2019年3月23日(土)10:00
太宰治「人間失格」がSFアニメに 木崎文智、冲方丁ら豪華スタッフで「HUMAN LOST」19年公開
「シドニアの騎士」などを手がけるポリゴン・ピクチュアズが、太宰治の「人間失格」を大胆に翻案して描く劇場アニメ「HUMAN LOST 人間失格」を2019年に全世界公開する。3月22日(現地時間)、アメリカ・シカゴで開催されたポップカルチャーイベント「CHICAGO COMIC & ENTERTAINMENT EXPO(C2E2)」のステージで発表され、ティザービジュアルとPVも公開された。
同作は、医療革命により死を克服した昭和111年の東京が舞台。人々は病にかからず120歳の寿命を保証されているが、死ねないことによる退廃的倫理観、重度の環境汚染、国のネットワークから外れて異形化する“ヒューマンロスト現象”など多くの歪みももたらしていた。そんななか、怠惰な暮らしを送る主人公・大庭葉藏(おおば・ようぞう)が不思議な力をもった少女・柊美子に命を救われるところから物語ははじまる。
監督を「アフロサムライ」「バジリスク ~甲賀忍法帖~」の木崎文智、ストーリー原案・脚本を「蒼穹のファフナー」「攻殻機動隊 ARISE」などアニメの脚本を多く手がける作家の冲方丁、スーパーバイザーを「踊る大捜査線」「PSYCHO-PASS サイコパス」の本広克行、キャラクターデザインをゲームやアニメのデザインを多く手がけるコザキユースケ、コンセプトアートを「ファイナルファンタジーXI」等に携わる富安健一郎ら、豪華クリエイター陣によって制作される。なお主人公の大庭は、アーティストや俳優としても活躍する宮野真守が演じることが決定している。
スタッフ陣からコメントも寄せられ、木崎監督は「近代古典文学『人間失格』を“SFエンタテイメント作品”として再構築する。『そんな事が可能なのだろうか』と、先の見えない深い靄(もや)の中をもがきながらの作業でもありました」と企画の内幕を明かし、脚本の冲方は「多くの日本人が心の底で無意識に継承する社会的ビジョンを鋭く切り抜いた作品になったと感じています。『人間を失格する』という今なお刺激的な言葉の向こう側で我々が見出したもう一つの日本の未来を、どうかご覧ください」とアピールしている。
「HUMAN LOST 人間失格」は2019年全世界公開。
作品情報
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「恥の多い生涯を送って来ました」。医療革命により、“死”を克服した昭和111年の東京――人々は体内の“ナノマシン”とそれらを“ネットワーク”により管理する“S.H.E.L.L.”体制の支配により...
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