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実写 2025年6月19日(木)22:00

綾辻行人「館」シリーズ実写化第2弾は「時計館の殺人」 奥智哉&青木崇高が続投

原作は、またも映像化困難といわれる作品

原作は、またも映像化困難といわれる作品

(C)綾辻行人/講談社
(C)HJホールディングス・NTV

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綾辻行人氏によるミステリー小説を、Huluオリジナル作品として実写映像化する「館」シリーズ第2弾が、「時計館の殺人」に決定。奥智哉と青木崇高が続投し、2026年2月にHuluで独占配信されることがわかった。

19年に日本ミステリー文学大賞を受賞した綾辻氏の代表作である「館」シリーズ。「十角館の殺人」から「奇面館の殺人」まで、9作の長編が発表されており、シリーズの全世界累計発行部数は750万部を突破している。現在は、シリーズ第10作にして最終作となる「双子館の殺人」の執筆が進められている。

そして24年3月、「館」シリーズの記念すべき第1作「十角館の殺人」が映像化された。原作は、巧妙な叙述トリックを全編に仕掛けながら、終幕近くのたった1行で真相を明らかにする劇的な手法でミステリー界に衝撃を与え、長年「映像化は不可能」といわれ続けてきた名著。「衝撃の“あの1行”をいったいどうやって映像化するのか?」と配信前から話題となり、24年度のHulu年間視聴ランキングのHuluオリジナル部門で1位を獲得。さらに第40回ATP賞のドラマ部門で奨励賞を受賞し、第29回アジア・テレビジョン・アワードのドラマ・シリーズ部門にもノミネートされた。

24年末に、「館」シリーズ映像化第2弾の制作が発表されると、SNSでは「十角館の殺人が凄まじかったから楽しみだなあ。期待しかない」「第2弾マジか! 水車館と見せかけて違う作品と見た 個人的には時計館がいいなぁ」「迷路館を希望!」「次なにかな? 暗黒館好きだけど難しそうかな~」「全ての作品が好きなので、どの館でもめちゃくちゃ楽しみ」など、作品予想が飛び交っていた。

(C)綾辻行人/講談社
(C)HJホールディングス・NTV

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映像化第2弾作品として選ばれた「時計館の殺人」は、1991年9月に発行され、ファンの間でも屈指の人気を誇るシリーズ第5作。上下巻に分かれる大長編ながら、息つく間もないストーリー展開、張り巡らされた精巧な伏線、繊細な心理描写で読者を魅了し、92年度の第45回日本推理作家協会賞を受賞した。

物語の舞台は89年、鎌倉の外れに建つ謎の館・時計館。3年前の角島・十角館の惨劇を知る江南孝明(かわみなみ・たかあき)は大学院を修了後、稀譚社(きたんしゃ)のオカルト雑誌「CHAOS(ケイオス)」の新米編集者として働くなかで、ある企画の取材班として、中村青司が設計した時計館を訪れる。同誌の副編集長やカメラマン、W大学の超常現象研究会のメンバーたちとともに、その館に棲(す)むという少女の亡霊と接触する“交霊会”に参加した夜、霊能者がこつ然と姿を消す。やがて逃げ場のない閉ざされた館のなかで、江南たちは恐るべき連続殺人劇へと巻き込まれていく。

一方、江南とともに十角館の惨劇の謎を追った仲である島田潔(しまだ・きよし)は、あれから3年が経ち、推理作家・鹿谷門実(ししや・かどみ)としてデビューしていた。江南が時計館へ取材に行くという話を聞き、自らも時計館を訪れた鹿谷は、館の主人が遺した「沈黙の女神」の詩の謎を追うことになる。

(C)綾辻行人/講談社
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大河ドラマ「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺」、「日本一の最低男 私の家族はニセモノだった」など話題作が続く奥が、江南を再び演じる。さらに映画「ミッシング」「犯罪都市 NO WAY OUT」などで知られる青木も、島田潔あらため推理作家・鹿谷門実役として続投する。

綾辻氏と有栖川有栖氏が共同で原作を考案したミステリードラマ「安楽椅子探偵」シリーズの、全8作品で脚本を手がけた戸田山雅司が脚本を執筆。同じく「安楽椅子探偵」シリーズの第1作~第7作で監督を務めた内片輝と再びタッグを組む。「わが母の記」「日本のいちばん長い日」「関ヶ原」などで日本アカデミー賞音楽賞優秀賞を受賞している富貴晴美が、「十角館の殺人」から引き続き、音楽を担当する。

(C)綾辻行人/講談社
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「時計館の殺人」は、26年2月にHuluで独占配信される。キャスト陣、綾辻氏、内片監督のコメントは、以下の通り。


■奥智哉(江南考明役)
▽「館」シリーズの実写映像化第2弾決定を聞いて

「あの“不可能なトリック”をまた可能にするのか!」と、どの作品になるのかすごく気になっていました。それが「時計館の殺人」だと聞いた時はすでに原作も読んでいたので、とても複雑な内容で難しいと思いましたし、同時にすごく楽しみでもありました。

▽再び江南孝明というキャラクターを演じること、青木崇高さんとの再共演について

江南は今作で新社会人になり東京に一人暮らしで、その境遇も相まって今回はどこか自分と重なる部分が非常に多くて。お芝居をしている中でも、すごく江南の心情が分かるというか、寄り添えているなという感覚が近いです。撮影をしていて「江南くんが戻ってきているな」と日々感じます。

