2025年7月19日(土)19:00
細田守監督最新作「果てしなきスカーレット」最凶の宿敵役に役所広司 豪華キャスト11人も明らかに

出演が明らかになった豪華キャスト陣
(C)2025 スタジオ地図
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細田守監督の最新作「果てしなきスカーレット」で、芦田愛菜が声を担当する主人公スカーレットの最凶の宿敵クローディアスに役所広司が息吹を注ぐことが分かった。また市村正親、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊ら11人の豪華演技派キャストの出演が併せて発表された。
本作で描かれるテーマは、“生きる”。「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の思いから始まった本作は、主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、“死者の国”で再び宿敵に復讐を果たそうとする物語。主人公・スカーレットの声を芦田が担当し、スカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じる。2人はともに細田作品初参加となった。
なお、本作は細田作品初の試みとなる、プレスコアリング(以下、プレスコ)という収録方法で製作された。プレスコとは、まだ映像ができていない段階で、キャストの声を先に収録し、その声に対してアニメーションを制作していくという手法。キャストによる声の演技を聞いて、製作側が後からアニメーション表現を組み立てるため、いわば実写作品と同じような作り方になる。
スカーレットが復讐に身を投じるきっかけを作った冷酷で狡猾なクローディアスに扮する役所は、「バケモノの子」(15)、「未来のミライ」(18)、「竜とそばかすの姫」(21)に続き4作目の細田作品出演となった。細田監督は「最初からクローディアスは、役所さんをイメージしてシナリオやデザインを作りました。これまでの役所さんの出演された作品での、人間の奥底に眠る悪や狂気などを的確に表現される迫力が圧倒的だったので、クローディアスは役所さん以外には考えられませんでした」とキャスティングの経緯を明かした。
また、役所のプレスコ収録を振り返り「クローディアスを凄まじい迫力で表現されていて、この声の力に、画がついていけるのかな、と不安になるくらいでした。でも、役所さんのお芝居に、アニメーターのみんなが大きな刺激を受けてさらに高みを目指しました。声のお芝居とアニメーションのお芝居が一緒に高め合って、充実した悪の表現を作ることになったんです」と絶賛する。
スカーレット役の芦田も「役所さんの声の迫力にすごく圧倒されました。このクローディアスに、私は復讐をやり遂げなければいけないと、スカーレットの核となる部分を掻き立てていただきました」と最敬礼だ。
新たに出演が発表された11人の豪華キャストが担うのは、スカーレットと聖の前に次々と立ちはだかるクローディアスの刺客集団や“死者の国”の住人ら重要キャラクター。細田作品初参加となる市村、吉田、斉藤、松重、柄本時生、青木崇高、白山乃愛、白石加代子に加えて、細田作品2作目の山路和弘、4作目の染谷将太という豪華な顔ぶれの出演が実現している。
錚々たるキャスト陣の競演に対して細田監督は、「なんと贅沢なんでしょう。考えられる限り最高のキャストです。お芝居を通して皆さんから教えてもらえることが様々あり、『果てしなきスカーレット』を作る上で大変勉強になりました。この作品は本当に恵まれていると思います」と恐縮した様子で語りつつも、本作への自信をのぞかせた。
また、「時をかける少女(2006)」から19年、細田監督と共に数々の作品を世に送り出してきたスタジオ地図の齋藤優一郎プロデューサーは「本作はプレスコという、絵がない状態から芝居をして頂くという収録から始まりました。日本を代表する名優の皆さまにご参加いただき、監督と志を共有し、共に、登場人物たちの魂を磨き上げながら、この映画を更なる高みへと押し上げてくださったように思っております」とコメントを寄せた。
「果てしなきスカーレット」は、11月21日から日本公開され、12月12日からアメリカでも劇場公開。
役所ならびに齋藤プロデューサーのコメント全文と、キャスト陣が演じた役柄は以下のとおり。
■役所広司/クローディアス

(C)2025 スタジオ地図
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権力を求め、スカーレットの父であり自身の兄であるアムレット王を殺して王位に就いた、冷酷非道な国王。何らかの理由で≪死者の国≫におちて、スカーレットの命を狙う。
今回も細田監督作品に呼んで頂き大変光栄です。今回の録音はトップバッターで、まだ動いていないクローディアスの表情と監督の指示だけを頼りに録音しました。無音のスタジオで監督と二人で、まるで舞台公演のリハーサルをしているような現場は格別の経験でした。
まだ僕は、動いている登場人物達も芦田愛菜さんや他のキャストの皆さんの声も聞いていません。完成がとても楽しみです。細田監督作品はいつも予想を遥かに超える、観たこともない世界を見せてくれます。とにかく完成が待ち遠しい!
■市村正親/アムレット
スカーレットの父で、とある国の心優しい国王だったが、クローディアスに嵌められて処刑される。
*細田作品初出演
■吉田鋼太郎/ヴォルティマンド
騎士たちを従えるクローディアスの側近。≪死者の国≫でスカーレットの命を狙う。
*細田作品初出演
■斉藤由貴/ガートルード
スカーレットの母。弱腰の夫・アムレットを見限り、野心家のクローディアスの陰謀に加担する。
*細田作品初出演
■松重豊/コーネリウス
腕っぷしの強いクローディアスの側近。≪死者の国≫でスカーレットの命を狙う。
*細田作品初出演
■山路和弘/ポローニアス
クローディアスの側近。レアティーズと共に≪死者の国≫でスカーレットたちの動向を監視している。
*細田作品出演作※今作で2作目
「バケモノの子」(2015)猪王山役
■柄本時生/レアティーズ
クローディアスの側近。ポローニアスと共に≪死者の国≫でスカーレットたちの動向を監視している。
*細田作品初出演
■青木崇高/ローゼンクランツ
クローディアスの家来。ギルデンスターンと共に≪死者の国≫でスカーレットの命を狙う。
*細田作品初出演
■染谷将太/ギルデンスターン
クローディアスの家来。ローゼンクランツと共に≪死者の国≫でスカーレットの命を狙う。
*細田作品出演作 ※今作で4作目(細田作品最多出演キャスト)
「おおかみこどもの雨と雪」(2012)田辺先生役
「バケモノの子」(2015)主演・九太(青年期)役
「竜とそばかすの姫」(2021)カミシン役
■白山乃愛/少女
≪死者の国≫でスカーレットが出会う、少女。
*細田作品初出演
■白石加代子/老婆
≪死者の国≫でスカーレットが出会う、謎の老婆。
*細田作品初出演
■齋藤優一郎プロデューサー(スタジオ地図)
世界中で悲劇的な衝突を目の当たりにする中、誰もが明るい未来を想像できなくなっている。愛を見つけること、共に手を取り合い生きることこそが、私たちの未来の肯定に繋がるー。そう信じて、細田監督は、この映画を企画しました。
本作はプレスコという、絵がない状態から芝居をして頂くという収録から始まりました。日本を代表する名優の皆さまにご参加いただき、監督と志を共有し、共に、登場人物たちの魂を磨き上げながら、この映画を更なる高みへと押し上げてくださったように思っております。皆様に心から感謝申し上げます。
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