2024年5月22日(水)19:00
【この2.5次元がすごい】8年ぶりの新作公演 破面との熱いバトルを描いた「ROCK MUSICAL BLEACH」
(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH製作委員会2024
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久保帯人氏による人気漫画「BLEACH」が原作の「ROCK MUSICAL BLEACH」。初演は2005年で、当時も大きな話題を集めた2.5次元舞台の先駆けのような作品です。16年に上演された前作から、キャストを一新し8年ぶりに再始動した「ブリミュ」。原作のなかでも人気の高い「破面篇」が2部作で上演されることになり、現在は前編にあたる「Arrancar the Beginning」が上演中です。脚本・演出は児玉明子さんが、音楽は作曲家でピアニストでもある兼松衆さんが担当しています。
物語を引っ張る黒崎一護の主人公らしさ
(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH製作委員会2024
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「BLEACH」は悪霊である虚(ホロウ)を退治するために死神代行として戦う主人公・黒崎一護とその仲間を描く物語。一護を演じるのはミュージカル「刀剣乱舞」や明治モダン歌劇「恋花幕明録〜前日譚〜」での好演でも注目されている木原瑠生さんです。不良のような見た目で怖がられることも多い一護ですが、実際は正義感も強く優しい性格。作中では佐當友莉亜さん演じる井上織姫が特殊能力をもっていることから敵陣に連れ去られてしまいます。そんな織姫を救い出すためにまっすぐ前を向く一護が物語を引っ張ります。
ロックミュージカルというだけあって、見どころのひとつはやはり、キャラクターの心情を感情的に歌い上げる歌唱シーン。全編を通して歌われるテーマソングは始まりのワクワク感、そして終盤では戦う理由を言葉にした一護の決意が表れるように力強く聴こえ、後編への期待感を募らせてくれました。
作品のもつ世界観を最大限に引き出す映像演出にも注目
(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH製作委員会2024
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さらに注目したいのが原作の世界をうまく再現した演出です。高さのあるセットはバトルシーンにより迫力を与えてくれ、照明や音楽が臨場感を盛り上げます。開演前から期待されていたのは「卍解」でしょう。卍解は死神の奥義であり、死神の武器である斬魄刀の能力を解放すること。卍解では映像がうまく活用され、霊圧が高まる様子が視覚的にも表現されていました。
ほかにも敵を撃破するシーンでは、殺陣とピッタリのタイミングで原作画が映し出されるなど胸が熱くなるような演出が各所で見られました。2次元と2.5次元が同じ空間に存在することで、作品の魅力を引き出すブリミュだからこその説得力を感じます。
8年ぶりの新作公演ですが、原作ファンはもちろんのこと、初めて見る人や久しぶりに「BLEACH」に触れる人もおいていかない配慮も感じられました。
(C)久保帯人/集英社・RMBLEACH製作委員会2024
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今作で一護たちが対峙する虚は高い戦闘能力を誇る「破面(アランカル)」です。ウルキオラやグリムジョーなど魅力的なキャラクターも多い破面。敵ではあるものの、どこか心惹かれる彼らとのバトル、そしてバトルを通じて成長する一護たちの姿が眩しい「『ROCK MUSICAL BLEACH』~Arrancar the Beginning~」。5月26日までは東京・天王洲 銀河劇場で、5月31日からは大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演です。また一部公演ではライブ配信も決定しています。
大好きなあの人に奥行きが♡この2.5次元がすごい
[筆者紹介]
西岡 舞子(ニシオカ マイコ) オーストラリアのGriffithUniversityでジャーナリズムと犯罪心理学を学び、卒業後は出版やエンタメに携わる。舞台も音楽も仕事のあとの一杯もやっぱり生が好き! いい舞台は何度もみたいし、記念に公演グッズも買っちゃう派です。好きな動物は猫とペンギンで好きな大福はいちご大福。
イベント情報・チケット情報
- 「ROCK MUSICAL BLEACH」~Arrancar the Beginning~【東京公演・22回目】
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- 開催日
- 2024年5月26日(日)
- 時間
- 12:00開始
- 場所
- 天王洲 銀河劇場(東京都)
- 出演
- 木原瑠生, 佐當友莉亜, チャンヘ, …
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