“兄同士”小野大輔＆櫻井孝宏が語り合う「NIGHT HEAD 2041」　互いの印象は「ハンサム」「軽やか」 (2)

アニメ版は「どうした直也」多め
4話まで振り返り＆5話以降の注目ポイント

――放送前は「追う兄弟」と「追われる兄弟」という設定のみ明かされていましたが、物語が進むにつれ、2組の兄弟の関係性も新たな面が浮き彫りになってきましたね。

櫻井　そうだね。また能力がリーディングとサイコキネシスというのも……。

小野　「（2組の兄弟の能力が）同じじゃん！」というね。

櫻井　そういったヒントが出てきましたね。

小野　4，5話あたりでヒントが出てくるのは上手！（笑）

――印象に残ったセリフはありましたか？

小野　今作は「どうした直也」とたくさん言っています。ドラマ版だと「兄さん、頭が痛いよ兄さん……！」「どうした直也」までがセットでしたよね。友達と「NIGHT HEAD」ごっこをする時も、そこまでやって完成でした（笑）

櫻井　やりたいよね、そこまで（笑）

小野　でも今作は「どうした直也」の方がたくさん出てきます。僕のイメージだと、直人は包容力があって、落ち着いた「完全無欠の兄」でした。でも実はそんなことはなくて。直人もすごく迷って、翻弄されて、不安なんです。そんななかで弟のことを考えていて。でも動揺もしている。だからこそ「どうした直也」なんじゃないかと。

直人を演じることに対して、最初はちょっと荷が重いなとすら思いました。ドラマだと豊川悦司さん、「NIGHT HEAD GENESIS」というアニメシリーズでは森川智之さんが演じたキャラクターですから、まさに完全無欠のハンサムヒーローだったんです。でも実際に演じてみて、いつも心が揺らいでいる人なんだとわかりました。だからこそ弟のことを思って寄り添っている人。そのことに気づいたら、ちょっと愛おしくなりました。

――4話までを振り返って、2組の兄弟の関係で気になるところはありますか？

櫻井　タイプは違うけれど、直人とタクヤは似ていますよね。タクヤも、実は弟のことを第一に考えている。そういったところが似ていると感じます。そして、（2組の兄弟は）境遇も似ています。時々フラッシュバックする子どもの頃の映像が同じように描かれていたり、どこかリンクしていると感じます。

――まもなく5話が放送になります。今後の注目ポイントを教えてください。

櫻井　今はちょうど“物語の分岐”となるような話ですね。ここから、物語がどう転がっていくのか、兄弟たちは仲間になるのか、共闘するのか、敵対するのか、いろいろな道が想像できると思います。今後どう動くか想像できないキャラクターも多いです。君枝とか……。

小野　君枝さんは怖いですね～。

櫻井　怖い！　あと本部長の本田さんも怪しさ満点で、我々が知らない情報をたくさん持っていそうだよね。4話までくると、見ている方も「（キャラクター間で）情報格差があるんだな」とわかってくると思います。

小野　僕は、このあたりのエピソードでようやく「主人公は霧原兄弟と黒木兄弟の4人なんだな」とわかってきたように思います。4人がそれぞれどう考えて、どう行動してこれからの未来を作っていくのかという話なんじゃないかと。見ている方もそう思っていただけたら嬉しいです。これから、2：2の物語ではなく、4人の物語になっていくんじゃないでしょうか。

お互いの「勝てない部分」
「小野くんはハンサム」「櫻井さんはいつも軽やか」

――作中では、時に対立する関係性を演じているおふたりですが、お互いの「ここは勝てない」というところはどこでしょうか。

櫻井　小野くんはハンサムですから。

小野　ハンサム、久しぶりに言っていただいたフレーズです。

櫻井　一時期ハンサムって呼ばれていたもんね。

小野　そうですね、いじられていました（笑）。でも今言われると、ちょっとうれしいです。

櫻井　物事への取り組み方もハンサムなんです。キャラクターや作品としっかり向き合って理解しようとする、小野くんのそういった姿勢には敵いません。いろんな現場で会いますが、いつも一生懸命で真摯。そういう姿勢も才能だと思います。私は3分くらいで集中力が切れてしまうので（笑）

小野　そうだったんですか!?（笑）

櫻井　青魚くらい早いから（笑）

小野　それは早すぎます！（笑）。そんな風に見ていただいて、ありがたいです。櫻井さんはすごいところがありすぎて迷いますが、今言っていただいたことに返すならば、櫻井さんに敵わないところは肩の力の抜け具合です。余分な力がまったく入っていないんです。僕は、自分でも「力が入りすぎているな」と感じることがあるので、「どこか軽やかに、どこか臨機応変に対応していきたい」「何があっても、自分を表現できるようになりたい」といつも思っています。でも櫻井さんは、いつも軽やかなんです。軽やかでありながら、お芝居では、ちゃんと思いや気持ち、熱さを返してくれる。正直、こんな方になりたいです。

櫻井　いやいや、ならない方がいいよ（笑）

小野　（笑）