2021年7月11日(日)19:00
「美(にく)をください。」 人間の果てなき欲望と狂気を描く韓国発“整形サイコホラー”「整形水」9月23日公開
美貌を追い求める主人公の瞳に映る“何か”
(C)2020 SS Animent Inc. & Studio Animal &SBA. All rights reserved.
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「美しくなりたい」という人間の果てなき欲望と狂気を描いた人気コミックをアニメーション映画化する、韓国発の“整形サイコホラー”「奇々怪々 整形水」(原題)が、「整形水」の邦題で、9月23日に公開されることがわかった。あわせて特報とポスタービジュアルもお披露目。ポスターには、「美(にく)をください。」という不穏なコピーがおさめられている。
原作は、日本では「LINEマンガ」で独占配信中のオムニバス作品「奇々怪々」。全世界累計閲覧数は31億回を超え、韓国のウェブ漫画サービス「NAVERWEBTOON」内での評価は、10点満点中9.9点という高評価を獲得している。誹謗中傷、外見至上主義など現代社会の闇をエンタテインメントへと昇華させた。映画版は、チョ・ギョンフン監督のデビュー作で、2020年にロックダウン中の韓国で劇場公開され話題を呼んだ。
幼い頃から外見に強いコンプレックスを持ち、人気タレントのメイクを担当しているイェジ。タレントからは罵倒され、ふとしたきっかけでテレビ番組に出演すると、自身への悪意ある書きこみが寄せられ、自暴自棄に陥る。そんなある日、イェジの元に巷で噂になっている“整形水”が届く。顔を浸せば、自らの手で自由自在に思い通りの容姿に変えられるという奇跡の水。後遺症も副作用もない。イェジは全く新しい人生を歩むため、“整形水”を試すことを決意。しかし、“整形水”を使ってしばらくすると、彼女の周囲で不審な出来事が起こり始める。
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ポスターには、美貌を追い求めるイェジが切り取られ、その瞳には“何か”が映りこんでいる。また特報には、「“奇跡の整形水”の使用方法」動画を見つめる元の姿を活写。「美しくなりたい」という欲望に駆られ、やがて別人へと変貌を遂げるイェジの運命が気になる仕上がりとなった。
「新感染」シリーズのヨン・サンホ監督は、「不安な時代をさらけ出した映画に出会うことは容易ではありません。アニメーションとなれば尚更です。『整形水』は、ジャンルアニメとして新たな領域を開拓し、現代社会が抱えている問題をあぶり出します」と絶賛。「アニメがスクリーンのなかだけでなく、私たちの社会とともに息をしている、自分を見つめ直す機会を与えてくれる作品です」とコメントを寄せた。
チョ監督は、「最高のアニメーション大国である日本で公開されることになり大変光栄です。既存の日本のアニメーションとは明らかに異なるものの、これまでにない味わいがあると思います。外見への恐怖、他人の視線に対する恐怖を観客にストレートに投げかけ、私たちが作り出し、抜け出せないでいる、“外見至上主義”に対する絶望と悲しみを表現しようと思いました。アニメーションというよりホラー映画として気軽に楽しんでほしいです」とメッセージを託した。
「整形水」は、9月23日に全国公開。なお7月9日から、数量限定オリジナルステッカーつきのムビチケカード(税込1400円)が発売される(一部劇場を除く)。
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