2022年11月17日(木)22:00
広瀬すず主演、田島列島「水は海に向かって流れる」実写映画化 笑顔を封印し、クールなOL役に挑む
監督は、「そして、バトンは渡された」前田哲監督
(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (C)田島列島/講談社
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広瀬すずが、前田哲監督(「そして、バトンは渡された」)のメガホンで田島列島氏(「子供はわかってあげない」)の人気漫画を映画化する「水は海に向かって流れる」に主演することがわかった。広瀬は、過去の出来事により心を閉ざし、どこか冷めていて、日々を淡々と過ごす26歳のOL・榊さんを演じる。あわせて、超特報とティザービジュアルもお披露目された。
高校への通学のため、叔父の家に居候することになった直達。だが、最寄りの駅に迎えにきたのは、不機嫌そうな顔をする見知らぬ大人の女性・榊さんだった。案内されたシェアハウスの住人は、親に黙って脱サラした漫画家(叔父)、女装の占い師、海外を放浪する大学教授、そして榊さんと、いずれも曲者揃い。高校1年生の直達が加わり、男女5人ひとつ屋根の下、奇妙なシェアハウス生活が始まった。共同生活を送るなかで、榊さんに淡い思いを抱き始める直達。「恋愛はしない」と宣言する彼女と直達自身の間には、ある思いもよらぬ因縁があった。
「いのちの停車場」「流浪の月」など話題作に引っ張りだこの広瀬が、笑顔を封印し、いつも不機嫌そうなワケありOL・榊千紗(さかき・ちさ)を演じる。「ここまでクールで、感情がつかみにくい役も初めてでしたが、いつか、やってみたいと思っていた役でもありました」「私自身も我慢するタイプなので、彼女の気持ちを理解できる部分は多くありました」と、撮影を振り返る。「作品の中での感情が波のように流れていったり、静かになったりする感覚が好きだなと思っていました。人との向き合い方、その大事な部分が繊細に描かれている優しい作品です」と、物語を紐解いた。
「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」「そして、バトンは渡された」で知られる前田監督は本作で、人と人が向き合う過程を優しく描き、揺れ動く心や溢れ出る感情を丁寧に映し出した。広瀬の演技を、「撮影現場では案の定というよりも予想を超えて、感情のヒダを繊細かつ大胆に出し切ってくれた、すずさんの表現に私たちスタッフは心が鷲掴みにされることが何度もありました」と絶賛。「堰き止められていた川の流れが少しずつ解き放たれて、水が海に向かって流れていくように、彼女の封印していた心が、寄り添ってくれる他者との交流の中で解放されていくさまは、誰にとっても心当たりのある『自分の物語』として感じてもらえると思っています」とメッセージを託した。
原作/田島列島「水は海に向かって流れる」(講談社「少年マガジンKCDX」刊)
(C)田島列島/講談社
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超特報は、重要なシーンのひとつ「ある雨の日の思いがけない出会い」を映す。雨と傘を開く音、榊さんの不機嫌そうな声と表情、海で美しく映し出される横顔が印象的だ。「俺がいなければ、この人の肩が濡れることはなかったのに――」という直達の言葉が、意味深に切り取られている。ビジュアルでは、赤い傘をさし、大人の雰囲気をまといつつも、心に何かを抱えているような榊さんが活写されている。
「水は海に向かって流れる」は、2023年6月に東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される。広瀬、前田監督、原作者・田島氏のコメント(全文)は、以下の通り。
■広瀬すず
お話を頂いたとき、「どうして、私なんだろう?」というのが率直な感想でした。
ここまでクールで、感情がつかみにくい役も初めてでしたが、いつか、やってみたいと思っていた役でもありました。実際に撮影に参加させて頂いて、すごく楽しかったです。
私自身も我慢するタイプなので、彼女の気持ちを理解できる部分は多くありました。
ある過去の出来事をきっかけに人に期待し過ぎず、自分の中にちゃんと信念を持ち、そして、とても優しい榊さんは年上ですが、寄り添ってあげたくなる人です。
そんな彼女が、信じたいと思える人に出会い、固く結ばれた糸がほぐれていくように変化していく様を大切に演じました。
作品の中での感情が波のように流れていったり、静かになったりする感覚が好きだなと思っていました。
人との向き合い方、その大事な部分が繊細に描かれている優しい作品です。
見る人それぞれに、感じてもらえることがきっとあると思っています。
■前田哲監督
田島列島さんの原作が持つ魅力溢れる独特のリズムとユーモアとキャラクターたちを、映画としてどのように表現できるのか……。
その不安とプレッシャーは、主人公の榊千紗を広瀬すずさんが演じてくれることになり、希望とワクワクに変わりました。
今まで見たことのない広瀬すずを見せてくれるのではないかという確信めいた思いがあったからです。
撮影現場では案の定というよりも予想を超えて、感情のヒダを繊細かつ大胆に出し切ってくれた、すずさんの表現に私たちスタッフは心が鷲掴みにされることが何度もありました。
堰き止められていた川の流れが少しずつ解き放たれて、水が海に向かって流れていくように、彼女の封印していた心が、寄り添ってくれる他者との交流の中で解放されていくさまは、誰にとっても心当たりのある「自分の物語」として感じてもらえると思っています。
続報を楽しみにお待ちください。
■田島列島(原作者)
今回映画化のお話を頂いて、主演を広瀬すずさんにオファーしてると聞き、榊さんより年下の広瀬さんですが、すげえ女優なので何の心配もなく任せられると思いましたし、というか、えっあのフィルムに愛された女優広瀬すずですか!?とイチ邦画ファンとしちゃ普通に見たい……と思いました。
出来上がった映画は……かわいかった!
色調、猫、少年少女、おじさんたち(直達父含む)のかわいさ、そして広瀬すずの美しさを堪能出来る映画となっております!
印象に残ったのはラストシーンで、脚本を読んだ段階ではわからなかった、音楽も合わさって生まれる映像ならではのエモさ、コレ、漫画じゃ出来ねんだよなあーと思いました。
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