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ニュース 2023年10月19日(木)21:00

村上春樹原作、初のアニメ映画化 「めくらやなぎと眠る女」24年初夏公開

「めくらやなぎと眠る女」の一場面

「めくらやなぎと眠る女」の一場面

(C)2022 Cinema Defacto – Miyu Prodcutions – Doghouse Films – 9402-9238 Quebec inc. (micro_scope – Prodcutions l’unite centrale) – An Origianl Pictures – Studio Ma – Arte France Cinema – Auvergne-Rhone-Alpes Cinema

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音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデスが監督を務め、村上春樹氏の原作を長編アニメーション化した映画「めくらやなぎと眠る女」が2024年初夏に公開される。村上春樹作品がアニメーション映画化されるのは世界初。

本作は、フォルデス監督が村上氏の6つの短編(「かえるくん、東京を救う」「バースデイ・ガール」「かいつぶり」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「UFOが釧路に降りる」「めくらやなぎと、眠る女」)を翻案した作品。

監督にとって初の長編アニメーションで、昨年6月、世界最大のアヌシー国際アニメーション映画祭で審査員特別賞を受賞。今年3月に新しく始まった新潟国際アニメーション映画祭で第1回グランプリに輝いた。同映画祭の審査員を務めた押井守は本作の受賞理由として、「現代文学を表現する最適のスタイルなんじゃないかということで、3人の審査員の意見が一致した、唯一の作品」とコメントしました。監督自らが音楽も手掛ける本作は、レザルク・ヨーロッパ映画祭作曲賞受賞のほか、世界各国の映画祭に出品され高い評価を得ている。

本作は、監督が「ライブ・アニメーション」と名付ける実写撮影をベースにしたアニメーション制作技法で作られており、村上春樹作品の不思議かつ生々しいリアリティを再現することに成功している。村上春樹原作の映画としては初のアニメーションとなる本作は、近作では「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)や「バーニング」(イ・チャンドン監督)などと並べて紹介されるほか、東日本大震災を背景にした作品としてヨーロッパでは新海誠監督の「すずめの戸締まり」と併映されるなど、世界での公開後も広がりを見せている。2024年初夏ユーロスペースほか全国順次公開。

ピエール・フォルデス監督

ピエール・フォルデス監督

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▼ピエール・フォルデス監督コメント
「『めくらやなぎと眠る女』が日本で公開されると聞いて、とても幸せな気分です。この映画は、純粋なひらめきと野心の両方から生まれました――史上最も偉大で最もインスピレーションに溢れた作家の作品から得たひらめきと、アニメーションにおいてテクニックだけではなく語り方をも一新しようとした野心の産物なのです。様々な物語とキャラクターを絡み合わせつつ、この映画は、様々な物語とキャラクターを絡み合わせつつ、2011年の地震と津波という大きな出来事が、登場人物たちをいかに目覚めさせ、自分の人生を生きようと試みさせるのかを探っていきます。私が村上春樹の小説を読んでいるときに感じたような、そしてこの映画を作っているときに感じたような大きな刺激を、観客に感じてほしいと思っています。私にとってこの映画は、控えめに言っても近年作られた最も革新的な長編アニメーションなのです。この映画が、優れたアニメーションを生み出すことで知られた国で公開されることに興奮しています。私はこの映画の脚本を、新幹線の中でお弁当を食べながら書き終えたのですから、なおさらです!」

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