徳井青空、初の生誕ライブは「CV：私」のキャラソンフェス“　声優としての歌”を届けたい (2)

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――さきほどソロでアーティストデビューをされなかった話がありました。デビューからの10年間、デビューするタイミングは何度かあったのではないでしょうか。

徳井：ありがたいことに、歌ってみるのはどうですかという話をいただいたことはありました。ただ、なんとなくまだ時期ではないと思ったといいますか（笑）。キャラクターとして歌うことが楽しいし、他にも漫画の執筆などいろいろやりたいことがあるなかで、私としてはそうしたことより優先してまで、自分の歌を歌ってみたいと思えなかったという。

――キャラソンを歌うことが楽しくて、そこから一歩進んで“自分の歌”を歌おうとまでは思われなかったと。

徳井：“自分の歌”って、自分の素の声で歌いますよね。キャラソンしか歌ってこなかった私には、自分の素の歌声がまったく分からないんです。それと、何を歌ったらいいのかも分からなくて……。ソロデビューをしている人は周りに多くいますが、やっぱり皆さん、自分の歌に関しては強い信念と気持ちをもって歌われている。私にはまだそこまで強い気持ちはないなと思い、ここまで自分の歌を歌うことはやらずにきたのだと思います。

――今後、徳井さんのなかで機が熟せば、オリジナルで自分の曲を歌ってみたいと思われるタイミングがでてくるかもしれませんね。

徳井：そうですねえ。自分にとっての歌とは一体なんなのだろうと考えるときもあったのですけれど……。それでも今はやっぱりキャラクターを演じて、キャラクターとして歌うほうが楽しいかなというのはあります。いつか弾き語りができるようになったら――ギターの勉強とか何もやっていないですけど（笑）――ライブのときだけでも歌うことができたらいいなと思っています。

――聴く側からすると、歌うだけでも大変なのに、そこにキャラクターの気持ちや特徴をのせて歌うキャラクターソングは、本当に大変なのではないかと思います。

徳井：キャラクターソングの場合、その人物の気持ちがまず芯にあるので、お芝居の延長のようなかたちで、どういう気持ちで歌っているのかを考えやすいように思います。逆に自分の気持ちはまったく分からないので、今のところ自分の感情を歌にのせることは難しい気がしていて。私はキャラクターに共感しながら歌うのが大好きで、キャラクターありきという気持ちが強いです。

――ライブで披露するキャラソンの選曲について、お話できる範囲で聞かせてください。

徳井：自分の好きな曲を詰めこみつつ、会場のみんなと歌いたい曲も入れたいと考えています。あと実はキャラソン以外にも、徳井青空の30年をつくったもとになるような懐かしのアニソンも歌わせてもらう予定で、「私はこの作品を見て育ってきました」と思ってもらえるような曲になります。
　私にとって初めてとなるバースデーライブのロゴは、ショートケーキのかたちにしています。お誕生日だったらホールの丸いケーキになるのが普通だと思いますが、ひとり分ずつ取り分けられているケーキのほうが私らしいかなと思い、グッズなどにもそのロゴを使っています。みんなが一切れずつもちよって、大きなホールのケーキになればいいなという願いをこめました。

「Birthday LIVE “10&30”」ロゴ

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――他にバースデーライブで予定していることはありますか。

徳井：とっておきの映像を流す予定です。「みるみるミルキィ」でいつもお世話になっていた愉快な皆さんがつくってくださるので、私もすごく楽しみにしています。衣装も、今回のライブのために新しいものを準備中です。手持ちの衣装がなかったので今回のためにつくっていただくことになりまして、これまで演じてきたキャラクターたちのイメージを詰め込んだような衣装になる予定です。私からざっくりした案をお伝えしたなかからスタイリストさんがいろいろな案をおこしてくださり、相談しながらつくっています。

――デビュー10周年の節目を迎えて、このあとの10年の“野望”を聞かせてください。

徳井：そうですねえ……。今までもやりたいようにやれてきた感じがあって、でもまだまだ、もっといろいろなことに挑戦したい気持ちがあります。漫画ももっと描きたいですし、キャラソンも歌っていきたいです。しゃべることも大好きなので、ラジオなどももっとやっていきたいなと思っています。声優としても、最初にお話した「プリチャン」で演じているのはボーイッシュな女の子ですが、私自身はミニ四駆が好きだったり、毎週ガチャガチャをまわしたり、心は少年でいたい気持ちがあるので、いつか少年役をゲットしたいです。そして、100歳ぐらいまで演じ続けたいなと思っています（笑）。

――準備の真っ最中と思いますが、どんなバースデーライブになりそうか、あらためて聞かせてください。

徳井：私が演じているキャラクターを少ししか知らない方も、ほとんど網羅している方も、どちらの方も楽しめるライブにしたいです。普段はグループで歌っている楽曲もやりたいと考えていて、ひとりではありますが、会場にいるみんなの力もかりてライブをつくっていきたいなと思っています。ホールでの本格的なライブは初めてなので、私自身どうなるか分からないところもありますが……。

――MCなども、グループだと助け合いながら話せますが、ひとりだと大変そうです。

徳井：そうなんですよね（笑）。ミルキィホームズのときも3人がしゃべってくれるから、その間に自分はお水が飲めるんですけど、今のところ一体いつお水を飲んだらいいのか分かりません（笑）。でも、ライブに来てくれる皆さんは“ライブのプロ”の方が多いのかなと思っているので、みんなに引っ張っていってもらえたらと思っています。よろしくお願いします！

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