青木さんとは、再会の第一声で「おい江南(コナン)このやろう!」と熱い抱擁から始まり、「あぁ青木さんだ、島田さんだ」という安心感がすごかったです。初日は少し緊張していましたが、それで肩の荷が降りたというか、撮影の序盤から一気に「もう大丈夫だ」と思えて心強さを感じました。

▽久しぶりの内片組の撮影現場について

内片監督は、何か自分が迷っていたり不透明な部分があるとそれを察してくださって、指針になるものを教えてくださいます。作品全体として見た時にも、監督の頭の中で完成している画を言語化して伝えてくださるので、すごくやりやすいというか、素敵な監督だなと思います。

▽楽しみにしている方々へのメッセージ

約2年ぶりに皆さんにこうして江南としてお会いできるのはすごく楽しみですし、僕自身も色々な現場を経て成長した姿をお見せできたらと思います。前作を超える勢いで、スタッフ・キャスト全員で力を合わせて制作しておりますので、ぜひお楽しみに。


■青木崇高(鹿谷門実役)

▽「館」シリーズの実写映像化第2弾決定を聞いて

「時計館の殺人」は、作品のスケールが前作とはまた違った広がりがあるので、美術班や装飾、色々な仕掛けなども本当に大変だと思います。今は撮影の前半ですが、本当に完成するのかなと…原作を読まれた方は尚のこと、そう思うのではないでしょうか。

前作「十角館の殺人」と同じスタッフで挑んでいきますので、お楽しみにしてください。

▽再び島田潔/鹿谷門実というキャラクターを演じること、奥 智哉さんとの再共演について

僕は今回「島田潔」から「鹿谷門実」になり、十角館の頃からキャリアや生活面で色々変化しています。

久しぶりに会った奥くんは顔つきが変わっていて、精悍な顔立ちになったなと思いました。きっと視聴者の方も楽しみにしてくださっていると思いますが、江南とも同志であるので、それぞれ時を経てまた会うというのは個人的にもグッとくるものがありました。江南との関係は、続編ならではの楽しめる部分かなと思います。

▽久しぶりの内片組の撮影現場について

内片監督とは過去に何度か作品を一緒にやらせていただいて、自分にとっては信頼できる兄貴のような存在です。

前作もそうですが、ミステリーはリアリティーを追求するだけでは作れないところがあると思っています。殺人が起きて、それを冷静な判断で謎を解いていく、トリックを暴いていくという行為は、どこか非日常なんですよね。その中でキャラクターを成立させるのはかなり難しく、普段の心情から紡ぐアプローチだと動けなかったりするんですが、「ミステリー」という特別なフィールドをエンタテインメントにするために、向き合い方・キャラクターの作り方はそれなりのギアを入れていかないといけません。リアルな表現が頭をよぎるときに、監督がしっかりとエンタメとしての見せ方をディレクションしてくれるので、信頼して演じています。

▽楽しみにしている方々へのメッセージ

「十角館の殺人」の時も「これはもう傑作になるだろう」と言っていましたが、今回も、もちろん小説がとんでもなく面白いので、素晴らしい作品になると思います。制作面では一筋縄ではいかず、なかなか大変ですが、これをしっかりと映像に落とし込むことができたら、二つ目の、さらなる金字塔を打ち立てることができるのではないかと思っております。ご期待ください。


■綾辻行人(原作者)

次は「時計館の殺人」を映像化したい、と聞いて「なるほど」と思いました。

「時計館」は小説「館」シリーズの第5作。第2作から第4作までは登場しなかった江南孝明が再登場して、「十角館」で意気投合した島田潔と再会するところから始まる物語です。実写版「十角館」の、奥智哉さん演じる江南と青木崇高さん演じる島田がとても良い感じのコンビだったので、この2人がふたたび活躍する「時計館」を第2弾に――という提案は充分に納得のいくものでした。

ただ同時に、「大変だろうな」とも思いました。

「時計館」の映像化を成功させるためには、「十角館」のアレとはまた違うレベルで、立ち向かわなければならない難題がいくつもあります。それらをどのようにして? などと自分で想像しはじめたらもう、眩暈が……いや、しかし。

内片監督のことだから今回もきっと、原作者をして「やったね!」と云わしめるような作品に仕上げてくれるでしょう。

大いに期待しつつ、完成を待ちたいと思います。

みなさんもどうぞ、お楽しみに。


■内片輝監督

再び「館」シリーズを映像化するにあたり、最も困難ではないかと想像される「時計館」に挑むことになりました。同じ役者の方々と同じシリーズを続けて制作できること、言葉に尽くせない感動を覚えます。まるで留学し成長した息子や友人と再会するような、感慨深い気持ちです。そして、ミステリ作品で戸田山さんとご一緒できることは、何より心強いです。「館」シリーズは、チームで脚本を書いているので、複数の脚本家が同じエピソードに向き合うことで生まれる面白さも、特筆すべき点かもしれません。

「時計館の殺人」を既にお読みになっている方は、「大変なのではないか?」と想像されることでしょう。その通り、非常に大変です。前作「十角館の殺人」とはまた異なる種類の困難さがありますが、スタッフ、キャスト一丸となって丁寧に作品を作り上げていることを実感しています。

原作既読のファンの皆様、ぜひ「十角館の殺人」のドラマをもう一度ご覧いただき、数年後の物語である本作の完成を楽しみにお待ちください。原作未読の方、ドラマ未視聴の方は、犯人を推理しながら、まずは「十角館」を観ていただくことをおすすめします。そして「時計館の殺人」の実写ドラマが完成しましたら、同じように、メモを取りながら犯人当てに挑戦していただければ嬉しいです。期待してください。

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