2019年12月15日(日)22:00
7年かけて完成したアニメ映画「音楽」、坂本慎太郎やドレスコーズに出演交渉したのは?
クライマックスの野外フェスのシーンに注目
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俳優としても活躍する漫画家・大橋裕之のコミック「音楽 完全版」をアニメ化した映画「音楽」の先行上映トークイベントが12月12日、東京・新宿武蔵野館で行われ、声優を担当した俳優の前野朋哉、芹澤興人、岩井澤健治監督、原作者の大橋が登壇した。
楽器を触ったことがない不良学生たちが思いつきでバンドをスタートさせるロック漫画をアニメ化した本作は、岩井澤監督がほぼ独力による個人制作を敢行。71分の本編を7年の歳月をかけて手描きで仕上げたといい、作画枚数は4万枚を超えている。また、実写の動きをトレースする「ロトスコープ」という手法を駆使するなど、執念が詰まった1本となっている。
この日の上映会は前野と芹澤も観客と一緒に鑑賞したそうで、前野は「試写で一度見たんですけど、今日は映画館だったので、その時よりも音と映像が綺麗で。ライブシーンで涙が出そうになった。言葉に出来ないですけど、熱くなる感じが一段とありました」と胸中を明かす。芹澤も「衣ずれの音とかも(主人公の)研二が動くたびに聞こえましたし、とにかく最後のライブシーンが圧倒的でしたね」と興奮した様子で付け加えた。
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本作の声優陣には前野、芹澤をはじめ、元ゆらゆら帝国の坂本慎太郎、岡村靖幸ら異色のメンバーがキャスティングされている。なかでも主人公・研二役の坂本、太田役の前野、主題歌を担当したドレスコーズは、大橋がオファーして決まったようだ。岩井澤監督も「大橋さんは交渉人ですから。クレジットは原作だけなく、総監督と入れたいくらい。たぶんほかの原作者と関わり方が違うんじゃないかと思います」と笑ってみせた。
クライマックスとなる野外フェスのシーンは、ダイナミックな映像表現を実現するため実際にステージを組んでミュージシャンや観客を呼び、ライブを敢行。その映像に合わせて作画したものだといい、「作画スタッフもアニメを作りに来たはずなのになんでステージを組んでいるんだろうと言っていましたね。あのシーンだけで2年半くらいかかった。あれがなかったら、完成はもっと早かったですけどね」と笑う岩井澤監督。大橋も「この映画は100点を超えているなと思って。原作を超えてるというくらい良かったですね」とベタぼめだった。
「音楽」は2020年1月11日から新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
作品情報
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楽器を触ったこともない不良学生たちが、思いつきでバンド「古武術」を組むことから始まるロック奇譚。
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