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インタビュー 2017年8月24日(木)19:03

「きみの声をとどけたい」伊藤尚往監督に聞く、新人声優6人全員の見せ場を作るための工夫 (3)

(C) 2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

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――細かいことを伺いますが、作品の冒頭で、タイトルがでるのは曇り空でした。作品のイメージからすると、普通なら青空にだすと思います。なぜ、曇り空だったのでしょう。

伊藤:言われてみると、たしかにそうですね。シナリオの流れをみたときに、個人的には、あの場面でタイトルをだすのがいいと思ったんです。そこが青空でなくても、それはそれでいいかなと(笑)。特にこだわりがあったわけではありません。ただ、タイトルがでるときに雨の音が流れているのはいいなと思ったんです。晴れた空は最初に見せてしまっているので、あまりピーカンばかりだと画面が均等になってしまうかなというのもありました。

――さらに細かいことで恐縮ですが、エンディングのスタッフロールの最後に、カエルの絵がでてきます。なぎさを建物の中に誘う役割はありますが、それほど大事な要素でないカエルをだしたのは、何か意味があったのでしょうか。

伊藤:スタッフロールのカエルは、最後のV編のときにプロデューサーが足したんですよ。なぜカエルかというと、これは最初の企画の名残なんです。僕もくわしくは知らないのですが、女の子たちがミニFM局を作る今の話になる前のプロットは、歌で世界を救うような設定のもと、天使と悪魔が戦う壮大な話だったそうで、そこに出てくる天使の名前が「ミカエル」で、この映画では力を失って登場している。なので、あのカエルの名前は「ミカエル」なんですよ(笑)。

――そんな裏設定があったのですか(笑)。そう言われてみると、人格があるようにみえる描写もありました。

伊藤:そうなんです。最初になぎさを誘うところもそうですし、途中でなぎさが泣いているのを見守っている絵もアリバイ的に入れています。

――アフレコは、いつ頃行われたのでしょうか。

伊藤:アフレコ自体は今年の2月でしたが、昨年末に「NOW ON AIR」の子たちだけを集めて本番同様の仮アフレコを行っています。さらにその前に、脚本読み合わせ的なこともやっていますね。実写作品のように、机にみんな座ってセリフをしゃべっていくもので、それをやったのが昨年の10月か11月でした。

――入念な準備をされたのですね。皆さん、とても達者だったと思います。

伊藤:すごいですよね。本当にこなれていて違和感がないですし、そこに新人らしい新鮮さもあって、とても良い感じになったんじゃないかと思います。

(C) 2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

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――「NOW ON AIR」の6人と、演技について話をされましたか。

伊藤:僕のほうからは、特にないですね。オーディション用の原稿にキャラのセリフを紛れ込ませたり、面談のときも実際にキャラクターの絵をみせたうえで、「そのキャラとして話してください」というところから入っていましたから。皆さん、それぞれのキャラに愛着をもってやっていただいていると思います。「NOW ON AIR」とのやりとりで印象的だったのは、最初に役を伝えるときに、夕役の飯野(美紗子)さんから「この映画に、この子は必要なんでしょうか」というような話をされたことですかね。頑張って役をつかんだのに出番が多くないから、そんな風に思ったようです。

――中盤はあまり出ませんが、とてもいい役だと思います。

伊藤:そうですよね。すごくいい役なんです。絶対に必要だし、美味しい役でしかないと僕は思っているので、そのつもりで役作りをしてくださいという話をして、飯野さんも分かってくれたと思います。あやめ役の神戸(光歩)さんは幅の広い芝居ができる方なので、変なことをいっぱいやってくださいというお願いもしました。

(C) 2017「きみの声をとどけたい」製作委員会

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――あやめの「~と」という言い方が面白かったです。

伊藤:ですよね(笑)。あやめの登場シーンはギャグっぽく作ることを想定していたので、効果音を入れたりして、音響的にも面白くなるようなフォローをしています。

――なぎさ役の片平(美那)さんとは、どんなやりとりがありましたか。

伊藤:なぎさは、録音の現場で想定以上に出ずっぱりなことに気がつかされて、「わーっ」と思いました(笑)。

――(笑)。

伊藤:当然セリフはいちばん多いし、モノローグもある。小さい頃から大人になった頃までを演じてもらわなければいけない。しかも何曲も歌うという、八面六臂(はちめんろっぴ)にやってもらいました。片平さんの中でもかなりのプレッシャーがあったようで、歌録りのときに微妙に泣かせてしまったりもして……。その様子は、メイキングの番組に使われています。

――紫音を演じた三森すずこさんについてはいかがですか。

伊藤:ほんとに上手い方ですし、「NOW ON AIR」のお姉さん的な雰囲気もあったと思います。三森さんは紫音の母親である朱音もやっていただき、三森さんの歌も聴ける流れにさせていただいて。最後に紫音が歌うところはスタジオでセリフと一緒に録ったのですが、自分も泣きそうになりました。

――最後に、現時点での手ごたえを聞かせてください。

伊藤:普通の女の子が主人公で、恋愛要素もなく、大きな事件にあうわけでもありませんが、いいお話になっているんじゃないかなと思います。シナリオ的にも納得できるところまで作ることができました。見ていただけると嬉しいです。

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作品情報

きみの声をとどけたい

きみの声をとどけたい 8

舞台は湘南。高校生たちの友情、葛藤、そして夢。届けたい“声(想い)”――。海辺の町、日ノ坂町に暮らす行合なぎさは将来の夢が見つからず少し焦っている16才の少女。「言葉にはタマシイが宿っているんだ...

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