2019年10月2日(水)19:00
「アズールレーン」石川由依&中原麻衣、ゲームと雰囲気の違う「エンゲージ!」「推して参る!」
(C) Manjuu Co.,Ltd., Yongshi Co.,Ltd.& Yostar, Inc./アニメ「アズールレーン」製作委員会
イメージを拡大
中国発のスマホ向けゲームを、天衝監督とバイブリーアニメーションスタジオが総力をあげて映像化するテレビアニメ「アズールレーン」が、10月3日からスタートする。艦船を擬人化した美少女キャラクターたちが多数登場し、理念の違いからふたつの陣営に分かれて衝突。彼女たちの熱いバトルと、かわいらしい日常描写が魅力の海洋エンタテイメントだ。対立する陣営に属する、“ユニオン”最強の英雄・エンタープライズ役の石川由依と、“重桜”を率いるリーダー的存在・赤城役の中原麻衣に、はじめてのゲーム音声収録からアニメ化までを振り返ってもらった。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)
――ゲーム1周年記念のイベントで、アニメ化発表とともにティザーPVが公開されました。どんなお気持ちでしたか。
石川:ゲーム開始から1年でアニメ化が発表されたことに、たくさんの方々の応援があったおかげなのだなと感じました。ティザーPVは意味ありげな感じで、最後に映る後ろ姿はきっとエンタープライズだろうと思いながらも、「これエンプラですよね?」とはスタッフさんにもなかなか聞けなかった記憶があります(笑)。この1年間、エンタープライズが登場するんじゃないかなと期待しつつ、どんなお話になるのだろうと楽しみにしていました。
中原:アニメ化を知っていちばん気になったのは、たくさんいるキャラクターから、どれだけの子たちが出てくるのだろうかということでした。発表された映像も、とても格好よくて、これは期待できるなと私もとても楽しみにしていました。
――おふたりは、どのような経緯でゲームの役が決まったのでしょうか。
石川:オーディションではなく、「この役をやってください」とお声がけいただきました。
中原:私も同じように、赤城役でとオファーをいただきました。
――最初にゲームの声の収録をしたときのことを覚えてらっしゃいますか。
石川:「アズレン」の声を最初に録ったときは、ディレクターさんと一緒に「こうかな、ああかな」と話し合いながら収録をした記憶があります。
中原:最初の頃は、わりと私たちや音響監督さんにキャラクターづくりを任せていただけた感じだったんですよ。ゆっくり時間をかけて収録できたのが印象的でした。
――アニメ版のアフレコは、ゲームのときと比べていかがでしたか。
石川:他のキャラクターとセリフをかけあえるのが新鮮でした。ゲームのときはひとりで収録していて、セリフ自体もプレイヤーがキャラをタップしたときにしゃべる声などが多かったんです。セリフのかけあいによって新しいテンポ感が生まれたり、「こうきたら、こう返そう」みたいなことができたりしました。キャラクターが生き生きしてくるというか、人物像がよりリアルになった感じがして。
中原:ゲームの赤城は、とにかく指揮官(プレイヤー)への愛が強すぎて、ヤンデレというか、もう抱えきれないぐらいの愛で接してくるんです。アニメーションでは指揮官がでてこず、彼女の新たな一面が見えてくるように描かれていますので、これまでとはちょっと違った気持ちで演じている部分があります。
――1話の赤城は、ポイントポイントのセリフから底知れなさのようなものを感じました。
中原:1話のアフレコのテストでは、他の皆さんとのバランスをとってあえて個性をおさえ、さらっとした感じでやってみたんです。そうしたらスタッフさんやディレクターさんから、「ねっとりと、いつもの赤城っぽくやってください」とのオーダーをいただきまして、そこから普通に会話をしているときとは違うラインをつくるように意識してみました。
――「AnimeJapan 2019」のステージで、石川さんはエンタープライズを「とにかく強いイメージで演じる」と話されていました。
(C) Manjuu Co.,Ltd., Yongshi Co.,Ltd.& Yostar, Inc./アニメ「アズールレーン」製作委員会
イメージを拡大
石川:ゲーム、アニメともにエンタープライズに強いイメージがあることは変わらないのですが、ゲームのセリフを録っていたときのイメージと、アニメでのイメージは自分のなかで若干変わっているところもあります。
ゲームでは完璧な感じの優雅さをもちつつ、リーダーのようにみんなを引っ張っていくキャラクターだととらえていたところがありました。それが、アニメでの彼女を見ていると、強くて優しいがゆえに危うさのようなものをもっているなという印象が強くわいたんです。何かがあったときに自ら先陣をきっていったり、仲間がピンチになったら自分がどんなに傷ついていても顧みずに向かっていったりしてしまう。他のキャラクターたちも、そんなエンプラを「痛々しい」と言っています。
彼女は好きで戦っているわけではないんです。終わらない戦いに悲観的な思いを抱きつつも、平和な世の中を望んでいるからこそ戦っているのだと強く感じています。みんなが対立するような状況を「どうにかしなきゃ」と思いながら戦っていて、それが「痛々しい」という見え方になっているのかなと。そんなエンプラの繊細な部分や、内に秘めている思いのようなものを、アニメではしっかり出していけたらと思いながら演じています。
――中原さんは、どんな思いでアニメの赤城を演じられているのでしょう。
