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インタビュー 2019年11月27日(水)19:00

「耐え子の日常」そろそろ谷川監督 「一般人が主役」「全編ミュージカル調」、そして「監督の心の支え」の秘密 (2)

――エンディングのクレジットに「監督の心の支え」として、川口夢斗さんという方のお名前がありますよね。共同の脚本としてもクレジットされていますが、一体どんな方なんでしょうか。

谷川:友達の放送作家で、仕事仲間でもあります。僕が「耐え子の日常」を最初に思いついて、「いつかアニメしたいな」「単行本化したいな」と言っていた頃から友達として協力してくれていて、ネタの相談にものってもらいました。そのときから、いつか単行本をだすことができたら「僕の心の支え」としてクレジットを入れますという約束をしていまして。

――それで漫画の単行本のときからクレジットされているわけですね。

谷川:そうなんです(笑)。そのまま今も仕事をずっと一緒にやっていて、アニメでも協力してもらっていますので、アニメのほうにも約束どおり入れているという流れです。

――これは谷川監督に聞くことではないかもしれませんが、「川口夢斗」で検索すると漫画「喧嘩商売」(作・木多康昭)のキャラクターがでてくるのですが。

谷川:これは本人から聞いたことがあって、「喧嘩商売」のなかで読者からキャラクターの名前を募集したことがあったそうです。それに学生時代の彼が応募して、それで「川口夢斗」という名前で作中に登場しているんです。

――そうだったんですか。てっきり漫画のキャラクターからペンネームをとっているのかと思ったら逆なんですね。

谷川:そう思うのも無理ないですよね。検索すると、まず「喧嘩商売」がでてきますから(笑)。

――作品の話題から少し離れますが、谷川監督がDLEに入社したきっかけを聞かせてください。

谷川:地元の大阪にいたときは放送作家を目指していました。その頃、さきほどお話した川口夢斗と一緒に作家を目指していて、東京にでてきた僕はDLEに入ってアニメ監督を目指す道にいき、彼はそのまま作家になったんです。

――DLEに入ってアニメ監督を目指すことになったきっかけは、なんだったのでしょうか。

谷川:やっぱり、「秘密結社鷹の爪」ですね。ギャク的にも作品的にも面白いものをつくってる会社でしたので、「あ、こういうものをつくりたい」と思って目指すようになりました。

――クレジットを見るとかなり少人数でつくられているようですが、何人ぐらいでつくっているのでしょうか。

谷川:監督の僕もふくめて4人ぐらいですね。ものすごく少人数でやっていて、制作進行をやっている人が作画もするみたいな感じで進めています(笑)。「鷹の爪」と同じようにFlashで制作していて、それこそ「鷹の爪」でずっとアニメーションをやってきた佐藤(充)さんに絵コンテ・演出を担当していただいているので、わりと制作工程は一緒です。

――宣伝の方から、今後、視聴者募集のネタも予定している()と聞きました。ということは、オンエアは年内いっぱいではなく、来年も続くということですよね。

谷川:はい。視聴者募集は、「喧嘩商売」と同じようにアニメに登場することができるという内容です(笑)。

――てっきり1クールだと思っていたので楽しみが増えました。ゲスト出演といえば、「鷹の爪」のFROGMANさんが出演されましたよね(※6話・コンビニ店長役)。

谷川:師匠のような人で、僕は入社した頃から「鷹の爪」のADなどをやっていましたから、緊張しながら出演のお願いをして、出てもらいました。

――FROGMANさんの声が入ると、一気に「鷹の爪」感がでてくる気がしました。

谷川:そうですね(笑)。同じFlashでつくっていることもあいまって、そんな感じがでていたかもしれません。今後の話数でも、いろいろと面白い方々にでていただく予定です。他にも、9話(※12月第1週放送)では、急きょオンエア後のリアルタイムのネタをひとつ入れたりもしています。

――「エンタの神様」のようだという視聴者の感想を話されていましたが、ネットの感想をご覧になっているのですか。

谷川:よく見ています。賞賛寄りの意見が多い印象です。「うぉうぉ~」が耳に残って「じわじわくる」とけっこう言っていただけて。なかには、「ミュージカルにしないで原作のままアニメ化したほうがよかった」という方もいましたけれど、ネットの反応を見ているかぎり、基本ミュージカル調にしてよかったかなという気がしています。

――ミュージカル調でいいなと思うのは、タイトルコールもですが、最後のエピソードのオチで急に声のトーンがあがって、そのままエンディングに突入する流れです。あのワンパッケージで、なんだか良いものを見た気がします。

谷川:「終わりよければ」みたいな感じですかね(笑)。オチの歌をそのままエンディングにして、流れるように終われればなと思ったんですけれど。

(C) ABCテレビ・DLE

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――5話までを振り返ると、そのうち3話分のオチが、耐え子が同僚のために髪型や服装を変える“自己犠牲”のエピソードでした。これは何か意図があったのでしょうか。

谷川:耐え子のキャラクター性や性格を好きになってもらいたいという思いで、ああしたネタを入れてみました。「耐え子の日常」はギャグが面白いのも大事ですが、大前提として、見ている人に共感してもらうことがいちばんだと考えています。「耐え子の気持ち分かるな」「私も耐え子みたいなこと考えることあるな」みたいに感じていただけると、よりギャグのほうにも入ってもらえるような気がしています。

――単行本では、長編のエピソードや、耐え子の10年後を描いた「最終回」も描かれています。今回のミュージカル調のスタイルにはあわないと思いますが、今後そうしたエピソードも映像化したいお気持ちはありますか。

谷川:今はミュージカル調のアニメを絶賛制作中で、それをきちんとつくることで頭がいっぱいですが、いつか長編をやれたらなという展望はもっています。オンエア中の「耐え子の日常」も今のところ個別のエピソードを続けるかたちでやっていますが、話数が進むと、連続したちょっと長めの話も入ってきます。そのあたりも楽しみに、引き続き見ていただけるとうれしいです。

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耐え子の日常 8

耐えて耐えて耐えまくるOL、辛抱耐え子の日常を描く、SNSで話題の人気漫画がアニメになって登場!

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