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インタビュー 2022年6月8日(水)19:00

野沢雅子と古川登志夫が語る、孫悟飯と“ピッコロさん”の絆、コロナ禍の収録、今の声優業界 (2)

(C)バード・スタジオ/集英社 (C)「2022 ドラゴンボール超」製作委員会

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――作品から離れた話題で恐縮ですが、古川さんはTwitterをやられていますよね()。ピッコロのファンアートを投稿されているのを拝見してすごいなと思ました。

古川:自分がでている作品のオタクになっているところがあるんですよね(笑)。演じているキャラクターのグッズを集めたりもしていて。Twitterでは日々の出来事を書くだけではなく、写真をのせてみたり、自分でイラストを描いてみたり、そんなところまで広がってしまっている感じです。

――Twitterをはじめられたきっかけは、なんだったのでしょう。

古川:海外のコンベンションにゲストとしてときどき呼んでいただくのですが、そのときにいたマネージャーさんから「ぜひやりなさい」と勧められたのがきっかけです。最初は自分がでている作品を少しでもPRできたらぐらいのつもりだったのですが、やりはじめるといろいろリアクションをいただけるものですから、面白くなって今のようになってきました。神谷明さん、千葉繁さんなど何人かいらっしゃいますが、僕らの世代でTwitterをやっている人はあまり聞かないですね。

――野沢さんは、Twitterをはじめられようと思ったり勧められたりしたことはありませんか。

野沢:私はきっとできないと皆さんが思っててくださるから(笑)、勧められもしません。スマホ自体よく知らなくて、もう携帯が精いっぱいです。

古川:野沢さんには必要ないでしょうね。

――青二プロダクションのTwitterで、野沢さんが映っている動画を拝見したことがあります。そうした動画に出られるのは抵抗がないのですね。

野沢:そうしたものにでて言葉を発するぶんにはまったく抵抗がないですし、いくらでもやります。やっぱり実際に会って言葉をかわしたほうが、気持ち的にもいいじゃないですか。例えばこのくらいの高さで「(語尾をやや高くして)これ食べる?」って言うのと、「(全体に低いトーンで)これ食べる?」と言うのでは違ってきますよね。

古川:文字だけだとね。

野沢:そうそう、微妙なところがね。私は人と会ってお話するのが、いちばん好きなんですよ。コロナの前は収録が終わったらよく飲み会などにも行ってましたし、みんなでコミュニケーションをとるのは楽しいですよね。

――取材もオンラインで行うことが増えてきました。そんななか今回は感染対策をとったうえで直接取材させていただけて本当にありがたかったです。

野沢:できることなら直接お話できたほうがいいですよね。微妙なところまで気持ちが伝わるじゃないですか。ぜんぜん違うと思いますよ。

――おふたりが今の声優業界について感じられていることを聞かせてください。

野沢:私たちが育った時代と今とは状況がまったく違いますからね。そのうえで私から見ると、今の(声優の)育てられ方は“超過保護”です。

――例えば、どんなところがでしょうか。

野沢:私たちは、教えてもらうなんてことは一切ありませんでした。先輩の芝居を見て盗みとれ、そうして自分のものにしろっていうことですよね。

古川:(野沢さんの言葉にうなずく)

野沢:「これはどういうことなんでしょう」なんて聞いたら、「バカやろう! 自分で考えろ!」と言われちゃいますから、聞きにいくなんてこともありえなかったです。自分のお小遣いのゆるすかぎり芝居や映画に足を運んで、そこで先輩方のお芝居を見て、「あ、こういうところがいいな」「こんな言いまわしもあるんだ」というのをいただいて帰ってきて、自分のなかにしまっておくんです。それが何かのときに自分なりにやってみようと役にたつんですよね。そうやって、だんだんと育っていくんです。

――古川さんは青二塾の塾長として、じっさいに日々教える立場におられます。

古川:教えるのが仕事ですからね。青二塾の場合、卒業生のなかから優秀な人たちがジュニアといういちばん下のランクからプロの声優として仕事をはじめるわけですが、その人たちと現場で会ったときは何も言うことはないですよ。現場にはディレクターさんがいらっしゃって、そこで僕が何か言ったら越権行為にもなりますから仮に気づいても言わないです。それがプロ同士ということですし、ジュニアといえでもオーディションで役を争うこともあるわけですから。
 それこそ野沢さんがおっしゃるように「見てならえ」の世界で、プロになったらあえてつきはなすことも大事なんじゃないかと思います。僕自身も厳しい先輩たちの洗礼をうけて育ってきましたし、野沢さんの頃の先輩方はもっと厳しかったはずです。

――昔の収録は、誰かがミスをしたらもう一度最初から録り直していたわけですものね。

野沢:一発本番の気持ちでしたからね。間違ったら間違ったまま流れていきますし、自分の出番でセリフを言えなかったら、そこはセリフのないまま飛ばされてしまうこともありました。自分の役のセリフをとにかく言わないとっていう切迫した感じが昔はあったんですよね。

古川:人に迷惑をかけないという意味では、今はいい時代になりましたよね。抜き録りにもしてくださるし、そのセリフだけオンリーで何度も録り直すこともできますから。そういう点では、ぐっと楽になりました。

野沢:いいですよねえ。今のほうが自分なりの芝居ができるんじゃないでしょうか。

――録り直しが容易になっても、野沢さんの収録に臨む姿勢は昔から変わらない感じでしょうか。

野沢:昔から変わっていないと思ってはいます。自分の役に対しても、他の人と関わるときはこうするだろうとその人の性格をつくって臨むところは変わっていません。ただ、やったあとは「あそこはもっとああやっておけばよかった」と思うこともあって、本当は後悔だらけなんですよ。ただ、後悔してばかりだといつまでたっても伸びないと思ってしまうたちなので、そこは「ちきしょうめ!」と思うだけなんです(笑)。そうやってひとつでも自分が納得できないところを減らして、少しでも前進していければいいなと日々思っています。

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