2019年4月11日（木）19:00

【「名探偵コナン」インタビュー：京極真編】檜山修之が見た、揺れる“蹴撃の貴公子” (2)

京極VSキッドの再対決で見えてくる
京極×園子×キッドの“いびつな三角関係”

――今回は、テレビシリーズ第746～747話「怪盗キッドVS京極真」以来となる京極とキッドの再対決が実現しました。これまでの戦いを振り返り、2人のパワーバランスをどうお考えでしょうか。

京極に応戦するキッド…再対決の行方は!?

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京極は戦う気満々ですが、キッドにはその気がないので、（京極を）いなしていますよね。キッドから見れば、京極はたまたまそこにいた「すごくでかい障害物」みたいなノリなんです（笑）。ものすごく一方通行な関係なんですよね。「戦いたい京極と逃げるキッド」みたいな関係性。京極VSキッドのガチンコ対決ではなく、園子も絡んできます。だから僕の感覚としては、園子を介してキッドと対峙している、三角関係なんです。ものすごくいびつな三角関係。

――過去には京極が「返していただこうか。宝石も園子さんの心も」と詰め寄り、キッドが「返すも何も、もともとも盗れていませんから」と答える場面がありました。それにも関わらず、未だに京極の嫉妬心は冷める気配がありませんね。

それはもう、園子が「キッド様」と言っていますからね。京極は、その「様」という響きに対しても「えっ!?」と思っているのではないでしょうか（笑）。僕の感覚としては、今作でキッドと決着がついたのではなく、むしろ「はじまり」というか。「ここから因縁の対決がはじまるのでは？」という感覚ですね。「名探偵コナン」シリーズが続くなかで、京極VSキッド、そこに園子をはさんだ三角関係がひとつのエピソードとして続いていくのかな……そうなればいいな、出番が増えればいいなと（笑）。

――三角関係といえば、今回は「京極VSキッド」にコナンが加わった三つどもえの戦いも描かれますね。

実は、3キャラクターが本格的に絡むのはあそこだけなんです（笑）。あの場面は、スポット映像に収録されるので、「ここは大事にしないとな」と思って演じました。演じる僕の熱量も、少し上がっていました。

園子との恋に新展開は？
「今回の京極は、いろんな意味で揺れ動く」

――京極の“見せ場”といえば、園子との恋模様も欠かせません。恋愛面において印象に残った点を教えてください。

涙を浮かべる園子…京極との間に何が？

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京極の「できなさ加減」でしょうね（笑）。テレビシリーズでもそういった面はありましたが、強さとのギャップが面白かったですね。

――ですが、園子との距離自体は今作でかなり縮まったのでは？

相当近づいています。ただ、今回は園子が“微妙な距離感”を感じてもやもやしているのに、京極はそのことに気付けないという場面があります……（苦笑）。今までは園子の方が積極的でしたが、今回はめずらしく園子に突き放されるようなシーンもあります。あの場面は、なかなか衝撃的でした。

恋愛においても、単に不器用なだけではなく、メンタルが揺れています。園子に対してそっけないそぶりをしてしまい、傷つけてしまうみたいな描写もあります。そういった意味でも、まだメンタルが大人じゃない。今回の京極は、いろんな意味で揺れ動くんです。

京極さんは、どこまでも“漢（おとこ）”！

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――強さ、精神、恋愛。京極のいろいろな部分が浮き彫りになる、“京極さんファン”にとっては、新たな魅力が凝縮された一作といえそうですね。ファンに向けて、京極の男としての魅力を一言で表すとなんでしょう？

不器用ではありますが、やはり彼は一途な“漢（おとこ）”です！　「男」ではなく、「漢」と書く方の（笑）。

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