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インタビュー 2018年10月23日(火)18:00

「となりの吸血鬼さん」で念願の吸血鬼を演じる富田美憂 少女との同居で、徐々に温かみをおびる声

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甘党氏の漫画を原作に、吸血鬼のソフィー・トワイライトと、人形好きの少女・天野灯のほのぼのとした同居生活を描くテレビアニメ「となりの吸血鬼さん」。10月6日、徳島で開催された総合エンタテインメントイベント「マチ★アソビ」で行われた先行上映会で第1話が初披露され、ソフィー役の富田美憂は劇中でソフィーが着用しているのと同じ衣装で登壇した。イベント終了後、自身の役どころやアフレコの様子について語ってもらった。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)

――第1話をどのようにご覧になりましたか。

富田:パッと見た瞬間、目もキラキラしていて絵がメチャクチャかわいい! と思いました。日常系のアニメは、女の子のかわいさがストレートに感じられるのが醍醐味ですから、お芝居も負けないようにやらなければと、気合をいれて演じさせていただきました。

――ソフィー役は、オーディションで決まったそうですね。

富田:はい。事務所で録ったものを送るテープオーディションで、マネージャーさんとも「ソフィーだよね」と話して、ソフィー一択で受けました。原作の漫画を読んだとき、最初に目に入ってきたのがソフィーだったんですよ。人間では当たり前のことが吸血鬼の彼女にとってはビックリすることだったりするギャップが、とてもかわいらしくて。私は小さなときから吸血鬼のキャラクターがやりたくて、その願望もかなえられました。

――吸血鬼のキャラクターをやりたいと思っていたのは、なぜでしょうか。

富田:吸血鬼がでてくる「ヴァンパイア騎士」という少女漫画を小学校の頃に読んで、かっこいいなと思ったのがきっかけで、その頃からずっと憧れの気持ちがありました。声優の仕事をはじめて4年ほど経ちますが、思っていたより早く憧れのキャラクターに出会うことができたのは運命的だと思っています。

――富田さんは、「ガヴリールドロップアウト」でガヴリールを演じていましたが、堕天使に続いて今回は吸血鬼を演じられていますね。

富田:はい。天使の次は吸血鬼という(笑)。

――「メイドインアビス」のリコも人間ではありませんでしたが、人外のキャラクターを演じるさいの気構えなどはありますか。

富田:いつも私は、演じるキャラクターが体験していることを、なるべく自分でも真似するようにしています。「となりの吸血鬼さん」のアフレコ前には赤いドリンクを飲んだり(笑)、収録には毎回黒い服を着ていったりして、ソフィーになったつもりで臨んでいます。
 ソフィーの年齢は約360歳で、18歳の私の20倍生きている計算です。見た目や声色は幼いですが、語尾の「だな」とか「~なさい」といった語尾に、学校の先生を思い浮かべたりしながら、“長年、生きている感”をだせたらなと試行錯誤しています。彼女は私より経験が豊富なはずですから、そうした部分を想像で補いながら演じているなかで、私自身、教わることも多いです。

――1話のアフレコには、どのように取り組んだのでしょうか。

富田:どの作品もそうですが、1話のアフレコはすごく緊張します。ソフィーを演じるのは、オーディション以来でしたので、自分の思うソフィーをつくって臨みました。声のトーンを少し高くするなどのディレクションはありましたが、キャラメイクに関しては自分のソフィーをそのまま受け入れていただけたと思います。
 人ではない感じをだしたかったので、声色は冷たい感じを意識しました。1話の冒頭など、かなり淡々としていると感じた方もいらっしゃると思いますが、そこは自分の中で「むむっ」と思えるぐらい声をつくっています。話数を経て、灯との仲が進展していくことで、徐々に明るくなっていけばいいなと考えて演じました。

――なるほど。1話はあえて抑えて、灯と同居するなかで人間らしい声色になっていくのですね。

富田:5話ぐらいまで放送されて、1話の声と聴き比べてもらったときに、「なんだか温かみを感じる声になったな」と感じていただけたらなと思います。

(C)甘党・KADOKAWA/となりの吸血鬼さん製作委員会

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――天野灯役を演じる篠原侑さんとのやりとりはいかがですか。

富田:灯は、一見すると普通のかわいらしい高校生なのに、ソフィーが引くぐらいのテンションで「ソフィーちゃん、ソフィーちゃん!」と迫ってきて、演じているさーちゃん(※篠原侑さんの愛称)も似たところがあります。いつも「美憂ちゃん、美憂ちゃん!」とグイグイきてくれて、うれしくもありつつ、ちょっと恥ずかしいときもあって(笑)。私は人見知りなところがあるので、お互いキャラクターに似ていると思っています。今日も、衣装を着てステージに立つことをさーちゃんに伝えたら、「(写真を)送ってね!」と言われたので、さっきLINEで送ったところです(笑)。
 アフレコのときには、本番前のテストが終わったところで、お互いのテストの演技をふまえて、「ここは、こういうプランでいこう」という相談をよくしています。

――灯の暴走したセリフなど、アドリブっぽい言い回しが多くあるように感じました。

富田:「となりの吸血鬼さん」は、けっこうアドリブが多い作品だと思います。灯はリアクションを大きく表現できるキャラクターですが、ソフィーはどこまでやっていいのかと思っていたところ、音響監督が「思いっきりやっちゃって大丈夫です」と言ってくださったので、冷静さのなかにも、遊びをもたせる部分をつくるようにしています。

――例えば、どんなところがアドリブなのでしょうか。

富田:1話のエンディング終わりのCパートで、学校に行ったソフィーがクラスメイトからペペロンチーノを差し出されたときの「ハアッ!」っていうリアクションは、最初はもっと小さかったのですが、音響監督の方から思いきりやってくださいと言われたところです。アフレコ時の絵ではそこまでビックリした顔をしていなかったので大丈夫かなと思っていたのですが、できあがったものを見たら、私のリアクションに見合う顔にしていただいていてうれしかったです。

――今後、どんなところに注目して見てほしいと思いますか。

富田:少し先の話数になりますが、花火大会に行くエピソードは、そこでみんなの距離がグッと縮まったような気がして大好きな話です。
 どの話数も30分のなかに短いエピソードがつまっていて、たまたま途中から見はじめた方にも作品の魅力が伝わるつくりになっています。皆さんの毎週の癒しになるような作品になれたらなと思っていますので、最後まで見ていただけるとうれしいです!

作品情報

となりの吸血鬼さん

となりの吸血鬼さん 63

天野灯はひょんなことからソフィー・トワイライトという吸血鬼の女の子に助けられ、一目でソフィーを気に入ってしまう。灯は彼女の家に押し掛け、強引に同居を始めることになる。ソフィーは吸血鬼だが、人間を...

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