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ニュース 2017年4月14日(金)22:00

「劇場版SAO」原作者・川原礫、舞台俳優の吹き込んだ「キャラクターの生命」に感嘆

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川原礫氏の人気ライトノベルが原作のアニメ「ソードアート・オンライン」シリーズ最新作「劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール」の観客動員数が160万人、興行収入が24億円を突破したことを祝し、このほど川原氏と映画ソムリエ(評論家)・東紗友美氏による対談が行われた。

同シリーズに触れるのは今回の劇場版が初めてという東氏は「ゲームが舞台であることを、ここまで明確にしたアニメは初めて」と驚きを隠せない様子。東氏が、恵比寿ガーデンプレイスや秋葉原UDX、代々木公園など、劇中に多数登場する東京の有名スポットの再現度を「いっしょに見に行った相手と、デートで聖地巡礼したくなるほど」と賞賛すると、川原氏は「ゲームなどで再現される現実の風景が好きなので、今作では、ぜひ東京の町並みを正確に再現したいと思いました。特に、最初の戦いが繰り広げられる恵比寿ガーデンプレイスは、見た目がすでにゲームステージみたいなのでお気に入りですね」とこだわりを明かした。

(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

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また、川原氏が「『ソードアート・オンライン』を書き始めたのはまだ20代で、当時の僕が思いつける限りの『いい女』感を一生懸命書きました。昔から好きな、女優の栗山千明さんの要素は少し入っていると思います」と、シリーズのメインヒロイン・アスナの誕生秘話を明かす一幕も。「アスナが、守ってもらうヒロインではなく、強くて自分を持っているところが好きです」と話す東氏に、川原氏は「アメリカでは『守られるだけのヒロイン』は許されないんです。テレビシリーズ第1期で、アスナをキリトが助けに行くシーンがありますが、アメリカの記者から『男性優位主義的だ』と指摘されました」と、日米の認識差を痛感させられたエピソードを語った。

神田沙也加や井上芳雄、鹿賀丈史ら、舞台俳優陣の出演について、川原氏は「確かに声優さんの芝居とは違うところがあります。最初はそれを違和感ととらえていましたが、アフレコを拝見して考えを改めました。声優さんは自分の素材を消してキャラになりきる感じですが、俳優は逆に存在感が増していきますね」と振り返り、「これは『生きている人間らしさ』なんだと。終盤、井上さんが演じたエイジが『SAOなんてクソゲーの記憶、もらったっていいじゃないか!!』と叫ぶシーンの、その咆哮(ほうこう)の生々しさには驚かされました。また、キーキャラクターであるユナを演じた神田さんの歌声には心底震え、人工知能の悲哀みたいなものがありありと伝わってくる演技も、心に迫るものがありました」と絶賛した。

(C)2016 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/SAO MOVIE Project

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そして、劇場版の大ヒットを喜び「作画と音の力がとても大きいと思います。もの作りには終わりがなく、やればやるだけ先がある。制作側がギリギリまで諦めなかったことが、ひしひしと伝わってきます。あんなに動く戦闘シーン、見たことないですよ」とスタッフの健闘を讃える川原氏に、東氏も「まさに瞬きができないほどの密度でした」とうなずきで応じ、映画としての同作の出来栄えに太鼓判を押した。

なお、同作の大ヒットを記念して、東京・新宿バルト9ほか上映劇場で、4月15日からキャラクターデザイン・足立慎吾描き下ろし色紙、22日からテレビシリーズの名シーンフィルムコマが配布されることが決定した。さらに、5月6日からは追加記念特典として、足立による描き下ろしイラストA4クリアファイルと、川原氏書き下ろし特典小説「ソードアート・オンライン ホープフル・チャント」電子書籍プレゼントカードを配布予定。

作品情報

劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール

劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール 32

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