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特集・コラム 2022年7月28日(木)19:00

「それでも歩は寄せてくる」中村カンナ アフレコでも歩は仕掛けてくる

(C)山本崇一朗・講談社/「それでも歩は寄せてくる」製作委員会

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放送中の「それでも歩は寄せてくる」(略称「それあゆ」)は、「週刊少年マガジン」で連載中の山本崇一朗氏による“ムズきゅん”ラブコメ漫画が原作。将棋が好きな八乙女うるしと、彼女に将棋で勝ったら告白しようと決めている初心者の田中歩、たったふたりの将棋部で先輩のうるしと後輩の歩は、盤外でも恋の駆け引きを繰り広げていく。うるし役の中村カンナに、「アニメハックTV」第15回(2022年7月2日配信)出演後、話を聞いた。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)

――「アニメハックTV」に出演されていかがでしたか。

中村:徳井(青空)さんのトークと1時間とは思えないぐらいの濃密なコーナーで、すごく楽しかったです。「ふふふふ」のコーナーがとても盛りあがって、体をはってやったので、すごく汗をかきました(笑)。徳井さんがいろいろ盛りあげてくださったおかげで、作品の魅力を皆さんに届けられたかなと思います。

――うるし役にきまった経緯を聞かせてください。

中村:テープオーディションをうけて決まりました。オーディション用のセリフには原作にないシーンもあって、歩と一緒にタイ焼き――たしかお芋あんとつぶあんだったと思います――を食べるシーンがあって、そこは完全に自分のイマジネーションを頼りにやったのを覚えています。

――オフィシャルコメントで、アニメ化の前にうるしが中村さんに似ていると知人から言われたエピソードを披露されていました。

中村:「それあゆ」の連載がはじまってすぐの頃に、ずっとお世話になっている先輩から「この作品のキャラクター、カンナちゃんみたいだから研究したら」と勧めてもらったのが「それあゆ」と出合った最初のきっかけでした。番組でもお話しましたが、これまでオーディションをたくさん受けてきてなかなか良い結果が残せず、先輩には悩んでいた時期にいろいろ相談にのってもらっていたんです。

(C)山本崇一朗・講談社/「それでも歩は寄せてくる」製作委員会

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――番組では昨年(2021年)オーディションの結果がでなかったら今後のことを考えようと事務所の方と相談していた“詰み寸前”の状況のなか、うるし役が決まったと話されていました。

中村:初めてメインキャラクターとして作品に携わらせていただくことになった作品が「それあゆ」でした。受かるとまったく思っていなくて、ある日マネージャーさんから「事務所にきてください」という連絡だけきたんです。そこで「『それあゆ』のオーディション合格おめでとう。ヒロインだよ」と教えてもらって泣きました。(きっぱりと)大号泣でした(笑)。
 やっとというかついにというか、そんな思いでした。うれしさと、これまでのせっぱつまった感情がひとまず解放された安堵感のようなものがないまぜになって、ティッシュで涙をふきながらずっと泣いていました。泣きながら母に報告するため電話したのですが、母はでてくれませんでした(笑)。

――テープオーディションで役が決まったということは、なぜ自分が決まったのか直接の手ごたえは感じられなかったわけですよね。収録のときなど、うるし役に選ばれた理由を聞く機会はあったのでしょうか。

中村:収録のときに自分から聞く勇気はなかったです……(笑)。素の状態がキャラクターに近かった人が選ばれたらしいという話を現場でなんとなく聞いていたぐらいでした。あとからマネージャーさんに、キャラクターの声にいちばんあっている人を選んでいった結果、「中村さんが、僕らのなかのうるしだった」と満場一致で決まったという話を聞き、いい“さぶいぼ”がたつぐらいすごくうれしかったです。

――1話の収録は、いかがでしたか。

中村:初めてだらけのことのなかで、収録までああでもないこうでもないといろいろ考えていました。ただ、そんなに(役を)かためていっても、もし本番でまったく違うとなったらてんやわんやしちゃうだろうから、フラットに「私はこういう感じです」ぐらいに考えて収録にのぞみました。絵にあわせてちょっとかわいらしい感じを意識していったのですが、収録では多少声ががなってもいいから、私自身が本当に思ったり感じたりしたことをそのままだしてほしいというディレクションをいただきました。
 ディレクション前の私は、今思うとちょっとつくっていた感じがあって、感情もうるしの絵に寄せていたところがあったのかもしれません。私は感情の起伏が激しいほうで、わあわあ言っていることが多いのですが、そのディレクションをいただいて、「あ、素のままでいいんだ」と思い、余計なことは考えずに歩からうけた言葉をそのまま自分の感情で口から言葉をだすことだけを意識しました。

(C)山本崇一朗・講談社/「それでも歩は寄せてくる」製作委員会

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――歩役の阿座上洋平さんとは、どんなやりとりをされたのでしょう。

中村:収録の待ち時間には、阿座上さんがみんなにいろいろな話をふってくださって、いい雰囲気をつくってくださいました。本番のときは本当にやわらかい空気のなかでできて、うるしの役もさきほどお話したディレクションである程度自分のなかでかたまっていたので、本番テイクではそれなりにスムーズに進んでいったと思います。(うれしそうに)大先輩の花澤(香菜)さんとの掛け合いだけすごく緊張して、ほんとに一言二言だけだったのですが、そこだけ完全に録り直しだった記憶があります(笑)。

