2022年4月10日(日)21:00
「ゴールデンカムイ」監修者がアイヌ語を書き起こし 幻の祭を撮影した「チロンヌプカムイ イオマンテ」予告編
アイヌ長老の入魂の祈りを35年ぶりに甦らせる
(C)VisualFolklore
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アイヌ民族の知られざる祭祀を記録したドキュメンタリー「チロンヌプカムイ イオマンテ」の予告編が公開された(※タイトル「チロンヌプ」の「プ」は小文字が正式表記)。
1986年、屈斜路湖を望む美幌峠で、75年ぶりに「チロンヌプカムイ イオマンテ」が行われた。狩猟民族であるアイヌの教えでは、動物は自らの肉や毛皮を土産にして人間の国へやって来るとされる。彼らはキタキツネを我が子のように育てると、そのキタキツネに祈りを捧げて歌や踊りで喜ばせ、土産を背負わせて神の国へ送る「イオマンテ」を執り行う。祭祀を司るアイヌ長老・日川善次郎エカシは、祈りの言葉の一言一句に魂を込める。60年代から日本とアジアの民族文化を撮り続けてきた北村皆雄監督が、86年当時の映像に2Kレストアを施し、貴重な祭祀の様子をよみがえらせた。漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者・中川裕がアイヌ語の現代日本語訳を担当した。
予告編では、アイヌの人々の祭の風景から、当時の歌、踊り、言葉を確認できる。現代日本語訳をつけた中川氏や音楽を担当した、アイヌのユカラ(叙事詩)やウポポ(歌)を取り入れて活動する豊川容子+nin cup(ニンチュプ)のコメントも映し出され、神の国と人間の国をつなぐような豊川の歌声が、心の隅ずみまで響きわたる。
4月30日から、ポレポレ東中野ほか全国順次公開。
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