2024年9月5日(木)19:00
【この2.5次元がすごい】「舞台『弱虫ペダル』 Over the sweat and tears」 「ペダステ」12年の集大成を見届けたい
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さまざまなメディアミックスがあるなかで「2.5次元」というジャンルを注目させるきっかけになった作品のひとつが、「ペダステ」こと、「舞台『弱虫ペダル』」です。自転車ロードレースをハンドルとキャストのマイムで表現する手法には、多くのファンが熱狂しました。実際に舞台で見ると自転車や周りの景色も見えてくるようで、劇場でその熱量を感じると癖になってしまうのも頷けます。現在上演されている、「舞台『弱虫ペダル』Over the sweat and tears」は、2012年から12年続いてきた「ペダステ」シリーズの最終公演です。
チームとしてのロードレースを描く「ペダステ」らしい演出
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今作で描かれるのはインターハイ3日目です。1日目、2日目と熾烈なレースを繰り広げ、ついに最終日。それだけで胸いっぱいになってしまいますが、舞台の上ではまさに青春らしい掛け合いが繰り広げられます。インターハイや自転車、チームへの思いを聞いていると、少し遠くなっていた自分の青春も思い出してしまいました。
総合優勝がかかった最終日。ゴールにいちばん速く自分達のジャージを届ける戦いのなかで、チームの垣根を越えてともに走る場面もありました。そもそもロードレースは、ひとりで速さを競うのではなく、空気抵抗をなくすために集団で走ったり、チームメイトを休ませるために他の選手が集団を引っ張ったりするため、レース自体に見どころが多いのも特徴。その複雑な動きを舞台の上で見せてくれるのが「ペダステ」です。チームのために臨機応変な決断をしていく上級生や、その思いを受けて走る小野田坂道をはじめとした1年生たちの姿が客席を物語の世界に引き込んでいきました。
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山の傾斜を象徴するような巨大なスロープや、それを動かすパズルライダーたち。進化しながらも、「ペダステ」らしさを繋いできた集大成のような演出で存分に楽しむことができました。
圧巻のレースが劇場を熱くする
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初日公演を迎えるさいに小野田坂道を演じる島村龍乃介さんが「今作ではようやく真波と一緒に走ることができるので、ふたりの勝負にぜひご注目ください」と話していたレース終盤のふたりの走りは圧巻でした。ゴールの瞬間が見たいけれど、夢の終わりが近づくような少し切ない気持ちにも。鳥が羽ばたくようにペダルを漕ぐのは中島拓人さん演じる真波山岳です。その背中を捉えた時の小野田の笑顔には、自転車を楽しむ気持ちやチームへの思い、家族への気持ちが詰まっているよう。
仲間に託す思いや、信頼しレースを任せる思い、そのなかで自分自身の走りを追求していく姿が劇場をどんどん熱くしてくれる今作。どのキャラクターの思いも真っ直ぐで誰もが主人公だと感じさせてくれる作品でした。
「ペダステ」12年間の集大成となる、「舞台『弱虫ペダル』Over the sweat and tears」公演は、9月8日まで東京・シアターHにて上演。9月7日の公演はライブ配信も決定しています。タイトルの「Over the sweat and tears」の通り、汗と涙の先に何があるのか私もぜひ見届けたいと思います。
大好きなあの人に奥行きが♡この2.5次元がすごい
[筆者紹介]
西岡 舞子(ニシオカ マイコ) オーストラリアのGriffithUniversityでジャーナリズムと犯罪心理学を学び、卒業後は出版やエンタメに携わる。舞台も音楽も仕事のあとの一杯もやっぱり生が好き! いい舞台は何度もみたいし、記念に公演グッズも買っちゃう派です。好きな動物は猫とペンギンで好きな大福はいちご大福。
イベント情報・チケット情報
- 舞台『弱虫ペダル』Over the sweat and tears【11回目】
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- 開催日
- 2024年9月7日(土)
- 時間
- 12:00開始
- 場所
- シアターH(東京都)
- 出演
- 島村龍乃介, 砂川脩弥, 北乃颯希, …
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