の際も、オリジナル衣装を着るか、許諾を得てキャラクター衣装を着ます。例えば「(人生が変わる1分間の)深イイ話」で着た「まど☆マギ」の衣装は版元様に許可を得ました。プロとしてコスプレする以上、クオリティや作品への愛はもちろんですが、やはり版権をないがしろにしてはいけないんです。
職業・ジャンルとしてのコスプレイヤーの可能性
――コスプレイヤーは、将来どのような扱いになっていくと思われますか。
コスプレイヤーが、ひとつのジャンルとして確立していったらいいなと思っています。声優さん、アイドルさんなどのジャンルのなかにコスプレイヤーというジャンルが増えたらいいなと。文化としては、コスプレって海外でも認知度はありますし、日本の方もご存じだと思いますが、仕事としてはまだまだ浸透していないので。
――声優やアイドルと同等のジャンルとして、確立させたいということですね。
そのために、まずはコスプレイヤーが職業として成立するということを皆さんに知っていただきたいと考えています。だから、あえてテレビでお金の話をしたり。「コスプレでも生計を立てられるよ」というか(笑)。
――コスプレイヤーの可能性を広げていくという意味では、自主企画のイベントの成功は大きな一歩になったのでは?
そうですね。そういった意味でも2018年は可能性が広がった年でした。
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