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イベント 2018年12月28日(金)19:30

「ラフ∞絵」19年春開催 秋本治、天野喜孝、大河原邦男、高田明美のラフ絵と完成画を800点以上紹介

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マンガのネーム、アニメの絵コンテなど、さまざまな“ラフ絵”にスポットをあて、作品が生まれる瞬間に迫る展覧会「ラフ∞絵」の発表会が、12月28日に東京・3331 Arts Chiyodaで行われた。会見には、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の秋本治氏、「FINAL FANTASY」シリーズの天野喜孝氏、「ガンダム」シリーズの大河原邦男氏、「機動警察パトレイバー」の高田明美氏のほか、4人がタツノコプロで出会った演出家・布川ゆうじ氏が出席した。

まずは、布川氏が出展者の4人に加え、声優・平野文と久しぶりに行った食事会が企画の発端となった経緯を説明。各人が生み出すラフ絵の素晴らしさに魅了された布川氏は、第一線で活躍するアーティストを集めたのに通常の展覧会ではつまらないと、作品完成の過程で生まれる数多の“ラフ絵”に焦点を当てた展示会を立案したのだという。

同展では、各作家の代表作品を中心に約800点にも及ぶラフ絵、完成原画が展示されるほか、それぞれがほかの3人の代表作品を描く「チェンジ・アンド・チャレンジ」と題した試みも行われる。秋本氏は「科学忍者隊ガッチャマン」「装甲騎兵ボトムズ」、天野氏は「機動戦士ガンダム」「魔法の天使クリィミーマミ」、大河原氏は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「ファイナルファンタジー」、高田氏は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「バンパイアハンターD」をあげており、さらに1点を加えた3作品ずつが公開される。会見ではその一部が披露され、秋本氏は「劇画が好きだったので、『科学忍者隊ガッチャマン』が描けて本当にうれしかった」と喜び、天野氏は「第一線級のアーティストが集まっており、作業も責任も4等分ということでのんびり楽しく描けました」と、冗談まじりにコメント。大河原氏は「ギャグ、シリアス、スーパーロボットをテーマに『こち亀』の両さんを描きましたが、すごく楽しい作業をさせていただいた」と続けた。

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また、秋本氏は「ラフ絵だと両さんはシンプルですが、僕は女性を描くのが苦手で線を多く描いています。それを見比べていちばん良い線で仕上げます。少し照れくさいですが、良い機会だと思うのでじっくり見てみてください」、高田氏は「『うる星やつら』以降は完成前段階なんかだと良い表情をしているラフ絵も多く、お気に入りのものを保管していて良かったです」と、それぞれ注目ポイントをあげている。

布川氏は次世代を担う若手についても触れ、「大勢の方々に見ていただきたいのはもちろん、デジタルな部分が進化している今だからこそ、若い作家さんたちに4人が直に紙に描いたラフ絵の生の迫力というものを実感してもらいたい」と、胸中を明かした。

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さらに、会見では食事会に参加した平野、タツノコプロの顧問・笹川ひろしもサプライズゲストとして登場。平野は「展覧会のキッカケとなった1枚です」と、布川氏の要望で当時描きあったという7枚の色紙のうち1枚を公開。「布川さんは絵もお上手なのに、今回は布川さんのラフ絵がないのが少し不満です」と笑いを誘い、「4人の先生方がタツノコプロにいたことは知っていましたが、実際に一堂に会するとやはり驚きますね」と、当時を振り返った。笹川氏は「名だたる作家さんを集めて展覧会を開くのは簡単なようで簡単ではありません。私の作品に注力してくださった方々ばかりで本当に幸せ。めったにないチャンスなので、全国からぜひ足を運んで見ていただきたい」と、自信をのぞかせた。

最後に、布川氏から「青春時代をこのメンバーで過ごせて本当に良かったです。みんな個性も全然違います。いろいろな個性が見られる『ラフ∞絵』、ご期待のほどお願いいたします」とメッセージが送られた。

「ラフ∞絵」は、2019年4月2~16日まで東京・3331 Arts Chiyodaで開催される。入場料は2000円(税込み)で、小・中学生は無料。なお、同展の公式サイトは19年1月に開設予定。

イベント情報・チケット情報

展覧会「ラフ∞絵」 0
開催日
2019年4月2日(火)
時間
11:00開始
場所
3331 Arts Chiyoda(東京都)

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