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特集・コラム 2019年7月15日(月)19:00

【前Qの「いいアニメを見にいこう」】第19回 「ダンベル何キロ持てる?」は裏切らない

(C)2019 サンドロビッチ・ヤバ子, MAAM・小学館/シルバーマンジム

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筋肉は裏切らない。アニメでも。どうも、ジムで筋トレをしたあと、有酸素運動をしながらアニメを観る男、前Qです。めっちゃモテたい……からではなく、中高年になると運動不足は死に直結するから……ってな感じで、筋肉への関心が高まっていることもあり(?)、「ダンベル何キロ持てる?」のアニメを楽しく見ております。筋トレってエンターテインメントだなと思う。

「肉体美」なんて言葉があるわけではないですか。鍛え抜かれた肉体をしげしげと眺めるだけでも、目の保養(※ジムではやってないですよ。ていうか、自分が運動してるときに、そんな余裕ない……必死……)。躍動する様を見る。なお楽しい。そして、人体のことって、知っているようで意外と知らない。筋肉の部位や鍛え方を覚えることには、知的なおもしろさもある。「ダンベル何キロ持てる?」には全部詰まってる。YouTubeでも筋トレ関連の動画は人気コンテンツのひとつだとか。納得しますわな。

しかし筋肉って、描くの大変なんですよね。裸体のデッサンが美術系の学校で課題になるくらいなわけじゃないですか。つまるところ、筋肉を正確に、適切に描くのって、基礎的な画力がめっちゃものをいう。ごまかしがきかない。毎週放映されるアニメ、それも30分枠の作品でこの題材に挑む凄さを噛み締めたい。動画工房さん、ありがとう。ナイスバルク! もとい、ナイスアニメ!

さてさて、2019年7月クールは今のところ、ギャグ作品の印象が強い。「ダンベル何キロ持てる?」以外にも、「手品先輩」「女子高生の無駄づかい」などが個人的にはツボだ。

手品先輩」は15分枠の短尺に5エピソードをつっこんだハイ・テンポさ、そして、「とにかく他の何よりも、ヒロインである先輩を魅力的に見せたるぜ!」という作品の魅力の絞り込みがよい。一生懸命だけど、ひたすらドジで空回るエッチな先輩の動向をただただ見守りたくなる構成。前々クールの「上野さんは不器用」を彷彿とさせるノリ。1クールに1本は、こういう肩の凝らないギャグアニメがほしい。

女子高生の無駄づかい」は、これ、(いささか失礼な物言いだが)ちょっとしたダークホースでは。編集と音響設計がキレキレ。引きの構図の使い方が絶妙で、アップやミドルの構図からポンと画面が切り替わる、その映像の緩急だけで噴き出してしまう。原作由来のユニークな会話を、繊細なニュアンスで表現する芸達者なキャスト陣もグッド。とりわけ赤﨑千夏さんのボケからツッコミから千変万化の弾け方には、「妙技」という言葉を送りたい。「キルミーベイベー」の2期を待望する所存である。

……あれ? なんか最後で話が変わっちゃったナ。ま、いいか。今期もアニメは楽しいッスね。幸せですわ。といったところで、また次回~。

前田 久

前Qの「いいアニメを見に行こう」

[筆者紹介]
前田 久(マエダ ヒサシ)
1982年生。ライター。「電撃萌王」(KADOKAWA)でコラム「俺の萌えキャラ王国」連載中。NHK-FM「三森すずことアニソンパラダイス」レギュラー出演者。

作品情報

ダンベル何キロ持てる?

ダンベル何キロ持てる? 76

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