2019年10月23日(水)12:00
「シティーハンター」3人の冴羽リョウと原作者・北条司が“もっこり”談義
もっこり談義で爆笑の渦
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「週刊少年ジャンプ」で連載された人気漫画をフランスで実写映画化した「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」で監督・主演を務めたフィリップ・ラショーが来日。これを記念し10月20日、ラショーと本作の吹き替え版で冴羽リョウの声を担当した山寺宏一、日本のテレビアニメで長年にわたりリョウの声を務めてきた神谷明という“3人の冴羽リョウ”と原作者の北条司氏が、都内で会見した。
北条氏は、フランスからの実写化オファーについて「フランスで人気があるとは聞いていたので、いままでオファーが来なかったのが不思議というか、どこかで心待ちにしていて、やっと来たかという思いだった」と明かす。
ラショーは脚本、特にラストシーンに関して「北条先生からアドバイスをいただきました」と、助言でラストを変更したことを明かし、北条氏への感謝を口にする。北条は、「『シティーハンター』にリョウの真面目なモノローグは出てこないので、漫画を読む限り、彼が何を考えているのかわからないし、香のことをどう思っているかもさっぱりわからないんです。それを代弁する人間がリョウを見て『きっとこうだ』と言うパターンが多いけど、それを(映画は)ちゃんと踏襲している。いいラストでした」と太鼓判を押す。
過去の映画化作品に対しては、「イヤと言っても(実写化)されたこともありますが(苦笑)」と本音を漏らしながらも、「僕としては人気があるからじゃなく、『シティーハンター』が好きだと思ってくれている人、原作の魂をわかっている人じゃないと面白い映画にならないと思っている」と明言。その上で、今作を「この人(ラショー)はわかっているというのをありありと感じた。(過去作とは)比べ物にならない」と称賛を送っていた。
山寺は今年公開のアニメ「劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」で香の幼なじみの御国役を演じたが、同作のフランス公開時にラショーが同じ役の仏語吹き替えを担当したことに触れ「縁を感じました」とニッコリ。神谷からのリョウ役の継承について、当初は「冗談じゃない。神谷さんがやるべき!」と思っていたことを明かしつつ、神谷から直々に「やった方がいい」と進言されたようで、「神谷さんにそう言っていただけなかったら今、この場にいなかったです」と振り返る。
子どもの頃から日本のアニメに親しんできたというラショーだが、フランスでは殺人などの暴力描写、セクシーな描写に関して規制が掛けられた状態で放送されていたと説明。「シティーハンター」を代表するパワーワードである“もっこり”も「別の表現が当てられていたので、熱狂的なファンしか“もっこり”を知らない」と明かす。今作でスペシャルゲストとして、“もっこり”に深く関連するある役の声を担当している神谷は「フランスで“もっこり”がどう表現されているのか興味があったけど、スルーされていたと初めて知りました」とややショックを受けた様子だ。
だが原作者の北条は「もともと、画的に“もっこり”を表現しているのは漫画原作だけで、アニメでは表現していないので、それを省いても全然影響はないんです。(アニメで)美女のことを『もっこりちゃん』と神谷さんが言い始めた(笑)」と“もっこり”が同作の代名詞となったきっかけを作ったのは神谷であると指摘。これには神谷も「いやあ、(台本に)書いてあったから言ったということにしていただけると(笑)」と釈明し、会場は爆笑に包まれていた。
「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」は11月29日から全国で公開。
作品情報
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