2018年2月16日(金)22:00
「さよならの朝に約束の花をかざろう」脚本家・岡田麿里の監督初挑戦にプロデューサーも感謝
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脚本家の岡田麿里が初監督を務めた劇場アニメ「さよならの朝に約束の花をかざろう」の完成披露試写会が2月13日、東京・新宿バルト9で行われ、主人公マキア役の石見舞菜香、岡田監督、アニメーション制作を手がけるP.A.WORKSの社長で、プロデューサーを務める堀川憲司氏が舞台挨拶に登壇。製作の裏話や、現在の胸中を語った。
同作は、10代半ばで外見の成長が止まり、長い年月を生き続けるイオルフ族の少女マキアが、イオルフの長寿の血を求める人間たちによって帰るべき場所を失った中で、親を亡くした赤ん坊のエリアルと出会ったことから生まれる物語を描くオリジナル作品。やがて少年へと成長していくエリアルだったが、不老の種族であるマキアはいつまでも少女の姿のまま。ふたりの絆は、変化していく時代の中で色合いを変えていく。
「岡田さんの100パーセントを出した作品を見てみたい」という堀川プロデューサーの言葉を受け、監督への初挑戦を自ら申し出た岡田。当初は「(岡田による)小説原作のものを作りたい」と考えていた堀川プロデューサーも、覚悟を決めたその姿に胸を打たれたという。岡田監督は、本作を完全オリジナルのファンタジー作品としたことについて「自分が昔見ていてワクワクした劇場アニメは、ファンタジーが多かったのと、監督をやらせていただけるということで、いままでと違った表現をしたかった。監督として自分のイメージを直接スタッフに伝えることで、表情や、風景の光や空の色などの繊細な映像表現でキャラクターの感情を表現できる、その分セリフはシンプルにしてもいいんじゃないかと思ったんです」と話した。
主人公である、長い命を持つ少女マキアを演じる石見について、岡田監督はオーディションを振り返り「その時の資料に『見つけた』って書いたんです」と明かした。それを聞いた石見は「泣きそうです(笑)。オーディションを受けさせていただいた日のメモに『このままじゃだめだ』というような反省点がたくさん書いてあって。だから、マネージャーから決まったと教えてもらったときには、本当にびっくりしました」と感無量の面持ち。石見は「最初はイメージのマキアちゃんよりも大げさに声を作ってしまっていたのですが、監督に『舞菜香ちゃんのままの声がマキアなんだよ』と言われ、背伸びせず、そのままで演じるようにしました」と収録の舞台裏も明かした。
岡田監督はさらに、「作品って生き物なんだな、と思って。追い上げ期間のスタッフの熱量がすごくて、最後の1、2カ月でものすごく変わったんです。私はいつも脚本という役割なので、最初に入って最初に抜けてしまうのですが、監督になって、最後の瞬間までみんなと一緒に立ち会えたというのが本当にうれしかったです」と監督ならではの感動を語り、堀川プロデューサーも「スタッフの、作品づくりにかけてきた3年間が報われるような作品をつくってほしい、と思っていたんですけれど、できあがったものを見て、スタッフが喜んでいる顔を見て、僕も監督に感謝しました。スタッフを満足させる作品をつくってくれてありがとう、という気持ちになりました」と感謝の言葉を贈った。
「さよならの朝に約束の花をかざろう」は2月24日全国公開。
作品情報
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縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10 代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは...
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