中原:彼女の個性である「指揮官への異常なほどの愛」をどう表現しようかと考えたとき、やはり何かに執着する性格は変わらないのだろうなと。そこで今回のアニメーションでは、加賀にたいして、ちょっと意味ありげでねっとりとした口調で話しかけているところがあります。
――おふたりが演じるエンタープライズと赤城以外で、アニメに登場してうれしかったキャラクターはいましたか。
石川:ゲーム内で最初に選ぶことになる初期艦の子たちは、みんなかわいらしいですよね。初期艦同士でワチャワチャしているとほほ笑ましくて好きです。私はゲームで最初にラフィーを選んだので、そのぶん愛着があってよりかわいく思っています(笑)。
(C) Manjuu Co.,Ltd., Yongshi Co.,Ltd.& Yostar, Inc./アニメ「アズールレーン」製作委員会
イメージを拡大
中原:私は、やっぱり加賀ですね。ゲームでもよくからんでいましたし、赤城が名前を呼んでいたのは彼女と天城姉さまぐらいだったと思います。他のキャラクターのことは、あまり名前で呼んだ記憶がないんですよね。加賀と一緒でよかったなと思いました。
――エンタープライズには「エンゲージ!」、赤城には「推して参る!」という決めセリフがあって、アニメのなかでも登場します。
石川:たしかにアニメ本編でも、エンプラがゲームのなかでよく言うセリフがでてきて、「エンゲージ!」はそのひとつです。ゲームと同じように言うべきか、作中のシチュエーションにあわせて言うべきか悩みました。
悩んだ結果、やっぱりアニメーションのストーリーがあるなかで彼女が言っているセリフですから、そのときのシチュエーションにあわせて言うことが多く、ゲームで聴いた声とは雰囲気が違って聴こえるかもしれません。
中原:私もアニメのシチュエーションにあわせたテンションにしています。最初にゲームのイメージでもやってみたのですが、やっぱりあわせたほうにしましょうかとなりました。ゲームをやっていらっしゃる方は、ちょっと雰囲気が違うかもと感じられるかもしれませんが、これも赤城の「推して参る!」ですから受けれてもらえたらなと思っています。
――ゲームをプレイしている方には、別のパターンが聴けるうれしさもあるはずですよね。
中原:そう思ってもらえるとうれしいです。
――アフレコ現場では、皆さんでどんな話をされているのでしょう。
石川:席の近い子とは、先のストーリーがどうなるかをよく話しています。私たちキャストも、まだ先の展開を知らされていないので――。
――あ、そうなのですね。
石川:「きっとこうなるんじゃないか」とみんなで予想しあっています。あと、キャラクターの数が多いぶん、初めて知るキャラクターもたくさんいます。そういう時はまわりに聞いて、お互い確認しあうこともあります。
中原:「このキャラとこのキャラは、どういう繋がりだったっけ」というような話はよくしますね。あと、アフレコ現場には今のところ男性のキャストがひとりもいないので、みんなでかわいい話をしています。1話のときは、タピオカの話をしまして。
――タイムリーな話題ですね。
中原:綾波役の大地(葉)ちゃんはタピオカがとても好きなようで、たしか収録の日もタピオカティーを飲んでいました。「あそこのタピオカが美味しい」みたいな話をみんなで聞いたのですが、「今日はタピオカティーを飲んだから、もう夕飯を食べられない」と言っていたことに私は衝撃をうけまして、「ええっ、食べようよ!」と言ったのを覚えています(笑)。
――「アズールレーン」ファンに、今回のアニメ化のどこに注目してほしいと思われますか。
石川:やっぱりキャラクターたちが動いてしゃべることを、皆さん楽しみにしてくださっていると思います。監督をはじめとするスタッフの皆さんも愛をもってつくられていて、画面にたくさんのキャラクターをだそうとしてくれています。きっと皆さんが使っているお気に入りのキャラクターがでてくると思いますし、使っていないキャラクターがでてきても、アニメで動いているのを見て、「このキャラクターはこんな声をしていたんだ」と新しい発見ができるんじゃないかと思います。
中原:キャラクター同士が会話しているのはアニメならではで、見ていて新鮮で面白いんじゃないかと思います。ゲームのセリフは、基本的に指揮官に向けてのものですので、「友達と一緒にいるときはこんな感じ」「戦っているときはこんな感じ」というふうに、キャラクターたちの違った一面が見られるはずです。
――ゲームをプレイしていない方に、今回のアニメ化の見どころを聞かせてください。
石川:キャラクターが本当にたくさんでてきますので、アニメを通して推しキャラがきっとできるはずです。ストーリーはシリアスめで、続きが気になる展開になっていますから、アニメ単体でも楽しんでいただけると思います。今回初めて「アズレン」に触れる方も、アニメを見てキャラクターなどを好きになったら、ぜひそこからゲームを遊んでいただき、アニメもゲームもどちらも楽しんでいただけたらうれしいなと思っています。
中原:本当に面白いストーリーで、「アズールレーン」のゲームを知らない方にも楽しんでいただけると思います。「こんなに動くんだ!」と驚くぐらい映像も魅力的ですので、ぜひ見てください。
作品情報
フォトギャラリー
フォトギャラリーへ
-
アズールレーン THE ANIMATION 碧き航路にバカンスを (5) (ニチブンコミックス)
2024年10月29日¥814
-
メトロノームエッグ
2008年06月24日¥2,642
-
アズールレーン Seventh Anniversary Art Collection
2024年12月20日¥3,850
-
彗星スクリプト
2010年09月21日¥3,143 ¥2,539
特集コラム・注目情報
関連記事
イベント情報・チケット情報
- 12月15日(日)