【かねやん的アニラジの作り方】第15回　目指せ！ラジオ文化博物館

橋本ちなみ

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4月2日の午後10時から以前紹介したベルガモの1人しゃべりラジオブランド「ONE TO ONE」の新番組として「橋本ちなみのONE TO ONE　ラジオ好き声優による、地上波・インターネットラジオなど、全てのラジオ好きに送るラジオの話をするラジオ。略してちなみにラジオ」がスタートします。この番組は「ラジオ」が大好きだという声優、橋本ちなみさんがラジオについて語る番組です。今年1月、令和演芸批評にイベントでゲストに来てくれた彼女が「芸人とラジオ」について独自の分析を見せてくれたのに感心し、今回お声をかけさせていただきました。
　ベルガモがあえて、ラジオについて語る番組をつくるのは、実は僕なりに「ラジオ」を真正面から研究、批評、語り合う場があってもいいなと思っていたからです。以前からそういうのつくれないかなと思っていたのですが、むしろラジオ局を離れた今だからこそやるべきじゃないかと思うようになり、この番組をスタートさせることになりました。ベルガモだと、ニッポン放送、文化放送、響、音泉、どことも何の関係もないから自由な立場でできるかなと。幸い、今ラジオはradikoなどインターネットを通じ全国のラジオや音声コンテンツを楽しめる状態になっています。そしてそれぞれに魅力があります。この番組の発想の根底には弊社の「ミリタリー通信大学」がありました。ミリタリーを歴史、現代など様々な領域で知的に学ぶ。これをラジオでもできないかというわけです。ラジオをメディアととらえず、マニアックな一趣味の領域としてとらえなおし学ぶ場とする。ですから番組イベントも「交通情報センター見学」や「TBS・文化放送・ニッポン放送送信所見学ツアー」といった発想で企画していきます。

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この番組の作家は正岡謙一郎さんにお願いしました。彼とは宮村優子・愛河里花子の「ゆる蔵、うれしいね」など数多くの番組でご一緒してきました。アニラジ界を代表するカリスマ放送作家、諏訪勝さんの師匠でもあります。今もニッポン放送のワイド番組の作家などをつとめています。彼は番組をはじめるにあたってまず、どでかい大きな目標を設定する悪い癖があります。今回も最初の打ち合わせであがったのは、「究極の目標はラジオ文化博物館をつくる」です。このパターンで「ゆる蔵、うれしいね」では声優界初の実写映画「EAT＆RUN」へと繋がっていきました。たしかにラジオ番組を数多く収蔵している放送ライブラリーなどはありますが、ラジオ史を集めた博物館はありません。とりあえず、我が家にあったラジオ関係書籍をスタジオに持ってきました。もしかしたら数年後この番組から「ラジオ文化博物館」づくりが始まっているかもしれません。

◎ベルガモの最新情報は をチェック。かねやんTwitterアカウントは　@kaneyanmamotan

かねやん的アニラジの作り方～体験的アニラジプロデュース論～

[筆者紹介]
兼田 健一郎　株式会社ベルガモ代表取締役社長（カネダ ケンイチロウ） 昭和43年大阪府生まれ。法政大学社会学部を卒業、平成３年ラジオ大阪に入社。報道部記者として大阪府警や国会を担当し、事件事故、55年体制崩壊を取材した。東京支社に転勤後一貫してアニメゲームゾーン1314V-STATION の番組プロデュースに携わる。編成企画部長、編成制作部長、東京支社長などを歴任。平成30年退社。日本の新しい音声コンテンツを創造する株式会社ベルガモを創立。