――コロナ禍で一緒に収録できないケースが多いとよく聞きますが、本作ではいかがだったのでしょうか。

中村:ありがたいことに、私は皆さんと一緒に掛け合いができる機会が多かったです。この作品はキャラクターがそこまで多くないこともあって、皆さんまんべんなくそれぞれ一緒に掛け合いができる並びにさせてもらったように思います。

――中村さんの“かわいらしさ”を最大限に引き出すためアドリブを仕掛けて本気であたふたさせたこともあったと、阿座上さんのオフィシャルコメントにありました。この作品でアドリブは可能なのかなと思ったのですが、どんなところでそうしたやりとりがあったのでしょうか。

中村:シーンの終わりにちょっとした間があるとき、うるしと歩が会話してぱっと終わる感じにしていたのですが、そこにさらにアドリブでオチをつけようみたいなことになったんです。阿座上さんがコメントされたのは、たぶん最初にそれをやってみようとなったときのことだと思います。
 最後、阿座上さんが仕掛けたセリフに私が何か答える予定で進めていたのですが、うるしは基本、最初から最後までずっとしゃべっているので、アドリブのセリフがあることを途中まですっかり忘れていたんです。直前に「あっ、何か言わなきゃいけないんだ」と気づいたのですが、上手く答えられずにあたふたしてしまいました(笑)。

――完成した映像をご覧になった感想を聞かせてください。

中村:1話は、オープニングが流れる前にうるしと歩の掛け合いがあることを台本段階から把握していて、実際の収録のときも思っていたのですが、ここの掛け合いの流れが悪かったら、もう見てもらえないんじゃないかな……というプレッシャーが自分のなかにずっとありました。そのことがすごく不安だったのですが、完成した映像を見ると絵のおかげも大きいと思うのですが、すごくよくできていると感じられて、オープニングの前奏が流れた瞬間にうれしくてちょっと泣きました。夢じゃないんだ、よくできていて本当に良かったなという気持ちでした。

――中村さんがエンディングテーマの歌唱を担当したエンディングの映像はいかがでしたか。

中村:エンディングを見るのは、ちょっと恥ずかしかったです(笑)。ポップな音楽が好きなので、いただいた曲を聴いたときから楽しく歌えばいいものができあがりそうというイメージがありました。演技より歌のほうが自分が思っていたものとのギャップがなくて、そういう意味では緊張しませんでしたが、ひとりで歌うのは初めてだったので恥ずかしいなという思いがありました。

――作品にちなんで、学生時代の部活やサークルの思い出を聞かせてください。番組では、高校まであまり部活をやってこなかったと話されていましたが。

中村:そうなんです。中学1年のときに演劇部に入ったのですが、学校の勉強との兼ね合いで途中で籍をおいたまま幽霊部員のようなかたちになっていたんです。ただ、高校生になってから人数が足りないからと裏方スタッフのひとりとして、ちょこちょこお手伝いをしていました。お手伝いしたときは、なぜか私が指示だしの監督役を担当していました(笑)。

――中学で演劇部に入ったのは、その頃から役者の仕事をしたいと思っていたからなのでしょうか。

中村:昔から漫画とアニメが好きで、声優さんの存在を知ったのは「ローゼンメイデン」という作品にハマったのがきっかけです。そこから声優さんの存在を知り、いろいろ調べたら声優を目指すには上京したほうがいいとあったのですが、さすがに中学から上京する勇気はなく、中高は大阪で頑張って大学から上京して本格的に目指そうと思ったんです。そのときに親から上京する条件として約束したボーダーラインぎりぎりの大学になんとか補欠合格でうかったことは、番組のなかでお話したとおりです(笑)。
 なので、中学のときは演技の勉強だけは演劇部でやろうと思ったのですが、すぐ幽霊部員になってしまいまして、ただ高校1年からは習い事として3年間、ボイトレ(ボイストレーニング)に通って歌を習っていました。

――「ローゼンメイデン」、そんなにお好きだったのですか。

中村:大好きでした。もともとPEACH-PITさんが「なかよし」で連載していた「しゅごキャラ!」が好きで、そこから同じ作者さんの作品として「ローゼンメイデン」の漫画を見つけて、めちゃくちゃハマりました。その後、深夜アニメの存在を知ってアニメ(※2004~06年放送のノーマッド制作版)も見て、MBSでは放送されなかった特別編の「ローゼンメイデン オーベルテューレ」はDVDを買いました。

――「ローゼンメイデン」は、「それあゆ」と同じTBSアニメですね。

中村:(拍手して)ほんとだ! なんということでしょう。

――TBSアニメをきっかけに声優を目指して、TBSアニメで初ヒロインを演じられたことになりますね。

中村:たまたまですけど、うれしいですね(笑)。

中村カンナさんがゲスト出演した「徳井青空のアニメハックTV #15」もあわせてご視聴ください。

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アニメハック編集部

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[筆者紹介]
アニメハック編集部(アニメハックヘンシュウブ)
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作品情報

それでも歩は寄せてくる

それでも歩は寄せてくる 60

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